著者
山崎愛 岡本渉 河原敏宏 大場勝
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.233-234, 2014-03-11

現在のソフトウェア開発は、新規開発よりも既存資産に追加・変更を行う派生開発が多くを占める。開発当初は、特定のモジュール間の依存を禁じる等設計ルールを設定することにより、保守性の高い設計が可能であるが、派生開発を重ねると設計ルールから逸脱した実装が発生し、保守性が低下するといった課題がある。設計書には設計結果だけを記載する場合があり、設計時に設けたルールを必ずしも記載するとは限らない。そこで、ソースコードから、当初の設計において適用されていたと考えられる設計ルールを推測し、設計ルールからの逸脱箇所を検出する手法を提案する。
著者
安枝光 堀田将也 成見哲
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.791-793, 2014-03-11

タイルドディスプレイは,複数のディスプレイを格子状に並べることで大画面を低価格で実現する手法である.本研究では,モバイルディスプレイを用いてタイルドディスプレイを実現することによって,安価で持ち運びが容易なモバイルとしてのタイルドディスプレイを実現する.タイルドディスプレイの実現にはFPGAを用い,モバイル化するにあたってディスプレイの回転や縦長表示などスマートフォンから出力する場合の固有の問題点を解決していく.また,歩きながらの使用を可能にすることで,モバイルタイルドディスプレイを動くデジタルサイネージ(もしくは電子サンドイッチマン)として使用することも視野に入れている.
著者
藤原雄太 工藤恭介 後藤裕介 南野謙一 渡邊慶和
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.743-745, 2014-03-11

平成23年導入の新学習指導要領では自分の考えや思いを相手に説明する力を伸ばすことに重きを置いており、算数科においても同様である。一方で小学校5年生程度から理性が働くようになり、正答や友人の回答と自分の考えが異なることを恐れ、授業中の自発的発言に対する頻度が減るという傾向がみられ、協力校では児童が自分の答えに自信がないため自発的発言が減少していることがわかった。そこで、本研究では児童個人がタブレットPCを用いて学習する算数科授業において段階的にヒントを提示するコンテンツを作成し、児童の理解度を高め、自分の考えに自信を持たせることで授業中の自発的発言意欲向上を支援するシステムを開発する。
著者
MATTEOBERNACCHIA 星野准一
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.609-610, 2014-03-11

シミュレーションロールプレイングゲーム(SRPG)を始めとする多くのデジタルゲームでは、ストーリーやグラフィック、ボイスなどを用いて、登場するキャラクターの個性を表現している。ところが、SRPGの戦闘フェーズにおいては、AIが操作するキャラクターは画一的な行動をとっており個性を感じることが難しい。SRPGは将棋やチェスと異なり、各キャラクターに人間としての個性が付与されているため、戦闘AIは戦術だけを考慮するのではなく、各キャラクターの行動に他の要素(ストーリー、グラフィック、ボイスなど)と一貫した個性を伴って行動することが、プレイ体験にとって重要であると考えられる。そこで本稿では、SRPGの戦闘フェーズにおいて、キャラクターの個性を行動に反映するためのAIモデルを提案する。
著者
桜井勇貴 佐々木晃 雪田修一
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.323-324, 2014-03-11

ソフトウェア及び、その開発において出現する典型的なバグに、無限ループが存在する。このタイプのバグはプロセスのゾンビ化やデスクトップアプリケーションのフリーズを引き起こす。本研究では、このような無限ループをランタイムエラーとして検出し、プログラム中で例外としての扱いを可能とするインタプリタ実装について報告する。この手法では、関数のコールパス及び継続を用いて、プログラムの状態の表現を与える。その状態の同値性から無限ループを検出することで、そのエラーを発生させる。本稿ではまた、この実装において、検出可能な無限ループ及び、検出不可能な無限ループのパターンを紹介する。
著者
岡田彩夏 鈴木麗璽 有田隆也
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.501-502, 2014-03-11

感情は適応進化により獲得されたとみなす説がある.我々はゲーム論的状況を用いて感情の適応性を検討している.負感情で利得が減少したように錯覚して自分の行動を変え,それが相手の行動の変化に繋がり,結果として利得が増加する状況である.本研究では,先手の二選択肢の片方の先に後手の二選択肢がある木で表される逐次手番ゲームを用いる.まず,このような状況に相当するケースを合理的なプレーヤーを想定して探索した後,相手の行動履歴に基づいた期待値にしたがって行動選択するエージェントを用いた計算機実験の結果と比較検討する.
著者
吉田裕昭 橋本周司 中村真吾
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.627-628, 2014-03-11

