著者
中本 高道
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.26, no.10, pp.629-634, 2005-10-10 (Released:2007-08-09)
参考文献数
21

An odor recorder for recording recipe of smell as well as reproducing it has been developed. It includes an array of sensors with partially overlapping specificities, odor blender and its recipe modification algorithm implemented in a computer. In the odor recorder, the recipe of the blended odor is iteratively modified so that the output pattern of the blended odor can agree with that of the target odor. The real-time reference method was developed to suppress the influence of the environmental change and to record the dynamical change of the odor. The target and blended odors are alternately supplied to the sensors and the recipe of the blended odor is adjusted so that the difference of the sensor responses between the two can be minimized. The dynamical change of the recipe of the four component odors in the apple flavor was successfully recorded without the influence of the environmental disturbance such as temperature and humidity changes.
著者
中本 高道
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.66, no.6, pp.478-483, 2012 (Released:2014-06-04)
参考文献数
33
被引用文献数
1
著者
長濱 雅彦 中本 高道 大西 景太
出版者
東京芸術大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

最終年度にあたる21年度は、匂い情報を持った次世代のレストランサインのデザイン研究を行った。嗅覚情報を利用することで、より実感のあるサインになり、食する物のイメージを高められるのではないかと考えた。今回完成した作品「香るレストランサイン」は、そば,パスタ、うなぎ、カレーの専門店という4つのお店が入っている施設を想定。より、被験者の感性を妨げないように、一方通行のインターフェイスではなく、行為と連動するインタラクティブな動画作品に仕上げた。体験の手順は下記の通りである。(1)被験者は4つの店が表示された看板(実験ではスクリーン)の前に立つ。(2)手に持っている端末(Wiiリモコン=将来の携帯電話を想定)を横に動かしながら振ることで店を選ぶ。(3)次に縦に振ると選んだ店の画面になる。(4)例えば、そば屋を選ぶ。するとそばの画面が全面に表れる。(5)被験者は落語家のそば食い表現のように、端末を下から上に手早く動かすと、そばのイメージ動画と効果音とともに、そばつゆの香りがする。といった流れである。ちなみに被験者の感想で上がったものは次の通りである。・とにかく面白い・不思議・普段使っていない感覚を使う・情報がより食べ物に近い印象・見るというより体験ゲームみたい・ディズニーランドにあるイメージがする・いつもの情報に匂いがないことをあらためて気づくこうした感想からも分かるように、匂い情報はマルチメディアの中では新鮮で、かつ新たな世界を開くきっかけに成りえる。実験前は匂いがすることに嫌悪感を抱く人もいるだろうと想像したが、情報として整理された今回のような匂いの場合、まったくそうした被験者がいないことに驚かされた(混ざり合った匂いがないことが嫌悪感につながらなかった理由か)。サイン看板類は構造上、匂い装置など器材を内側に仕舞いこめるため、この「香るレストランサイン」のようにコンテンツを限定したならば実現に大きな支障はないと考える。また、こうした匂い情報の活用は、誘導サインや危険サインとして有効で、高齢化社会の情報基盤に発展していくことも予想される。今後はなるべく具体的なテザイン研究によって様々な分野と連携し、可能性を多角的に分析していくことが肝要だろう。
著者
石田 寛 吉田 仁 中本 高道
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌E(センサ・マイクロマシン部門誌) (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.128, no.12, pp.472-477, 2008-12-01 (Released:2008-12-01)
参考文献数
15
被引用文献数
3 2

An olfactory display is a device that delivers various odors to the user's nose. It can be used to add special effects to movies and games by releasing odors relevant to the scenes shown on the screen. In order to provide high-presence olfactory stimuli to the users, the display must be able to generate realistic odors with appropriate concentrations in a timely manner together with visual and audio playbacks. In this paper, we propose to use computational fluid dynamics (CFD) simulations in conjunction with the olfactory display. Odor molecules released from their source are transported mainly by turbulent flow, and their behavior can be extremely complicated even in a simple indoor environment. In the proposed system, a CFD solver is employed to calculate the airflow field and the odor dispersal in the given environment. An odor blender is used to generate the odor with the concentration determined based on the calculated odor distribution. Experimental results on presenting odor stimuli synchronously with movie clips show the effectiveness of the proposed system.
著者
中本 高道
出版者
東京工業大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

