- 著者
-
永田 晋治
- 出版者
- 公益社団法人 日本農芸化学会
- 雑誌
- 化学と生物 (ISSN:0453073X)
- 巻号頁・発行日
- vol.51, no.3, pp.168-176, 2013-03-01 (Released:2014-03-01)
- 参考文献数
- 60
昆虫が,環境に適応し,正確に成長し,そして繁殖するためには,各成長段階においてライフイベントに関わる行動が規定されている必要がある.つまり,脱皮,摂食行動,生殖行動,社会行動などは,生命や種の維持のための重要なメカニズムなのである.現在,昆虫の内分泌学的な行動制御の仕組みが明らかになりつつある.ここでは,これまでに明らかにされた昆虫の行動を制御する一連のホルモンと,その作用のメカニズムを脱皮,摂食行動,生殖行動をメインに簡単に紹介した.