著者
本多 マークアントニー 泉 政文 山本 忠宏 大塚 英志 橋本 英治 Mark Anthony HONDA Masafumi IZUMI Tadahiro YAMAMOTO Eiji OHTSUKA Eiji HASHIMOTO
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
芸術工学2013
巻号頁・発行日
2013-11-25

WEB表現へのまんがの適応について、その方向性として、①縦及び横の「スクロール形式 」、②「見開き」に基づくまんがの文法を解体し、一頁単位の表示に基づく文法にシフトした形式 、③静止画のスライドショー形式、の3つが仮説としてたてられ、今回の共同研究では、①のうち「縦スクロール形式」と③の「スライドショー形式」について、そこで採用されるべき文法を仮定し、それに基づき実験作品を制作した。縦スクロール形式においては日本まんが表現の「映画的手法」をいかに導入するかに研究の主眼を置いた。その結果、アイレベルを基準とし、それに続くコマでのアングルの極端な切り換え、コマの縦幅の極端な変化における「尺」(時間)の表現などの、紙媒体で成立した手法の中心的な部分が、WEBへの置き換えが可能であることが確認された。その結果、「横スクロール形式」よりも「縦スクロール形式」の方が映画的手法の移植に向いているという仮説が新たに得られた。また「横スクロール」においては、画面の天地ほぼ中央に視線誘導の基準となる中心線を置くことで視覚の流動性を確保したが、「縦スクロール」では画面を二分割して構図を構成することで画面の左右中央に基準線が存在するのに近い印象を与えることができた。
著者
多田 由美 杉本 真理子 泉 政文 綱島 夢美 萩原 こまき Yumi TADA Mariko SUGIMOTO Masafumi IZUMI Yumi TSUNASHIMA Komaki HAGIWARA
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
芸術工学2013
巻号頁・発行日
2013-11-25

まんが表現における作画技術教育の前提として必要なのは、まんが表現史的な視点である。手塚治虫系のキャラクター表現に関しては、田河水泡とディズニーの作画方法を構成主義的に解釈した「ミッキーの書式」に基づくことが指摘されているが、本報告では少女まんが領域における「ミュシャの書式」(すなわちヨーロッパの19世紀末から、アール・ヌーヴォー、アール・デコなどの挿絵や広告画の援用・解釈に基づく「書式」)の所在について仮説的に述べる。1901年、与謝野晶子『みだれ髪』の表紙に藤島武二がミュシャふうの意匠を採用し、近代女性文学における「私」と「ミュシャ」的表象が結びつく。そして1970年代に少女まんが領域で「内面の発見」がなされた時、それを主導したいわゆる「24年組」によって再度「ミュシャの書式」が再受容された。「ミュシャの書式」は一見、キャラクター的、非歴史的に見えながら、日本近代の少女まんがを含む女性表現では近代的自我や身体性、政治性を包摂しうる表象として出発し、「24年組」の背後にある近代史的文脈を理解することはまんが教育として重要である。Perspectives based on knowledge of the history of manga expressions are essential for learning manga drawing techniques. It has been pointed out, for instance, that manga characters in the Osamu Tezuka vein are based on the "Mickey's format" which was a Constructivist reinterpretation of the drawing methods of Suiho Tagawa and Walt Disney. This report discusses the hypothesis that an "Alphonse Mucha format" (based on the influences and reinterpretations of Art Nouveau, Art Deco and other late-19th century illustrations and advertising art) exists within the shojo manga genre. In 1901, Takeji Fujishima adopted a Mucha-esque design for the cover of Midaregami (Tangled Hair) by Akiko Yosano, bringing together for the first time the Mucha-like image and the "notion of self" in modern Japanese women's literature. In the 1970s the Alphonse Mucha format was adopted again, this time by the Year 24 Group of shojo manga artists, who spearheaded the "exploration of the inner self" in shojo manga stories. At first glance the Alphonse Mucha format seems ahistorical and to concern only the external appearance of manga characters. However, within modern Japanese female expressions including shojo manga, the Alphonse Mucha format originated as imagery capable of suggesting the modern ego, physicality, and political nature, and as such, understanding the modern historical context of the Year 24 Group bears significance to manga education.
著者
荒木 優子 廣中 薫 田頭 章徳 萩原 こまき Yuko ARAKI Kaoru HIRONAKA Akinori TAGASHIRA Komaki HAGIWARA
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
芸術工学2013
巻号頁・発行日
2013-11-25