本年度はまず匂いセンサにおける遅延時間の改善を行った。匂いをチューブで吸引してセンサセルに導くのではなく、セミクローズ型のセンサセルを製作して、センサの位置を応答速度の観点から最適化した。その結果、チューブ方式に比べて応答速度が改善した。また、瞬間瞬間で変動する匂いセンサの応答パターンを認識するにはロバストな匂い識別アルゴリズムが必要であるが、本研究では従来用いていたLVQ(Learning Vector Quantization)法に代わってSVM(Support Vector Machine)を導入した。SVMはマージン最大化を行いながら判別境界を決定するために、環境変動に対するロバスト性が期待できる。判別境界の検討を行った後、長時間にわたってセンサ応答を測定しながら匂い識別を行い、LVQより優れた判別率をSVMは維持できることを確かめた。さらに匂いセンサと画像を同期させながら伝送する手法を改善した。以前の手法では匂いと映像を同期させるためには画像の更新速度を毎秒1フレーム程度に落とす必要があり、十分な動画像の画質は得られていなかった。本研究では、専用のデータ伝送フォーマットを作成しパケットに分割しUDPプロトコルにより伝送する。受信する側ではパケットを受信する毎にタイムスタンプ及びデータ種類を読み出し同一のデータ種類ごとにデータの連結を行った上で嗅覚ディスプレイまたはコンピュータスクリーンへ転送するようにした。その結果、毎秒10フレーム程度の伝送が可能になり滑らかに映像を表示できるようになった。この装置を用いて大学祭では344名に体験してもらい、匂いと映像の一致や匂いによる臨場感の向上に関して9割以上の体験者より肯定的な回答を得た。さらに大学と日本科学未来館をインターネットで結んで遠隔地から匂い発生源の場所を探索するゲームを行った。数十名の方にゲームを楽しんでもらい好評であったが、デモの途中で震災にあい途中で中止をよぎなくされた。
著者
ヨッシリ アーリヤクン 中本 高道
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.589-594, 2010
参考文献数
10
被引用文献数
1

We have developed a new odor generator by using an electro-osmotic pump and a surface acoustic wave (SAW) device. This equipment can generate smells by atomizing a tiny droplet of odor sample from electro-osmotic pump, using SAW device. Since the droplets are vaporized forcibly by SAW streaming effect, even the low volatile odor can be rapidly generated. In this paper, the ability to present smell and to eliminate it rapidly as well as that to control the odor concentration was confirmed by measuring the response of QCM sensor to the low-volatile sample in addition to the sample with moderate volatility.
著者
井手 純一 中本 高道 森泉 豊榮
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌E(センサ・マイクロマシン部門誌) (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.116, no.6, pp.213-218, 1996-07-20 (Released:2009-04-01)
参考文献数
19
被引用文献数
2

Since odor sensing system is required in many fields, we have developed the system using QCM (Quartz Crystal Microbalance) array and neural-network pattern recognition. Moreover, the system for measuring many samples by an automatic sampling stage has been developed. In the present study, the characterization of the sensing films deposited on QCMs was performed. Responses of 37 kinds of films exposed to 14 sorts of organic vapors were studied to classify sensing films and investigate sensor response models. As a result of the research, it was found that the similarities among films were obtained using principal component analysis, and the frequency shifts could be estimated using multiple regression analysis.
著者
中本 高道 森泉 豊栄
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.58, no.7, pp.1045-1054, 1989-07-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
32
被引用文献数
1

