著者
田中 皓介 稲垣 具志 岩田 圭佑 大西 正光 神田 佑亮 紀伊 雅敦 栗原 剛 小池 淳司 佐々木 邦明 佐々木 葉 Schmöcker Jan-Dirk 白水 靖郎 泊 尚志 兵藤 哲朗 藤井 聡 藤原 章正 松田 曜子 松永 千晶 松本 浩和 吉田 樹
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.129-140, 2021 (Released:2021-06-20)
参考文献数
20
被引用文献数
2

本稿ではCOVID-19の蔓延および政府からの社会経済活動自粛要請に伴う,人々の意識行動への影響を把握することを目的にWebアンケート調査を行った.その結果,感染・死亡リスクを,現実の数倍~数千倍過大に評価している様子が明らかとなった.また,接触感染対策として効果的な「目鼻口を触らない」の徹底度合いが他の対策に比べて低く,周知活動の問題点を指摘した.さらに,緊急事態宣言に対する65%以上の支持率や,「家にいる」ことについて,「ストレス」を感じる以上に「楽しい」と感じる人が多いこと,行動決定のために参考にするのはキャスターや評論家や政治家よりも「専門家の意見」の影響が大きいことなどが明らかとなった.
著者
栗原 剛 平田 輝満 髙田 陽介 林 泰三 三崎 秀信
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.I_915-I_922, 2014 (Released:2015-05-18)
参考文献数
7

2010年10月に羽田空港が国際化したことで,首都圏西部からの海外へのアクセス性向上や深夜早朝定期便の運航などによる旅行オプションの増加に寄与していると考えられる.そこで本研究は,羽田空港の国際化前後における国際線航空旅客の流動等への影響と効果について,独自のアンケート調査を実施し,空港の選択理由や国際化前後の同一個人の行動変化等について実態分析を行った.その結果,空港選択理由から首都圏居住者の空港アクセスの利便性が高く評価されていたほか,地方空港から羽田での乗換が便利になったことから,地方居住者にとっても利便性が向上したことが分かった.また,羽田空港へのアクセス性向上や発着時間帯の拡充等により,新たな海外旅行行程の選択肢が広がることにより,旅行需要が誘発された可能性が示された.
著者
栗原 剛 岡本 直久
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.147-155, 2010 (Released:2017-11-29)
参考文献数
20
被引用文献数
2

本研究では、インバウンド需要予測手法の精緻化およびインバウンド政策の評価手法確立を目指し、インバウンド需要に影響を与える政策および外的要因の分析を行った。インバウンド需要予測は旅行発生量、分布の2段階から構成される手法を用い、影響要因には海外旅行自由化および経済成長、査証規制緩和、自然災害等を挙げた。海外旅行自由化や経済成長の影響を反映したロジットモデルでそれぞれ旅行発生量が増加することが示されたほか、査証規制の緩和を旅行分布モデルに導入し、訪日中国人旅行者に対して査証免除政策を行ったときの効果が定量的に表現できることが示された。
著者
風間 卓仁 栗原 剛志 山本 圭吾 井口 正人 福田 洋一
出版者
特定非営利活動法人日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.593-604, 2016-12-31 (Released:2017-01-13)
参考文献数
24

Continuous time variations in relative gravity and tilt were observed by a CG-3 M relative gravimeter at Arimura, Sakurajima Volcano (Southern Japan) during the rapid inflation event on August 15, 2015. The gravity/tilt signals were retrieved from the original data by correcting several disturbances such as instrumental drift and tidal effect. The retrieved gravity change is -5.86±0.27μGal;its amplitude is smaller than the typical uncertainty of relative gravimeters (∼10μGal), but the continuous measurement of relative gravity in a one-minute interval contributed to the detection of the small gravity change in the case of Sakurajima Volcano. The tilt change of 55.9μrad is also retrieved from the CG-3 M’s tilt data. The success in detection of the tilt change shows that the gravimeters can be utilized as portable tiltmeters as long as significant tilt variations are expected at volcanic areas. The observed gravity change is consistent with one of the dike intrusion models provided by Geospatial Information Authority of Japan, if the density value in the dike of 0.98±0.37g/cm3 is assumed.