著者
杉浦啓介 武曽徹 鶴薫 AlanEsenther DanielNikovski 矢ヶ部弾 上田崇人
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.513-514, 2013-03-06

送電線に自前の電線を接続して行う電力盗難(盗電)について、盗電の発生を検知する技術およびそのデモアプリケーションを紹介する。
著者
家治川博 佐藤彰洋
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.465-466, 2013-03-06

本稿では外国為替市場で取引される通貨ペアに注目し、日足の交換レートからそのボラティリティを予測する。予測に際し、過去の分散の値だけでなく、人間の興味や関心が定量的に得られるgoogleの検索履歴やインターバンクでの通貨ペアの取引回数など、いくつかの指標を組み込んだ回帰モデルを用いる。さらに尤度比検定を再帰的に用いて、時系列データを適切な箇所で区切ることで、回帰モデルの精度向上を試みる。尤度比検定を再帰的に行う際の停止条件や、回帰モデルに取り入れる指標を決定する方法について議論を行い、シミュレーションでその効果を調べる。最後に現実のデータに対して提案手法でバックテストを行い、予測の精度を調べる。
著者
須田剛裕 小嶋和徳 伊藤慶明 石亀昌明 鳥海不二夫
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.99-100, 2013-03-06

現在ソーシャルネット・ワーキング・サービス(SNS)は,テレビや新聞といった既存のメディアと並んで情報収集のツールとして,また知人や友人らと繋がりをもつことでネットワークを構築し,情報の共有などを行っている.東日本大震災時に投稿され拡散した数多くの情報には,結果的に間違った情報であったデマも含まれてしまった.そこで本研究では東日本大震災時にTwitterに投稿された約3億のTweetデータにおいて,リツイート数などを使って情報の拡散状況とデマにつながりやすいキーワードを分析結果を特徴量としたクラスタリングを行うことで,デマ情報かどうかを推定する試みを行う.
著者
廣木智栄 東海彰吾 長谷博行
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.39-40, 2013-03-06

釘付け視聴方式による視点切り替え映像提示法は,シーン内にある対象物の中から特定の対象に着目させる注目点誘導の方法として期待されている.本研究は,その提示に立体視表示を組み合わせることで,3次元的な見え方も考慮した注視点制御の方法を提案する.具体的には,半円周状に配置した十数台のカメラで撮影された映像を用い,隣り合うカメラ対の映像の平行化を利用して視差を算出し,切り替え時に選択された単一視点の釘付け処理画像に対する,2眼立体視用の画像対を合成して提示する方法である.実状況の撮影映像例に対して適用し,その効果を検証した.
著者
森達也 森隆知
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.725-726, 2013-03-06

旅行の記録といえば、カメラによる写真や動画がしばしば用いられるが、それら多くの主題は視覚的情報であり、音が主役として用いられる場面は少なかった。写真や映像を併用しながらも、音に意識を集中させて、音を主役として扱うシステムの提案を行う。システムはAndroid端末で動作して、録音、編集、再生機能を持つ。観光地における被験者実験により、記録された音を聴き返したときに想起される記憶や、新たな発見の度合いを調べた。被験者は観光地で録音作業を行い、後日、録音された音の聴きとり作業を行う。実験では、音を聴いたときの記録想起と新たな発見をアンケート上で評価させた。その結果から本研究の有効性が示された。
著者
佐藤智博 青野雅樹
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.693-694, 2013-03-06

ウェブでの情報検索手段として検索エンジンが広く用いられている.しかし,検索エンジンによるランキングを不正に得る行為が横行しており,これをウェブスパムと呼ぶ.そのコンテンツは機械生成的に単語を羅列したり,近い意味の単語を組み合わせたりすることにより構成されていることが多い.そこで本研究は,ウェブスパム検出の為の効率的なコンテンツベース素性を抽出する手法を提案する.ウェブスパムコーパスに対し潜在的ディリクレ配分法(LDA)を適用することで,トピック毎に単語群を抽出することができる.これらから単語を選択しコンテンツベース素性とする.この素性を用いて機械学習によるウェブスパム検出を行い,提案手法の有効性を確認した.
著者
阿部俊 後藤裕介 南野謙一 渡邊慶和
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.681-682, 2013-03-06