人間のきゅう覚では,多数の特牲の異なる受容器からの応答パターンを,パターン認識することにより,においを識別しているらしい.このような生体きゅう覚機構を模擬した,人工的なにおいセンシングシステムについて述べる.受容器の代わりに水晶振動子センサー,脳の代わりにニューラルネットワークを用いて,アルコール飲料のにおいを識別するシステムを試作した.センサーの動作原理,パターン認識手法について解説し,その実験例を紹介する.
著者
石田 寛 中本 高道 森泉 豊榮
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌E(センサ・マイクロマシン部門誌) (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.116, no.10, pp.429-434, 1996-11-20 (Released:2009-04-01)
参考文献数
9

A new method for localizing an odor source by mimicking the behavior of silkworm moths is proposed. A male silkworm moth is able to track airborne sexual pheromone to its female counterpart. During the search, a moth draws air from its front to its two antennae by wing vibrations, and turns toward the antenna more strongly stimulated by the pheromone. An artificial system with this mechanism has been realized using a small fan and plural gas sensors instead of the moth's wings and antennae, respectively. The system is called an 'odor compass' since it continuously points to an odor source by rotating the probe to the sensor with the largest response. The capability of its directional probing is successfully demonstrated by the results of estimation of the odor-source direction in a clean room. Furthermore, the improvement of the system to realize the three-dimensional localization, which is often required in a practical environment, is reported, and its feasibility is demonstrated.
著者
中本 高道
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.82, no.1, pp.15-19, 2016-01-05 (Released:2016-01-05)
参考文献数
38
被引用文献数
1
著者
ヨッシリ アーリヤクン 中本 高道
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.589-594, 2010
被引用文献数
1

We have developed a new odor generator by using an electro-osmotic pump and a surface acoustic wave (SAW) device. This equipment can generate smells by atomizing a tiny droplet of odor sample from electro-osmotic pump, using SAW device. Since the droplets are vaporized forcibly by SAW streaming effect, even the low volatile odor can be rapidly generated. In this paper, the ability to present smell and to eliminate it rapidly as well as that to control the odor concentration was confirmed by measuring the response of QCM sensor to the low-volatile sample in addition to the sample with moderate volatility.
著者
中本 高道 石田 寛
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では小型嗅覚ディスプレイを開発し、香るバーチャル空間の実現を目指した。まず、電気浸透流ポンプと弾性表面波デバイスを組み合わせた超小型嗅覚ディスプレイを開発した。この嗅覚ディスプレイはクレジットカードより小型で鼻元で最大8成分の香りを調合できる。低揮発性香気成分で残香の評価を行い、良好な結果を得ることができた。また、広範囲の香りをカバーできる要素臭の検討を行った。質量分析器データを用いてNMF(Nonnegative Matrix Factorization)法で基底ベクトル探索を行い、その基底ベクトルが得られるように要素臭調合を行う。精油に関して30要素臭を用いて香り近似の実験を行いオレンジ、ミント、ブラックペッパーの近似臭を約9割の確率で正しく識別できることがわかった。さらにNMFで用いる距離指標を検討し、IS(Itakura-Saito)-divergenceを用いればKL-divergenceやユークリッド距離よりも広範囲の検出器強度に渡って良好な近似性能が得られることがわかった。それから、流体シミュレータを用いて、障害物がある環境で任意の位置の香り濃度を計算させる方法を開発した。与えられた室内環境の幾何学的形状をレーザスキャナで計測しさらに壁面温度分布をサーモグラフィにより計測して、それらの結果を利用して流体シミュレーションを行った結果、室内に広がる匂いの分布を計算により求めることができた。また、風感を導入するために匂いと気流を同時に体験者に提示する装置を製作し、モニタから風や匂いが出てくるような感覚を与えることができ、仮想的な発生源の位置を制御できることがわかった。さらにヒータを追加し、温かい食べ物や飲み物から匂いが立ち上る様子を再現できるように改良し、学会で実演を行い、多くの人々に体験してもらうことができた。
著者
中本 高道 石田 寛 長濱 雅彦 蓮見 智幸
出版者
東京工業大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

