著者
三河 正彦 吉川 雅博 辻村 健 田中 和世
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.97, 2009 (Released:2009-12-15)

本研究の目的は,図書館に設置され,図書館利用者と自然言語で会話し,分かりやすい情報提供が可能な図書館司書ロボットを構築することである.本ロボットは,視聴覚センサ等の知覚情報による図書館内の利用者の行動予測に基づく適切な受け付け行動,自然言語対話エンジンによる利用者からの質問や要望に対し適切な受け答え,利用者に理解しやすい情報案内が可能な機能を備える.本システムの特徴は,睡眠や覚醒等の意識状態を表現できる意識モデルを備えることである.複数の知覚センサを備え,知覚情報処理が並列に実行される図書館司書ロボットシステムでは,利用者の検出により覚醒し,その応対に必要な処理を優先して実行するが,利用者がいない時には知覚情報処理の優先順位が下がり,つまり表面的にはロボットが睡眠しているように見え,内部的には覚醒時に蓄積した知覚情報を処理し,実時間処理では得られない長期間蓄積した知覚情報から有益な情報を抽出,記憶する機能を備える.
著者
馬場 康維
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.145, 2009 (Released:2009-12-15)

連続型の変数の観測値を離散化することにより大量データを圧縮することができるが、圧縮により情報が失われる。圧縮したデータによる情報の損失が多変量解析においてどれだけの損失になるか評価し、最適な圧縮について考察する。
著者
小田 正輝 三好 哲也 加藤 知佳子
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.22, 2009 (Released:2009-12-15)

人の性格は5大因子(ビッグファイブ)で表現できるといわれている。臨床心理学では、種々の判断で、顔の特徴が重要な役割を担っており、相貌心理学の提唱もされている。本研究では、性格特徴で分類された相貌の特徴を比較し、性格と相貌特徴との関連を分析した結果を報告する。
著者
瀧本 浩志 星野 孝総
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.61, 2009 (Released:2009-12-15)

現在,ファジィ制御に関する研究開発が、多方面で行なわれている。ライントレースロボットや工場などの自動搬送車などの制御方法に,ファジィ制御を用いられていることは多い.そこで,ライントレースカーのように,走行速度の速い物体にファジィ制御は応用できるか検証する.本研究は,ライントレースカーの操舵角とモータの制御に簡略型推論法を用いることで,ジグザグ走行をせずに,滑らかに制御することができると考えている.システムの構成は,ライントレースカーが,走行中に読み取ったセンサの値を入力として,操舵角を求める.その後,出力された操舵角から,左右のモータ出力を求める.
著者
本多 克宏 松井 智宏 野津 亮 市橋 秀友
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.147, 2009 (Released:2009-12-15)

テキスト文書の分類は電子メール自動選別や特許検索などの基盤技術として重要である.本研究では,ファジィ主成分分析に基づくロバストなk-Means法により,ノイズとみなされる文書の影響を除去しながら,関連性の強い文書からなる文書クラスターを抽出する.頻出単語のtf-idf値に基づくテキスト文書の数値化の後,ファジィ主成分分析の応用により文書間の結合行列を作成し,各文書の重要度(ノイズではない度合い)を考慮しながら行列の並べ替えを行うことで,クラスター構造を視覚的にとらえる.
著者
蔵川 圭 武田 英明 高久 雅生 相澤 彰子
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.140, 2009 (Released:2009-12-15)

科学研究費補助金における研究者番号を持つ研究者を対象とし,Web上の研究者リソースをリンキングするサービスとして研究者リゾルバーαを構築して公開している.リンキングのためには,同姓同名や異体字などの様々な問題を克服して研究者同定をしなければならない.ここでは,科研費の研究者と代表的な34大学の研究者総覧データベースに登録された研究者の漢字氏名を対象に同姓同名分析を行った.その上でシステム内部の同定手法を定め実装し,同定精度をサンプル調査した.本報告では,これらの結果について示す.
著者
Le Quang Phuc Dong Fangyang Arai Yoshinori Hirota Kaoru
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.185, 2009 (Released:2009-12-15)

多項式初期化とユニタリ演算子に基づく画像処理のために、量子画像の柔軟な表現(FRQI)を提案し、その計算量を解析する。FRQIは、色彩及び相当空間位置の情報を取得する量子状態を現す。量子計算における初期状態から量子画像表現状態までの過程を、提案する多項式準備定理により多項式の単純なゲート数の量子回路で設計でき、効果的に遷移できる。画像の各画素位置で処理する代わりに同じ色を持つ画素を纏めて処理することで、単純なゲート数を減少する量子画像圧縮手法を提案する。実験で、画像処理における基本演算子をユニタリ交換で実現し、量子フーリエ変換を用いた量子画像内の線分など単純な対象の解析が可能なことを確認する。
著者
大曽根 圭輔 鬼沢 武久
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.224, 2009 (Released:2009-12-15)