初等教育が算数科授業におけるICT機器の活用は児童間の話し合いに効果があるとされているが、ICT機器がもつ機能と話し合いへ与える効果との関係は明らかになっていなかった。本研究では話し合いの観点からICT機器の活用が与える効果を検討する。電子黒板・タブレットPCやスクリーンを導入している初等教育の算数科授業の授業観察と教員へのインタビュー調査から、ICT機器の機能と話し合いに与える効果の対応関係の仮説を立てた。また実際に授業を受けている児童へアンケート調査を実施して仮説検証を行った。その結果タブレットPC等により児童が互いの画面を共有することがきっかけとなり、教えあいや話し合いが生まれていることがわかった。
著者
カク金慶 天野直紀
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.609-610, 2013-03-06

現在、店舗内の盗難を防止するために、多くの店舗で防犯カメラが利用されている。しかし店舗内の盗難事件は必ずしも減っていない。その原因としては、防犯カメラが店内を歩き回る人物を容疑者として特定することが困難だという点がある。 本研究ではコンビニエンスストアなどの店舗内の盗難の監視システムを提案する。 人体認識技術を用いて容疑者の歩き方と振る舞いを記録し、照合する。そしてそのデータを複数の店舗で連携することで、モデルのデータが豊かになり、効率よく容疑者を特定することができると考える。
著者
土屋政人 落合和樹 亀岡弘和 嵯峨山茂樹
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.281-282, 2013-03-06

自動採譜問題における発話時刻列から元の楽譜を推定するリズム解析の課題は,テンポと音価の間には無限の解釈が存在しうるという不良設定性の高い問題である.人間が音楽を聞く時にその楽譜を想像することができるのは、人間は音楽として常識的なリズムに関する知識を持っており,そういったトップダウンな情報と観測発話時刻列というボトムアップな情報の両側面から総合的に解釈を行っていると考えられる.そこで本研究ではこうした統合的なアプローチを計算機上で実現することを目指し,言語処理の手法をヒントに楽譜でよく使われる音符列を単語に模してモデル化を行い,楽譜を二次元木構造で表現することを試みた.
著者
阪口大弥 仲谷善雄 泉朋子
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.79-80, 2013-03-06

近年モバイル環境の発達に伴い、モバイル端末向けに多くの観光ナビアプリケーションが存在している。しかしその多くは目的地までの最短ルートを表示し、効率を重視しているため、その観光地の魅力を十分に堪能できているとは言えない。そこで本研究では目的地までの写真撮影を支援することにより、周囲の環境に注目させ、新たな発見や出会いを誘発する新たな枠組みを提案する。目的地までの間に複数の撮影スポットを推薦し、各スポットでの撮影後に、残り時間や目的地までの距離、天候、興味などを総合的に判断してアドホックに次の撮影スポットを推薦するというopportunisticな観光プラン作成支援を行う観光ナビシステムを検討する。
著者
板宮朋基 吉岡英樹 大山昌彦 小川高志
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.515-516, 2013-03-06

現在、津波から適切に避難するための手法や情報伝達のありかたが活発に議論されている。本研究では、津波等の災害発生時の避難行動を支援するスマートフォンアプリ「デジタル皆助ナビ」を開発し、内閣府「南海トラフの巨大地震モデル検討会」によって全国最大の34mの津波高が想定されている高知県黒潮町において実証実験を行った。 災害発生時は津波浸水や液状化、建物倒壊などで平時とは全く状況が変わるため、従来のカーナビ等の誘導の仕組みを用いることができない。そこで本研究では、ハザードマップや現地調査で得られた「リスクが高い地点」をアプリ上に明示し危険な進行方向に進んだ場合には「この先危険!」などと警告を出すことにより、避難行動を支援する。
著者
來迎直裕 小笠原直人 佐藤究 布川博士
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.15-16, 2013-03-06

