著者
戸田 智基
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.72, no.6, pp.324-331, 2016 (Released:2017-07-01)
参考文献数
33
著者
中川 恭彦
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, 2008-02-01

秋晴れの気候に恵まれた山梨大学甲府キャンパスで,2007年秋季研究発表会が開催されました。秋季研究発表会の概要は,日程は9月19〜21日,発表件数557件,参加登録者数1,009名,実行委員会委員数10名,アルバイト学生23名,LAN申込者数262名,瞬時アクセス数最大80程度,懇親会参加者213名でした。本学で3回目の音響学会秋季研究発表会開催を引き受け,少人数の実行委員会を立ち上げました。少人数でしたから準備も大変でしたが,音響学会事務局の絶大な支援と指導をいただき無事に何事もなく研究会を終了することができました。
著者
江原 史朗 永井 啓之亮 水谷 孝一
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.59, no.9, pp.541-549, 2003-09-01 (Released:2017-06-02)
参考文献数
23
被引用文献数
1

これまでの研究で報告されている唇の2次元振動は,実際に奏者が吹鳴した際の唇の軌跡とシミュレーションの軌跡ではその軌跡の傾きに違いが認められる。本論文ではこの軌跡の違いに着目し,人口吹鳴実験と数値計算によるシミュレーションの二つの手法を用いて解析を行った。唇が厚くなるに従って上唇先端部の振動は右上がりの軌跡から右下がりの軌跡に変化することを実験とシミュレーションの両方で示した。同様に唇が厚くなるに従って発振周波数が低くなることを示した。また,唇の厚みが増すに従って周波数の高い振動モードが励起されなくなり,同じ唇の固有振動数で異なる振動モードが励起され易くなることをシミュレーションで示した。
著者
伊勢 史郎
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.706-713, 1997-09-01
被引用文献数
76

キルヒホッフ-ヘルムホルツ積分方程式のホイヘンスの原理とは異なる数学的解釈を用いることにより, これまでとは異なる新しいアクティブ音場制御の原理を提案する。この原理はある境界面の音圧と音圧勾配を同時に調整することにより, その内部の領域を制御することができることを示すものである。この原理と逆システム理論を用いることにより, ある空間範囲の音場再現をシステムとして実現することができることを示す。また, 音場再現システムにおけるマイクロホンの配置と音場再現の精度の関係などについて数値計算により検討する。
著者
今泉 智人
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.72, no.4, pp.201-206, 2016-04-01 (Released:2017-07-01)
参考文献数
8
著者
齋藤 毅 辻 直也 鵜木 祐史 赤木 正人
出版者
Acoustical Society of Japan(日本音響学会)
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.267-277, 2008-05-01

歌声特有の音響特徴量と歌声知覚の関係を検討するために,歌声らしさの知覚モデルを提案する。このモデルは,「歌声らしさという聴覚印象が複数の基本的な心理的特徴の知覚に起因する」という仮説のもと,歌声らしさと音響特徴量の対応関係の間に基本的な心理的特徴を介した3層で構成される階層構造モデルである。第1層(歌声らしさ)と第2層(基本的な心理的特徴)の関係については,多次元尺度構成法と重回帰分析によって調査した。第2層と第3層(音響特徴量)の関係については, STRAIGHTを用いた音響分析・合成と心理物理実験によって調査した。その結果, "揺れ," "響き"といった基本的な心理的特徴が歌声らしさの聴覚印象に大きく寄与しており,両者の聴覚印象には基本周波数の準周期的な振動成分であるヴィブラートとそれに同期したホルマントの振幅変調成分,及び3kHz付近の顕著なスペクトルピーク成分と同帯域の強い高調波成分がそれぞれ寄与していることが明らかとなった。更に,これらの音響特徴量を話声に付与することで歌声らしさの聴覚印象が向上する結果を得た。以上から,歌声らしさの知覚モデルを構築することで,歌声知覚における歌声特有の音響特徴量の役割について詳細に検討することが可能であることを示した。
著者
岡田 創太 山口 翔也 三浦 雅展
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.74, no.7, pp.363-371, 2018-07-01 (Released:2019-01-01)
参考文献数
10

国内女性アイドルによるポピュラ音楽の音響信号を対象に,既存のパラメータセットに新たに提案した動的パラメータを加えた計56種類のパラメータセットを用いてLogistic regressionによる公開年代の推定を行っている。既存手法と提案手法の推定精度の比較結果より,提案手法の有効性が確認されている。また,女性アイドル楽曲に最適な年代区切りを探索し,提案したパラメータセットから年代推定に有効なパラメータのみを選出するパラメータの精査を行い,その結果を用いて,入力された女性アイドルポピュラ音楽の音響信号からの年代推定システムを構築し,その推定精度は約73.63%であることが確認されている。
著者
清水 康敬 田中 正文 渡辺 隆彌
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.43, no.12, pp.921-928, 1987
被引用文献数
4

水晶基板を伝搬する漏洩弾性表面波は温度特性が格段に優れているので注目されている。そこで、本論文ではオイラー角を変化させて、任意のカット、伝搬方向に対する漏洩弾性表面波の位相速度、電気機械結合係数、遅延時間温度係数、伝搬損失、及びパワーフロー角のすべてを計算した。そしてまず代表的なカットに対する諸特性を述べ、その中から伝搬速度が約5、000m/sという非常に速い基板の特性を理論的、実験的に示した。これは高周波用狭帯域形デバイスに極めて有利である。次に全カットに対する漏洩弾性表面波の諸特性を等値線マップの形で表現した。更に漏洩表面波を用いる場合の新基板選定に関する考察を述べた。