本研究は、神戸市・灘区の通称「ミュージアムロード」を中心としたコミュニティの潜在的魅力と文化・観光資源を活用し、地域活性のためのコミュニケーションデザインの研究と実践をとおして、内外に地域の魅力発信を行うことを目的としている。その中で、地域コミュニティにおけるアートやデザインへの理解促進と、実社会をフィールドにしたデザイナーやアーティスト育成のための教育活動の展開を目指している。2009年より「アートとデザイン」をキーワードに、大学が積極的に地域・行政・企業と連携を深めるべく、該当地域でのデザインワークショップの実施や、コミュニケーションペーパーを発行するなど、さまざまなコラボレーションの機会創出を行ってきた。その結果、ミュージアムロードの阪急高架橋壁画ペイントや、王子動物園内の重要文化財である旧ハンター住宅を活用したイベント、地元企業の空きスペース活用した展覧会企画などの恊働事業が始動した。The primary purpose of this study is introducing the attractiveness of this region to both inside and outside through the study and practice of communication design by utilizing the potential charm, culture and tourist resources of the community centered in Nada Ward, Kobe city known as "Museum Road". We aimed at progress of the further understanding of design and art in the local community and development of education thorough the activities of designers and artist in the practical field.We have created the opportunities to intensify the different types of collaboration with community, local government and companies actively since 2009, such as holding design workshops and publishing communication magazine, under the keywords, "art and design". As a result, some collaboration projects started to realize, such as wall paintings under the elevated structure of Hankyu Railway on the Museum Road, events in the former Hunter House that is an important cultural property located in OJI Zoo Park, and exhibitions utilizing the vacant space of the local business.
著者
相良 二朗 見明 暢 田頭 章徳 種村 留美 長尾 徹 野田 和恵 Jiro SAGARA Nobu MIAKE Akinori TAGASHIRA Rumi TANEMURA Toru NAGAO Kazue NODA
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
芸術工学2013
巻号頁・発行日
2013-11-25

少子高齢化が進行している我が国において、認知症者の増加は予想をはるかに上回り、2012年時点で高齢者人口の15%にあたる約462万人が認知症を発症していると発表された(朝田隆、厚生労働省研究班、2013)。一方、2010年現在、高齢者のいる世帯は全体の4割を占め、独居高齢者は男性140万人、女性346万人と推計されている(平成24年版高齢者白書、内閣府)。加齢に伴う生活不安の一つは自身あるいは家族が認知症になることであり、認知症が進行すれば在宅生活をあきらめざるを得ない。アルツハイマーに代表される認知症は進行性の疾患であり、数年間に及ぶ初期症状の段階を経て要介護状態となる。この初期段階における日常生活上の困難や混乱によって生じる「問題行動」は生活行為を縮小させ、認知機能の廃用を引き起こし、認知症の進行を早める危険性がある。著者らは、生活環境とりわけ日常生活で使用する家庭電化製品等(以下家電等と略記)が認知機能の低下に配慮していないことに起因していると仮定し、独居もしくは日中独居の高齢者がどのような家電等を継続使用しているのか、使用を中断したものはないか、といった調査を行い、その結果から認知力が低下しても継続使用が可能な家電等のデザイン方法について7つの知見を得た。In 2013, a research unit of Ministry of Health, Labor and Welfare announced that more than 4.62 million are dementia and around 4 million are MCI (Mild Cognitive Impairment), extremely exceeding expectation. On the other hand, households which have elderly counted 42% in 2010 in Japan. The cabinet estimated 1.3 million men and 3.5 million women of over 65 live alone.One of the fears of aging people is to be a dementia. People must move to institute when the stage of dementia goes deep. The dementia like an Alzheimer's disease become worth in several years, after intermediate stage so called MCI. In this intermediate stage, if some kind of problems happens, family member tend to take his/her independent activities. This makes dementia worth.The authors interviewed 91 elderly who live alone to find what kind of everyday technology are still used or quite using. Finally we found seven items of knowledge to design those elderly friendly.
著者
多田 由美 杉本 真理子 泉 政文 綱島 夢美 萩原 こまき Yumi TADA Mariko SUGIMOTO Masafumi IZUMI Yumi TSUNASHIMA Komaki HAGIWARA
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
芸術工学2013
巻号頁・発行日
2013-11-25

まんが表現における作画技術教育の前提として必要なのは、まんが表現史的な視点である。手塚治虫系のキャラクター表現に関しては、田河水泡とディズニーの作画方法を構成主義的に解釈した「ミッキーの書式」に基づくことが指摘されているが、本報告では少女まんが領域における「ミュシャの書式」(すなわちヨーロッパの19世紀末から、アール・ヌーヴォー、アール・デコなどの挿絵や広告画の援用・解釈に基づく「書式」)の所在について仮説的に述べる。1901年、与謝野晶子『みだれ髪』の表紙に藤島武二がミュシャふうの意匠を採用し、近代女性文学における「私」と「ミュシャ」的表象が結びつく。そして1970年代に少女まんが領域で「内面の発見」がなされた時、それを主導したいわゆる「24年組」によって再度「ミュシャの書式」が再受容された。「ミュシャの書式」は一見、キャラクター的、非歴史的に見えながら、日本近代の少女まんがを含む女性表現では近代的自我や身体性、政治性を包摂しうる表象として出発し、「24年組」の背後にある近代史的文脈を理解することはまんが教育として重要である。
著者
赤崎 正一 戸田 ツトム 寺門 孝之 小山 明 黄 國賓 Shoichi AKAZAKI Tztom TODA Takayuki TERAKADO Akira KOYAMA Kuo-pin HUANG
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
芸術工学2013
巻号頁・発行日
2013-11-25

