著者
井尻 篤木 吉木 健 根本 洋明 田中 浩二 嶋崎 等 前谷 茂樹 峯岸 則之 中村 晃三 森本 陽美記 堀 あい 米富 大祐 中出 哲也
出版者
獣医麻酔外科学会
雑誌
獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:09165908)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.53-57, 2010 (Released:2011-04-09)
参考文献数
9

MRIで嚢胞性髄膜腫と診断した犬3例をその画像所見から人医療のナタの分類より、タイプ別に分類し、手術を行った。タイプIIIの症例1、2は造影されている充実性の腫瘍のみ摘出し、タイプIIの症例3は造影されている嚢胞壁と腫瘍の両方を摘出した。その結果、全症例において症状の改善がみられ、症例1は嚢胞の内容液の分泌能が低下し、症例2、3は嚢胞が消滅した。症例3は腫瘍が新たに摘出部位の反対側から発生したが、3年生存している。
著者
山口 珪次 中村 晃三
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.36, no.197, pp.605-611, 1933-09

金屬、合金に力を加えて置いてその温度を上下すると、勿論一般に高温になる程軟かになる爲に變形殊に粘性變形が増加する。もし途中に相の變化即ち變態があるとそれ以外にその所で斯様な變形は著しく増加する。本文はその實驗報告で共析態變、溶解度の變化に伴なう析出變化、鑄鐵の黒鉛化等に就て粘性變形の異常の増加を確めた。著者の考へによれば之は加工硬化と軟化との釣合の變化のみでなく、變態する時の成分原子の配列變へに對する變形力の直接作用も含まれて居る。之は力を減らして彈性界限に近い程度にしても異常の變形はその程度からいえば反つて増加する傾向があるからである。終に斯様な現象の起り得る實例二つを掲げた。
著者
木暮 槇太 中島 誠 高橋 幸吉 稲神 馨 須藤 芳三 待田 行雄 林 禎二郎 平尾 常男 五十嵐 三郎 仲野 良男 竹林 克明 吉田 徳太郎 宮内 潔 江口 正治 林 幸之 佐々木 周郁 渡辺 忠雄 近藤 義和 渋谷 勲 須貝 悦治 田中 茂光 小山 長雄 田中 一行 竹田 寛 竹鼻 孝夫 室賀 明義 蒲生 俊興 高橋 保雄 西村 浩 長谷川 金作 森 幸之 永友 雄 梅谷 与七郎 中村 晃三 松本 介 宮沢 正明 加藤 康雄 土橋 俊人 高木 直温 柳沼 泰衛 小野 四郎 村山 隆之 近森 俊哉 辻 辰四郎 小川 敬之 小松 四郎 大岡 忠三 妹尾 計一 森本 宏 梶浦 みち子 萩原 清治 瓶子 まち子 中条 紀三 高木 春郎 飯島 荘資 横内 和多良 清水 滋 堀内 彬明 堀内 ちよし 原田 忠次 木村 敬助 青木 秀夫 後藤 四男 小林 恵之助 皆川 基 皆川 豊作 岡村 源一 小河原 貞二 村山 穰助
出版者
社団法人 日本蚕糸学会
雑誌
日本蚕糸学雑誌 (ISSN:00372455)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.244-255, 1956-06-28 (Released:2010-11-29)

蚕卵発育中に於けるPhasphataseの組織化学的所見2雄核の接合に関する細胞学的観察カイコガのモザイク複眼の構造とできかた家蚕蛹の頭部が産卵に及ぼす影響家蚕の血組織に関する生理学的研究 (II) 蛹の発育に伴う囲心細胞及び周気管細胞中の遊離アミノ酸の消長家蚕その他数種絹糸虫における誘引物質の共通性と類縁関係に関する研究蚕種の冷蔵障害と水銀塩による沈澱物前胸腺移植後の結紮と絹糸腺の成長家蚕のフラビン化合物に関する研究 (V) 蛹の器官特に中腸におけるフラビン化合物について (予報)家蚕の計量的形質と脳-食道下神経節連合体の機能追加7.白殫病菌の蚕卵への接種試験繭・繊維の部熱風乾燥に関する研究 (II)繭解じよの向上についての研究 (IV) 病蚕成立繭特に硬化病, 軟化病, 膿繭蚕繭の性状繭及び生糸の繊度変異に関する研究 (9) 定粒生糸と定繊度生糸の性能比較について生糸の摩擦係数に関する研究 (7) 精練度と摩擦係数について糸条斑と繰糸管理について生糸の練減率測定に関する2, 3の知見絹の膨潤現象から見た中心層発現の-所見チオ尿素樹脂の還元性について繭層セリシン溶液の粘度吐糸営繭に伴なう繭形の変化 (続)営繭条件と分離細繊維との関係フイブロインの糸条形成について (VIII) フイブロインの溶液中における分散状態について絹糸構造の研究 (I)酵素製糸の研究 (II)酵素精練の研究 (II)追加8. 落緒に関する研究 (II) 落緒形態の出現率とその分布
著者
中村 晃三
出版者
北海道大学低温科学研究所 = Institute of Low Temperature Science, Hokkaido University
雑誌
低温科学 (ISSN:18807593)
巻号頁・発行日
vol.72, pp.241-248, 2014