本研究では、匂い再生システムを用いて動画や音声に合わせて匂いを発生させて、芸術作品を創作する。昨年度は香り付きアートアニメーションを2編制作し、アンケート調査により香りの効果を調査した。本年度はインタラクティブ嗅覚ディスプレイを製作し、料理ゲームコンテンツを作った。ユーザからもアクションを起こしてインタラクティブにコンテンツを体験することで、臨場感の向上が期待できる。また、多くの人に体験して楽しんでもらうことを考えて料理ゲームを制作することにした。また、誰にでもわかりやすいコンテンツにすることを目指しそ、料理の題材としてはカレーを選んだ。中心に置かれたなべに、バターをしいたり、ニンニクや、たまねぎ、肉やカレーのルー、スパイスなどカレーの素材を入れていって、ユーザが操作しながらカレーを作っていく。これらの素材を加えていくと対応した香りが発生しく香りも序々にカレーに近づく。また、これらに合わせて"ジュージュー"といったような効果音により、さらにリアリティを高める。この中で、ニンニクと肉の場合は好みに合わせてその量もユーザが調節することができる。プラットフォームとなるソフトウエアを選択し、動画像の制作、画像の制御ソフトは芸大側が担当し、東工大側は匂い調合装置とのインタフェース、匂い調合装置のソフトウエアの開発を行った。そして、制作した料理体験コンテンツをCEATEC JAPAN(10/3-7,千葉・幕張メッセ)、産学官技術交流フェア(10/11-10/13,東京・東京ビッグサイト),東京工業大学大学祭(10/28-29)でデモ公開を行った。前2の展示会では168名、大学祭では163名の人に体験してもらいアンケート調査を行った。その結果、匂いの種類が大きく変化するところでは印象が強く、9割以上の人が臨場感が匂い無しに比ぺて増加したと回答した。さらに英語版のコンテンツを制作して米国で開かれた学会IEEE Virtual Reality 2007にても公開実演を行ない、好評を博することができた。
著者
中本 高道 長濱 雅彦 石田 寛
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

視嗅覚情報の同時記録再生システムは、ビデオカメラによる映像と匂いセンサによる匂い記録を同時に行い、ディスプレイで映像を再生するのと同時に匂い調合装置により映像に同期させて匂いを再生させる装置である。視嗅覚情報に嗅覚情報を加えることにより臨場感が増し、五感情報通信への可能性が広がる。画像に匂いをつける試みは数例あるが映像とともに匂いセンサで匂いを記録し両者ともに同時に再生するのは初めての試みである。本研究では、匂い調合装置の検討、水晶振動子ガスセンサの成膜手法、感応膜材料の検討、ロバスト匂いセンシングの検討、オートサンプラを用いた匂いの記録再生等を研究した。本研究では水晶振動子ガスセンサを用いたが、素子間バラツキの問題を霧化器を用いた方法で低減し、リポポリマ及び自己組織化リポポリマにスペーサ分子を導入しその上に物理吸着層を設ける方法を用いて数十ppbの匂いを検出できるセンサを開発した。また、濃度変動、温度、湿度変化等環境変化にロバストな匂いセンシングシステムを実現するために、短時間フーリエ変換導入し特徴的な周波数を複数選択してそれをパターン認識する方法を開発しロバスト性の向上を確認した。さらに、匂いの記録再生システムの記録範囲を拡大するためにオートサンプラを用いて大規模な匂い調合を行うシステムを開発し、りんご、バナナ等の果実臭の記録再生に成功した。最後に動画と同時に匂いセンシングを行い、映像と共に匂いを再生するシステムを実現した。ジュース缶にセンシングプローブを近づける様子を視嗅覚の同時記録再生することに成功した。そしてインターネットを介して遠隔地で視嗅覚のリアルタイム同時再生実験を展示会で実演し、センシングした匂いが遠隔地で正しく認識できることがわかった。