強化学習において、入力数が多く複雑なシステムが最適な制御器を獲得する手法の一つとして、モジュール型強化学習が提案されている。しかし、モジュールに用いる入力を決定し、設計を行うのは設計者自身であることから、設計者が学習に関する最低限の知識を有する必要があるなどの問題がある。本稿では、この問題に対して遺伝的アルゴリズムと寄与率という新たな指標を定義することによって自動的にモジュールが組み上がるアルゴリズムを提案する。
著者
新部祐輔 吳湘筠 渡辺一帆 高橋成雄 藤代一成
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.331-332, 2014-03-11

スパースモデリングとは,近年の計測技術向上により生じる高次元観測データから,実際的時間で対象の本質を記述する技術の総称である.これらの技術は高次元であるデータを,十数~数十次元に圧縮することが可能であるが,データ解析者への視覚的理解を促すには十分とはいえない.このようなデータを可視化する際にはさらに,相関性の低い変数やデータサンプルを選択することが望ましいと考える.本研究では,多変量データを可視化する手法の一つである,平行座標系表示を拡張し,スパースモデリングにおける効果的なビジュアルデータマイニングの環境を解析者へ提供する.
著者
古澤喜明 小川梨恵 金子洋平 齋藤孝道
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.571-572, 2014-03-11

SSL/TLSなどのセキュリティプロトコルでは,通信に乱数生成および暗号化/復号といった高負荷な演算処理を伴うため,システム全体のパフォーマンスの低下やスループットの低下を招くことがある.解決策の一つとして,暗号処理に最適化されたモジュールにオフロードする方法がある.本論文では,HTTPS通信におけるオフロードの効果を評価するため,SSL/TLSを用いた通信を解析し,通信全体における暗号処理の割合を計測した.さらに,オフロードの有無により,オフロードがHTTPS通信全体にどの程度パフォーマンス向上に寄与するかを考察した.
著者
佃勇平 須貝康雄
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.527-528, 2014-03-11

現在テーマパークでは優先搭乗券を配布することにより混雑緩和を行っている。先行研究では優先搭乗券の発券枚数については考慮されておらず,特定の条件を満たしていれば,何枚でも発券できていた。本研究ではテーマパークをマルチエージェントシステムでモデル化し,シミュレーションを行い,来場者の評価値が大きくなる優先搭乗券の発券枚数,発券の仕方について検討する。優先搭乗券の発券の仕方によっては,優先搭乗券なしの設定より結果が悪くなってしまうこともある。しかし,優先搭乗券の使用できる時間帯,時間帯あたりに使用できる枚数を調整し配布することにより,対象アトラクションの待ち時間を大幅に削減でき,混雑緩和することができる。
著者
長谷川聡 鹿内菜穂 八村広三郎 泉朋子 仲谷義雄
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.599-601, 2014-03-11

義務教育においてダンスが必修化され, その中でも現代リズムダンスとしてHIPHOPやLOCKダンスに注目が集まっている. しかし, ダンスを教える立場である教師のほとんどがストリートダンスの未経験者であるという問題が発生している. プロのダンサーによる教師への講習会の機会が非常に少ないため, 教師が十分な指導が受けられていない現状がある. そこで本研究では, 熟練者のダンスの映像を手本として, 教師どうしで互いに教え合うピアエデュケーションの場を設定し, そこで支援するシステムを検討する. また, 著者らの先行研究である初心者と経験者のストリートダンス動作の解析結果を参考にして, 教師どうしでチェックしあう際のポイントを明示化し意識させる.
著者
西川雅彦 青山幹雄
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.235-236, 2014-03-11

ソフトウェアの再利用においては生産性と品質の向上が期待されている.開発が進行すると再利用元で発見できなかったバグが再利用先に継承される.そこで,再利用に着目したインスペクション方法を提案する.再利用によってバグが伝播する確率をデータマイニング手法によって推定する.モジュール間の構造複雑度の類似度計算アルゴリズムを評価精度のレーティングに基づき決定する.実システムのバグデータにこのアルゴリズムを適用して開発工程ごとのバグ原因の類似性を明らかにする.バグ原因に対応する確認項目に基づいてインスペクションを行う方法を提案する.実システムのバグデータからこの方法によって摘出できるバグを評価することによって提案方法の有効性を示す.
著者
大竹聡史 打矢隆弘 内匠逸
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.641-642, 2014-03-11

多くの情報の中から、ユーザに適した情報を提供するシステムとして情報推薦システムが存在する。情報推薦システムでは、ユーザの嗜好情報が用いられている。そこで本研究では、音声インタラクションを用いてユーザの嗜好情報を抽出する方法を提案する。音声インタラクションには、スマートフォン単体でスタンドアロン動作する、3Dキャラクタ表示と連動した音声対話システム「スマートメイちゃん」を用いる。スマートメイちゃんに、興味分野についてシステム側からユーザに質問する機能を追加し、ユーザからの応答を得ることで、ユーザの嗜好情報を獲得する。
著者
津田一磨 鈴木秀和 旭健作 渡邊晃
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.405-406, 2014-03-11

