- 著者
-
長崎 雅子
若崎 淳子
- 出版者
- 島根県立看護短期大学
- 雑誌
- 島根県立看護短期大学紀要 (ISSN:13419420)
- 巻号頁・発行日
- vol.6, pp.87-95, 2001-03-31
本研究は,看護短大生の卒業研究における「やる気」に影響した要因を,学生に行った調査と教員の観察をもとに分析,考察を行った。その結果,「やる気」を促進した要因は,『交流』,『有効感』,『自己認識』であった。「やる気」の低下に影響した要因は,『臨地実習』,『関心の転化』,『休暇』,『健康状態不良』,『自己認識の低下』,『知識の不足』であった。学生の「やる気」と教員が観察した「やる気」を比較した結果,教員は学生の肯定的な言葉と自発的・積極的姿勢を「やる気」として観察していた。教員が「やる気」と観察した学生の肯定的言葉,自発的・積極的姿勢は,調査から得た学生個別の「やる気」と一致していた。しかし,外部から観察しにくい学生の潜在的な「やる気」については,教員は「やる気」なしと観察していた。