本論文ではポーカーの一種であるセブンカードスタッドポーカーを対象として,人間とコンピュータが協調して意思決定をしながら,ユーザが親しみを持つシステムを構築する.本論文では人間と協調して問題解決をするシステムをパートナーエージェントと呼ぶ.セブンカードスタッドポーカーは不完全情報ゲームで,最適な戦略をとる事が難しい.そこで,ゲームの状況に応じた判断をするためにパートナーエージェントが自身の意思決定や場の情報などを提示することでユーザと協調をする.パートナーエージェントがユーザに提示する情報は意思決定,状況,および意思決定の経緯で,状況によってはユーザからも能動的に質問ができるようになっている.本システムではさらに,ユーザがエージェントに対して親しみを感じるようにするために顔表情を付加する.顔表情は状況と顔表情を関連付けたニューラルネットワークで構築する.
著者
大浜 公司 折居 英章 河野 英昭 前田 博 生駒 哲一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.131, 2009 (Released:2009-12-15)

書類や資料などの文章画像の二値化は,文字認識や古くなった本の電子化のような多くの応用において重要な役割をはたす.しかし劣化した文章画像において,背景と文字を判別することは難しい. 本研究では,そのような劣化した文章画像においてもうまく二値化できる手法を提案する. まず,大まかな背景画像を取得するために元画像にメディアンフィルタを適応する.その背景画像と元画像の差分を取り,背景が除去された画像を得る.さらにその差分画像をローカルに線形変換することで字部分の特徴を大きくし.その画像を二値化することによって劣化部分を取り除いた鮮明な文章画像を得る. 提案手法と四つの既存手法を複数の劣化した文章画像に対して適応し,その有効性を示す.
著者
堀尾 恵一 李 影
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.116, 2009 (Released:2009-12-15)

本論文では,加速度指尖脈波から被験者の身体的,心理的状態を推定し,その推定結果を2次元平面上で可視化ことを目的とする.加速度脈波から抽出する特徴量として,変曲点の振幅,心拍数,カオス指標などがあるが,個人差や測定環境のばらつきに頑健な特徴量を見つけるため,Stochastic Neighbor EmbeddingやMulti Relational Embeddingの手法を利用する.
著者
佐藤 和宏 市瀬 龍太郎 栗原 聡 相澤 彰子 沼尾 正行
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.139, 2009 (Released:2009-12-15)

科学研究費の申請データを解析した結果について,報告する.本研究の目的は,研究助成金申請データから研究分野間の関係性を抽出する手法を,研究領域の時系列変化の解析と予測に応用することである.従来,学術研究の動向を調べる研究としては,論文のデータを用いる事が一般的であった.しかし論文を用いる方法には,研究分野によってバイアスがかかるという問題がある.これに対し著者らは,研究分野間の関係性の抽出に研究助成金申請データを用いることを提案し,その有効性を2005 年度の科研費申請データを用いて示した.本論文では,その手法を複数年度のデータに対して適用し,研究領域の時系列変化の解析と予測を行った結果について説明する.解析結果として,時系列変化の抽出に対する有効性を示唆する結果が得られた.予測もある程度は可能であったが,解決すべき課題が多く残っている.
著者
武田 隆宏 谷口 和彦 浅利 一成 倉本 圭 小橋 昌司 畑 豊
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.46, 2009 (Released:2009-12-15)

近年,様々なシステムの自動化に伴い利便性の高い個人認証技術が必要とされている.本論文では利用者の行動的な特徴を用いる生体認証の一つとして歩行時の足裏荷重分布を用いた生体認証手法を提案する.本手法では連続した歩行中より一歩分の荷重分布を抽出し認証に用いる.歩行行動の特徴として体重移動に基づく特徴および足形に基づく特徴を算出し,それぞれの特徴量において特徴量に関する二つの知識より導出されたファジィIF-THENルールに基づく分類器を作成する.これらの分類器を人工免疫システムを利用し学習させ個人認証を行う.男女30名の被験者よりそれぞれ6回分の荷重分布データを取得し本手法による認証性能の評価実験を行った.その結果,1対1照合である検証では15.0%のEER(Equal Error Rate),1対N照合である識別では7.0%のFAR(False Rejection Rate)の誤認証率により個人認証が行えた.