Bluetoothに代表される近距離無線通信技術の発達により,ホームオートメーションの普及が期待されている.今後,宅内にある近距離無線通信機器を外出先から操作したいという要求が高まると考えられる.しかし,このような機器には通信可能範囲に制限があり,外出先から直接操作することができない.筆者らは,Bluetooth機器のハードウェアとソフトウェアの間で交換されるコマンド等をインターネット経由で転送することにより,遠隔地のBluetooth機器へ接続する手法を提案している.この手法によると,ユーザはBluetooth機器の位置を意識することなく,一般のBluetoothアプリケーションを用いてシームレスに接続することができる.本稿では,提案手法をLinux PCへ実装し,動作検証を行った結果を報告する.外出先の操作端末が遠隔地にあるBluetooth機器の検出が可能であることを確認した.
著者
綿貫貴文 金子正秀
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.175-176, 2014-03-11

自律移動ロボットが人間と同行移動する際に、通常時は並走状態を保ち、一 方、周囲の状況に応じて障害物回避を行う場合には縦走状態となるように、自律的に並走・縦走の切替を行わせる。このために、周囲の人物の属性と動きに応じて、手の長さや向き、強さが変化する手つなぎポテンシャルを導入し、ロボットの滑らかな移動動作の実現を図る。
著者
成田一也 小林優太 宮島香里 ステーブンバンダベフト 粟飯原萌 古市昌一
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.647-649, 2014-03-11

近年,勉強に対する苦手意識からモチベーションが上がらず,その結果数学等を嫌いになる生徒の増大が問題となっている.この問題を解決するために教育現場では学習者のモチベーション向上のため,様々な方法が実施されており,その一つにシリアスゲーム(以下SG)を利用する方法が知られている.しかし従来のSGでは,紙の教材を電子化しただけでモチベーション向上には繋がりにくいことや,数学的思考力の向上には役立つが,その成果を試験などで発揮できたかどうかが十分評価されていないという問題があった.そこで,本研究ではそれらの問題を解決するゲームとして,三角関数を題材とした横スクロールアクションゲームを作成し,その初期評価結果について述べる.
著者
雨堤一真 小板隆浩
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.69-70, 2014-03-11

現在ARの研究においては、ビジョンベースARが主流となっている.しかしビジョンベースARの位置合わせ手法は,視点の急激な移動に弱く,動的な環境下での使用に適していない.そのためビジョンベースARは,仮想生物のような動き回る仮想画像の合成は不得意である.本研究では視点の移動に着目し,視点の移動に影響を受けにくいセンサベースARを用いることによって,動き回る仮想生物画像の合成を得意とするアクティブARを実現させる位置合わせ技術を提案する.アクティブARは,合成する仮想画像とユーザの視点が一定空間内で自由に移動でき,かつ,視点の移動に伴う背景の変化に対応可能なARである.
著者
猪瀬直人 齋藤豪
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.317-318, 2014-03-11

我々が複数の色の組み合わせを美しいと感じるとき、その色の組み合わせは色彩調和が取れている。色彩調和は色空間における色同士の位置関係で表現可能であると考えられており、これまでに様々な色彩調和論が提案されている。これらの理論は色彩設計や色変換の研究で利用されているが、従来の色彩調和を利用した研究の多くは色相しか考慮していない。そこで、本研究ではColoroid表色系における色彩調和に関するデータを組み合わせることで、色相・彩度・明度の全てを考慮した色彩調和度を考案し、3次元色空間上で可視化する手法を提案する。本可視化手法により、どの色が色彩調和に影響を与えているかの確認が可能となる。
著者
佐伯翼 細川茂樹 岡崎侑哉 藤波香織
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.87-88, 2014-03-11

近年,スマートフォンにユーザが強く依存する傾向がみられ,画面を見続けることで周囲への注意が散漫になる状況が増えている.この結果として,歩きながらスマートフォンを使用する行為が多発し,不注意歩行による死亡事故も増加した.本研究では,交通事故の多発する道路・踏切横断時をスマートフォン使用の危険場面と定義し,位置情報などを利用して端末の持ち主の挙動から周囲の危険状態を推定する手法を提案する.
著者
石川祐輔 白木宏明 大松史生
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.535-536, 2014-03-11

海外拠点を持つ企業が各拠点のユーザIDを独自のID管理システムで管理している場合、拠点を跨る異動が発生した際には、異動元の拠点においてIDの削除漏れが発生し、不正利用される可能性があるという課題があった。当該課題を解決するため、各拠点のユーザIDを束ねるメインIDを定義することで、異動先拠点にて承認及び認証のタイミングで、異動元拠点のユーザIDを使用不能とし、異動元拠点におけるユーザIDの不正利用を防ぐ方式を提案する。