著者
田中 皓介 稲垣 具志 岩田 圭佑 大西 正光 神田 佑亮 紀伊 雅敦 栗原 剛 小池 淳司 佐々木 邦明 佐々木 葉 Schmöcker Jan-Dirk 白水 靖郎 泊 尚志 兵藤 哲朗 藤井 聡 藤原 章正 松田 曜子 松永 千晶 松本 浩和 吉田 樹
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.129-140, 2021 (Released:2021-06-20)
参考文献数
20
被引用文献数
2

本稿ではCOVID-19の蔓延および政府からの社会経済活動自粛要請に伴う,人々の意識行動への影響を把握することを目的にWebアンケート調査を行った.その結果,感染・死亡リスクを,現実の数倍~数千倍過大に評価している様子が明らかとなった.また,接触感染対策として効果的な「目鼻口を触らない」の徹底度合いが他の対策に比べて低く,周知活動の問題点を指摘した.さらに,緊急事態宣言に対する65%以上の支持率や,「家にいる」ことについて,「ストレス」を感じる以上に「楽しい」と感じる人が多いこと,行動決定のために参考にするのはキャスターや評論家や政治家よりも「専門家の意見」の影響が大きいことなどが明らかとなった.
著者
桑原 昌広 吉岡 顕 本間 由紀子 宇野 伸宏 中村 俊之 SCHMÖCKER Jan-Dirk
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.74, no.5, pp.I_1187-I_1195, 2018
被引用文献数
1

ワンウェイ型カーシェアリング(OWCS)はマルチモーダル交通環境における1つの交通手段として期待されている.本研究では,ユーザのトリップチェーン視点でOWCSの使われ方を評価するため,公共交通駅,カーシェアステーション(st),登録住所の関係を踏まえたトリップ判別モデルを定義する.<br>OWCSである豊田市のHa:moRIDEは,自家用車利用に近いラウンド利用トリップは少なく提供エリア外会員の二次交通トリップが最も多いこと,公共交通駅から離れたstを増加させることにより補完交通トリップ比率が経年で増加している等,本モデル利用により実態としてOWCSが公共交通補完に利用されていることを明らかにした.
著者
中山 達貴 中村 俊之 宇野 伸宏 Schmöcker Jan-Dirk
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.73, no.5, pp.I_1093-I_1104, 2017

本研究では,速度超過による交通事故発生が多い名阪国道を対象にプローブデータを用いた潜在的な事故危険性の把握手法を構築するものである.本研究では特に商用車の走行軌跡データから速度推移に基づき,潜在的な事故危険性を伴う走行をクラスター分析により分類し,潜在的事故危険性を誘発している区間の抽出に二項ロジスティック回帰分析を適用した.分析の結果,当該路線における潜在的事故危険性の高い走行は安全な走行と比較して,速度推移に差異が生じる地点が実際の事故多発区間よりも上流側に存在してことが明らかになった.本研究で得られた知見を踏まえ,今後の交通安全対策の実施が期待される.