著者
石井 和夫 鈴木 紀子 岡田 美智男 NickCampbell
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.66, pp.59-66, 1997-07-18
参考文献数
12

漫才は相互作用の結果として生成される。漫才らしさは対話のダイナミクスの中に存在し、それは相互作用によって生み出される。漫才を音声対話的に見ると、「笑い」は対話の場にゆらぎを与え、「共話」は自然性を与えており、共に対話の場を盛り上げる効果を持つ。様々な対話のダイナミクスを説明するために対話の場の考えを導入した。相互作用する二つの力学系が対話の場を作る。強い相互作用によって予期的な動作をするようになった系は共話をつくりだすことができ、予期からのくずしともどしによって笑いが生じる。対話のダイナミクスを創発的計算で生成することを試みている。Manzai is a comic stage dialogue performed by comic duo. Manzai dialogue is created as the result of interaction. The characteristics of manzai is found in the dynamics of dialogue and it is created by interaction. In manzai as the speech dialogue, "laughs" give fluctuation to the field of dialogue and "codialogues" make the dialogue natural. We exploit the notion of the field of dialogue to explain various dynamics. Two dynamical systems that interact with each other make the field of dialogue. The strong interaction gives the system predictive ability. The system with predictive ability can make co-dialogues and laughs occur from the slip and recovery. We are trying to generate the dynamics of dialogue using emergent computaion.
著者
石井 和夫
出版者
福岡女子大学
雑誌
香椎潟 (ISSN:02874113)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.47-62, 1998-03-31
著者
岡田 美智男 鈴木 紀子 石井 和夫 EdwardAltman
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.66, pp.39-44, 1997-07-18
被引用文献数
1

日頃,何気なく繰り広げられる「雑談」とはそもそも何なのだろう.従来の対話研究では,まだ十分に議論が尽くされてはいない.目的もなく延々と繰り広げられる「雑談」は,これまでの対話研究の中では「その他」として分類され、周辺的に扱われてきた.「雑談」とは,得体の知れない,雑多なものなのだろうか.我々はこの「雑談」に対して,次の二つの側面に焦点を当てた研究を進めている.() 間身体的な場の構築とそれに基づく他者理解の方略としての雑談,() 発話の多声性とそれに伴う意味生成過程の場としての雑談.これら具体的な考察を進めるために,本研究ではそれぞれ「ピングーの世界」と「共同想起対話」を取り上げ,現象に対する構成的な理解を進めるための二つのテストベッドを構築した.「雑談とは何か」についてまとめながら,コンピュータとの「雑談」的な関わりの意義について考えたい.What is the primary motivation that we have a chatting with social others? Conventional dialogue model is based on a formalization of goal-oriented activities as a joint action. What are the prepared goals and plans in our everyday spontaneous conversation? We can just enjoy it through the maintaining of conversational field with others, and the sharing a particular common experience. In this paper, we try to explain motivations to have a joint remembering and a strategy to communicate each other mediated by an emergent computation on the dialogue processes. We show a constructive model for the joint remembering and primary inter-subjectivity that emerged from the joint remembering
著者
石井 和夫
出版者
福岡女子大学
雑誌
香椎潟 (ISSN:02874113)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.1-14, 2008-12-25
著者
石井 和夫
出版者
福岡女子大学
雑誌
文芸と思想 (ISSN:05217873)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.A13-A24, 2005-03-01
著者
岡田 美智男 鈴木 紀子 石井 和夫 犬童 早苗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.97, no.338, pp.37-43, 1997-10-23
被引用文献数
2

日常での雑談などにおける発話には, (1)「意味を伝える」機能と, (2) お互いの発話に対して「意味を与えあう」機能とがいつも同居している. あるいは, 「伝えようとして伝わること」と相手の応答との重なりの中で「事後的に意味や役割が出現すること」とが同居している. これまでの行為遂行的な, 情報伝達的な側面を重視した対話研究では, 「伝えようとして伝わること」について主に検討されており, 後者の側面に対しては十分に議論が尽くされていない. 本稿では, 様々な発話の重なりの中で新たな意味を発現させうる「多声性を帯びた発話」の存在に着目し, その多声性に富んだコミュニケーション, すなわち「雑談」の成り立ちについて考察する. また, この多声的な関わりや間身体的な場の形成に着目しながら, 共同想起対話におけるユニゾン的な同時発話の現象の意味について考える.
著者
石井 和夫
出版者
東京大学出版会
雑誌
UP (ISSN:09133291)
巻号頁・発行日
vol.42, no.11, pp.7-11, 2013-11
著者
田中 清一 石井 和夫
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.15-17, 1953-07-01 (Released:2011-01-25)
参考文献数
11

Both germicidal Lamps made in Japan and the United States were effective in killing bacteria in the air and the tin-foil can prepared for the dried milk packaging, but less effective in fluid milk and dried milk except the mold in butter.In case of granular sugar, the thin layer of sugar and long time of irradiation neccesary to destroy bacteria and mold appeared to make this procedure difficult commercialy.American niade apparatus was stronger than Japanese one in its killing power.
著者
鈴木 紀子 竹内 勇剛 石井 和夫 岡田 美智男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.1328-1338, 2000-05-15
参考文献数
15
被引用文献数
8

人間は自分の発話や動作の一部を相手に真似されると,その相手の模倣的な振舞いの背後に自分に対して積極的に働きかける姿勢や感情を見いだしてしまう.その結果,相手に対する共感的な感情が生まれ,情緒的な関係の形成・維持が促進される可能性が高い.このことを検証するために本論文では,直前に発せられた発話を非分節音に変換し,音声の大きさ,リズム,イントネーションといったプロソディのレベルで模倣する機能を備えた仮想的なクリーチャをコンピュータ上に構築した.また,このクリーチャに対して発した音声を模倣されることによって引き起こされる心理的な影響について調べた.心理的評定実験では,直前に発した発話のプロソディを反響的に模倣する模倣的音声が占める割合と,一定のプロソディの音声を発する非模倣的音声が占める割合とが異なる3種類のクリーチャを用意し,各クリーチャとの相互作用に対する印象の評定を行った.その結果,被験者の発した音声に対する応答のうち,模倣的音声の占める割合の高いクリーチャほど,被験者のそのクリーチャの態度に対する好感度の評定値が高くなることを確認した.この結果は,自分の発話を反響的に模倣されることによって,非生物である仮想的なクリーチャに対しても共感的な感情をいだく可能性があることを示唆している.In this paper we describe results from an experiment of an interactionwith an artificial creature that mimics human voice echoicly usinginarticulate sound.We consider that humans are apt to find apartner's intention or emotion to themselves,when the partner mimics their utterance echoicly under prosodic level.As a result,we regardthat empathic interaction emerge among them.We test this hypothesisby having subjects interact with three artificial creatures that givedifferent rates of their respective response,mimicked prosody voice or constant prosody voice.Subjects' evaluations of the creature werecollected with a questionnaire according to impression of interactionwith the creature.The result suggests that the higher the mimicryrate is for the creature,the more positive the impression of the subject is.We consider that the result supported our hypothesis thatthe echoic mimicry is a key for the emergence of empathic interactionbetween humans and computers.
著者
石井 和夫
出版者
福岡女子大学
雑誌
香椎潟 (ISSN:02874113)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.1-15, 2002-12-25