携帯電話は私たちの生活で情報を取得する手段として欠かせない存在であり、情報を取得するには携帯電話の着信音等のインジケータの存在に気づかなければならない。しかし、携帯電話はポケットやかばんに収納されているため、環境や行動によっては着信に気づかない場合がある。そこで、帽子のつばにLEDを取り付けてLEDの点滅によって通知情報を提示する帽子型インジケータを提案する。これは、視覚から通知情報の有無を知ることができるため、周囲の環境に左右されずどのような場所でも通知情報を受け取ることができると考えた。そして、有用性の評価のために帽子インジケータと携帯端末との比較実験を行い、実験結果について評価を行った。
著者
服部真之 駒谷和範 佐藤理史
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.517-518, 2013-03-06

ロボットに搭載されたセンサから得られる情報のみを使用するような音声インタラクションでは,音源定位誤りや音声認識誤りに起因する誤動作が生じやすい.ロボットに誤動作が生じるとインタラクションの進行が妨げられる.本研究では,ロボットの誤動作時の参加者の反応に着目し,その分析に基づいて誤動作の自動検出を行う.まず,ロボットと参加者のインタラクションを記録し,誤動作発生時の典型的な参加者の反応を分類する.次に,ロボットが顔を向けた直後や返答の直後などの,参加者の各反応が生じている区間に現れるシステムのログから,誤動作を自動検出する.評価実験によって,本研究で見出した典型的な参加者の反応を用いて,誤動作を自動検出できることを示した.
著者
小林功介 辻本拓也 安本匡佑 羽田久一 太田高志
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.207-208, 2013-03-06

2012年10月の就職内定率が6割を切り、就職難と叫ばれて久しい。多くの就職活動生(以下就活生)は、いくつもの企業の選考を受けてもなお内定を獲得することができず、その代わりに数多の「不採用通知メール(通称 お祈りメール)」を受け取っている。 本研究では、お祈りメールが就活生に与える虚しさに着目し、これを題材にしたインタラクティブコンテンツを開発することで、就職難という昨今の世相の皮肉的な表現を試みている。神社の参拝を模したお祈りのジェスチャーに反応して、映像と音楽に併せて加工したお祈りメールの文面を提示する作品である。 なお、このコンテンツは今年10月30日から1週間に渡って開催された東京デザイナーズウィーク2012に出展され、閲覧者の好意的な反応を多数得た。
著者
棚瀬達央 大平茂輝 長尾確
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.623-624, 2013-03-06

研究成果を論文執筆により社会に公表することは,研究者にとって非常に重要なタスクであり、論文執筆を始めるまでに執筆者は長期にわたる研究活動を行っている.しかし、論文執筆の経験が浅い学生の場合,論文を書き上げるハードルは非常に高い.その理由として、執筆開始までに蓄積してきた研究活動の記録の中から必要な情報を探し出し、整理することが困難であることが挙げられる.そこで本研究では,日常的な研究活動の中で閲覧・作成するデジタルコンテンツ(論文・研究に関する様々なメモ・発表資料等)に論文を執筆するために必要な情報が含まれていると仮定した.そして、論文執筆時に,それらのコンテンツの必要な部分を容易に検索・参照・引用可能な仕組みを著者に提供することにより、論文執筆に必要な情報の可視化を行い,執筆作業の効率化を実現する.
著者
中川武夫 飯田弘之 若林宏明
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.15-16, 2013-03-06

