- 著者
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箕輪 雅美
- 出版者
- 京都産業大学
- 雑誌
- 京都マネジメント・レビュー (ISSN:13475304)
- 巻号頁・発行日
- vol.22, pp.43-63, 2013-03
本稿では,モーニング娘。とAKB48 という2 つのアイドルグループをビジネスシステムとして捉えることで,それら の2 つのグループが高い経済的成果を上げ続けている理由を分析する.モーニング娘。に長期に渡る成功をもたらした のは,アイドルグループをブランドとして捉え,企業が新製品を投入することでブランドの長期に渡る生存を図るように, メンバーの入れ替えを繰り返すことで,グループの長命化を可能にしたことにある.AKB48 の空前絶後と言われる成功 の理由は,小劇場において毎日公演を行うことにより,仮説・検証のサイクルを高速で回し,グループを顧客のニーズ に高いレベルで適合させ,核となる顧客をつくりあげた上で,それらの顧客に複数のCD を購入させるライブアイドル の手法を発展的に導入し,新しいビジネスシステムを創造したことにある.