大気境界層内にできる層状雲は,長期間, 広い領域を覆うため, 地球の放射過程に大きな影響を及ぼす. そのような層状雲の生成, 維持, 消滅過程について, いくつかの興味深い研究について簡単に紹介する. 特に, エアロゾルは, 雲の生成過程において雲粒数密度など, そのミクロな特性に影響を与えるが, 雨への変換などその成長過程を通じ, 雲全体の光学的厚さ, 雲量, アルベドなど, そのマクロな特性にも大きな影響を与える. このとき, 条件によってエアロゾルの影響が異なった形で表れるというのが興味深い結果である. さらに, 消滅過程においても,エアロゾルの影響が関係していると考えられている. これらの研究について, 簡単に紹介した.The boundary layer clouds have large effects on the Earth radiation budget through their high reflection of solar radiation with significant and long coverage. This paper introduces some interesting studies about the formation, maintenance, and dissipation process of the boundary layer clouds. Especially, the impacts of aerosol on the formation process of the boundary layer clouds through the microphysical process are important. Its effects on the macroscopic characteristics of clouds, such as optical thickness, cloud amount and albedo, through the conversion process from cloud droplets to rain drops are large. One of the interesting results of the studies is that the increasing effect of aerosol number density on the macroscopic feature changes its sign by the condition of the rainfall. The aerosol has impacts not only on the formation process of the boundary layer clouds but also the dissipating process of the clouds.
著者
木村 龍治 坪木 和久 中村 晃三 新野 宏 浅井 冨雄
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1994

本課題の重要な実績として、梅雨期の集中豪雨をもたらしたメソ降水系のリトリ-バルと数値実験を行ないその構造と維持機構を明らかにしたことと、関東平野の豪雨をもたらしたレインバンドの発生機構を明らかにしたことが挙げられる。1988年7月に実施された梅雨末期集中豪雨の特別観測期間中、梅雨前線に伴ったレインバンドが九州を通過し、その内部の風と降水のデータがドップラーレーダーのデュアルモード観測により得られた。このデータにリトリ-バル法を適用することによりレインバンドの熱力学的構造を調べ、維持機構を明らかにした。これにより対流圏中層から入り込む乾燥空気がメソβ降水系を形成維持する上において重要であった。またこの結果を2次元の非静力学モデルを用いて数値実験により検証したところ、この結果を支持する結果が得られた。さらに3次元の数値モデルを用いて降水系を再現し、その詳細な構造を明らかにした。関東平野において発生したメソ降水系のデータ収集とその解析を行なった。1992年4月22日、温帯低気圧の通過に伴い関東平野で細長いメソスケールの降雨帯が発生した。その主な特徴は、弧状の連続した壁雲の急速な発達により降雨帯が形成された点で、他の例に見られるような多くの孤立対流セルの並んだ降雨帯とは異なるものであった。この降雨帯は、それ自身に比べてはるかに広く弱い降雨域の南端に発達したもので、Bluesteinand Jain(1985)の分類では"embedded-areal-type"に属するものであった。最終年度には、メソ降水系の中でも特に梅雨前線に伴うメソβスケールの降水系について、平成8年6月27日から7月12日まで、北緯30度46.8分、東経130度16.4分に位置する鹿児島県三島村硫黄島で観測を行った。この観測期間中には気象研究所、名古屋大学大気水圏科学研究所、九州大学理学部、通信総合研究所など他の研究期間も同時に観測をしており、結果として大規模な観測網を展開したことになった。これらの研究機関の間ではワークショップを開きデータ交換も行なわれた。
著者
新野 宏 伊賀 啓太 中村 晃三 鈴木 修 石部 勝
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

水平格子間隔70m、鉛直方向45層、領域サイズ66.4km×66.4km×15.1kmの非静水圧準圧縮系のメソ数値モデルを用いて、1977年にアメリカ・オクラホマ州のデル・シティで発生した竜巻の環境場の高層観測デーダを水平一様に与えたところ、スーパーセル型積乱雲とこれに伴う竜巻の現実的な再現に成功した。積乱雲が発生して50分が経つと、水平風の鉛直シアと積乱雲の上昇気流との相互作用で高度2km付近に気圧の低下が生じ、この層の下で上昇流が強化される。これに伴って、60分頃になると高度1.2km付近で、水平渦度の立ち上げとその引き伸ばしにより下層のメソサイクロンが形成され、この回転場により1.2km付近での気圧降下が起こって、更に下層の上昇流を加速し、高度1kmでは40m/を越える上昇流が形成される。一方、地表面付近にはストームの降水域から流れ出す冷気流と周辺から吹き込む暖湿な気流のぶつかるガスト・フロントが形成されているが、ガスト・フロント上の水平シアに伴う鉛直渦度が丁度この強い下層の上昇流の下に来て引き伸ばされることによって竜巻が発生することが明らかとなった。このことは、スーパーセルに伴う竜巻が、定性的にはlandspoutと呼ばれる局地前線に伴う竜巻に似た機構で発生することを示している。本研究では、この他、日本付近の積乱雲を含むメソスケール対流の環境場を記述する環境パラメータの気候学的調査、竜巻ないしはダウンバーストと思われる突風被害をもたらした亜熱帯低気圧の構造とライフサイクルの解析、激しい積乱雲を生ずることの多い梅雨期のメソαスケール低気圧の力学の解析も行なった。