著者ら(Iida et al. Game Information Dynamic Models based on Fluid Mechanics. Entertainment & Computing(2012) 3, 89-99 2012)により提案されたゲーム情報力学モデルを用いて将棋のプロ棋士とコンピューター(激指、習甦など)の試合経過を解析したものである。 解析結果はAdvantage,Winning Rate, そしてCertainty of Game Outcomeから成り立っており、これらの値が、それぞれの試合の時間経過に伴ってどのように変化するかが明らかにされた。 本研究を通して得られた新たな知見を要約すると以下のようになる。1.打ち合いの接戦になると、コンピューターが有利である。2.コンピューターは投了の時期を判断することが、現段階においてはできない。3.コンピューターに人間が勝ためには、人間と対局するのとは異なる戦略・戦術が求められる。 たとえば、眩惑、空かす、フェイントなど。4.人間vs.コンピューター戦を公正性と公平性が良く保たれ、かつエンタテイメント性豊か なものとするためには、適切なルールの制定が不可欠である。
著者
上野大輔 阿原正弥 酒光真理 松田結希 濱川礼
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.871-872, 2013-03-06

本稿は画像から逆遠近トリックアートを作成するシステムについて述べる。 近年、トリックアート展は全国各地で開催されている。 トリックアートには様々な種類があり、その代表的なものの一つとしてストリートトリックアートがあげられる。これは錯視と遠近法を利用し、路上に風景やキャラクターを描き、実際とは異なる空間を演出したり、物体があるように見せたりするものである。 しかし、トリックアートの作成には膨大な時間がかかる。本システムでは入力された画像の対象物を抽出し、影を付加したものに透視投影変換を行うことでストリートトリックアートやその他の逆遠近トリックアートの作成を行う。
著者
西村友伸 大用庫智 高橋達二
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.101-102, 2013-03-06

本研究では人間認知の適応的特性の大規模コンピューティングへの適用例として、ヒトの認知バイアス(対称性・相互排他性)を持つ行動価値関数、 Kohno & Takahashi (2012) が提案したLSVR (loosely symmetric model with variable reference) モデルを用い、モンテカルロ木探索の評価値として実装し、囲碁AIでのゲーム木探索を通して効果を確認した。同様の行動価値関数としては期待損失の限界に保証を持つUCB1が有名だが、LSVRがUCB1と比較して、サンプリング回数が少ない時、また探索の幅が非常に広い時に、より良い性能をもたらすことを示す。更に、LSVRとUCB1の両者を使い分けるハイブリッドモデルについても検証し、その効果も確認した。
著者
吉永豊 武田由衣 工藤司
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.559-560, 2013-03-06

現在では、365日24時間のノンストップサービス・システムが広く普及している。一方で、運用・保守段階では、業務の変更や機能改善に伴うシステムの更新が発生し、特にデータベースの変更を伴う場合には、データ移行などに伴いシステムの停止が必要になっている。そこで、本研究ではこのような場合でも、システムを停止せずに更新するための方式を提案する。具体的には、拡張したトランザクション時間データベースを活用することにより、バッチ処理によるデータ移行と、業務によるオンライン入力を並行して実行する。さらに、POSシステムを対象とした実験を行い、ノンストップでのシステム移行が可能であることを確認した。
著者
井邊研吾 攝津敦 落合真一
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.79-80, 2013-03-06

本稿はオープンソースの仮想化ソフト「KVM」上で動作するゲストOSのリアルタイム性を評価したものである。仮想化技術により従来のOSやアプリケーションを新しいH/Wで動作させることや複数のOSを共存させることが可能となる。我々はこの技術のリアルタイム性が要求される産業用システムへの適用可能性を検討している。仮想環境ではリアルタイム性の低下が考えられるため事前の評価と改善が必要となる。そこで、応答性阻害要因を探るべく、様々な負荷をかけて周期起床するプログラムの応答遅延を評価した。評価の結果、仮想マシンのI/Oに負荷をかけた場合に大幅な応答遅延が発生することがわかった。この測定結果と、改善策を報告する。