本研究は杉浦康平名誉教授の1950年代からはじまるデザイン活動の包括的な研究を目指すものである。就中、1970年代~ 80年代の杉浦名誉教授の活動を中心に成立したと思われる「エディトリアルデザイン」概念の成立過程の検証を重点的な目的とする。本研究の基盤をなすものとして2011 年度後半に相次いで開催された「脈動する本」展(武蔵野美術大学美術館)、「メタボリズムの未来都市」展(森美術館)などで明示的になった、1960 年世界デザイン会議を契機に展開した戦後デザインの爆発的な拡張の様相への再認識がある。当時の日本デザイン界全体の沸騰の中にあっても、とりわけて実験的であり続けた、杉浦デザインの現代までにいたる50 ~ 60 年の実践活動の内実を、「エディトリアルデザイン」をキー概念として調査・研究する。以下が研究(平成24年度)の具体的な活動の細目となる。1)杉浦デザインによるポスターの収集(500 ~ 600 種程度)と整理・分析→ 1次リスト完成→さらなる整理継続中。2)杉浦名誉教授による2002年度視覚情報デザイン学科講義映像記録の整理編集→ 1次編集完成→記録映像アーカイブ化のための準備中。3)杉浦名誉教授によるレクチャーをふくむ研究会の開催→ 2度にわたって実施→レクチャー記録整理中。
著者
本多 マークアントニー 泉 政文 山本 忠宏 大塚 英志 橋本 英治 Mark Anthony HONDA Masafumi IZUMI Tadahiro YAMAMOTO Eiji OHTSUKA Eiji HASHIMOTO
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
芸術工学2013
巻号頁・発行日
2013-11-25

WEB表現へのまんがの適応について、その方向性として、①縦及び横の「スクロール形式 」、②「見開き」に基づくまんがの文法を解体し、一頁単位の表示に基づく文法にシフトした形式 、③静止画のスライドショー形式、の3つが仮説としてたてられ、今回の共同研究では、①のうち「縦スクロール形式」と③の「スライドショー形式」について、そこで採用されるべき文法を仮定し、それに基づき実験作品を制作した。縦スクロール形式においては日本まんが表現の「映画的手法」をいかに導入するかに研究の主眼を置いた。その結果、アイレベルを基準とし、それに続くコマでのアングルの極端な切り換え、コマの縦幅の極端な変化における「尺」(時間)の表現などの、紙媒体で成立した手法の中心的な部分が、WEBへの置き換えが可能であることが確認された。その結果、「横スクロール形式」よりも「縦スクロール形式」の方が映画的手法の移植に向いているという仮説が新たに得られた。また「横スクロール」においては、画面の天地ほぼ中央に視線誘導の基準となる中心線を置くことで視覚の流動性を確保したが、「縦スクロール」では画面を二分割して構図を構成することで画面の左右中央に基準線が存在するのに近い印象を与えることができた。Based on the hypothesis that there are three major directions taken by modes of adaptation of web expression to manga, namely, 1) Forms that adopt vertical or horizontal scrolling; 2) Forms that dismantle the conventional manga grammar based on the double-page spread, and shift to a grammar based on the single-page display; and 3) Forms involving slide shows of still images, this joint study looked at vertical scrolling among the forms under category 1), and also 3), the slide show format, hypothesizing the kind of grammar suitable for these forms, and creating experimental works based on the hypothesized grammar. Research on vertical scrolling webcomics focused on how the movie-style techniques of Japanese manga were incorporated. The research showed that the main movie-style techniques realized in print—such as starting from normal eye level and then abruptly changing the angle in the subsequent panel, or radically altering the height of the panel to represent length of time—could be successfully transferred to the web. Another outcome of the research was the new hypothesis that vertical scrolling is better-suited to the transplantation of movie-style techniques than horizontal scrolling. It was also found that in horizontal scrolling, smooth eye movement for the reader could be retained by placing a central line, which serves as a reference for guiding the eye, roughly at the mid height of the screen, whereas in vertical scrolling, partitioning the screen into two halves to create the composition achieved an impression similar to having a reference line dividing the width of the screen.
著者
今村 文彦 杉浦 康平 齊木 崇人 大田 尚作 松本 美保子 山之内 誠 黄 國賓 佐久間 華 曽和 英子 Fumihiko IMAMURA Kohei SUGIURA Takahito SAIKI Syosaku OTA Mihoko MATSUMOTO Makoto YAMANOUCHI Kuo-pin HUANG Hana SAKUMA Eiko SOWA
雑誌
芸術工学2013
巻号頁・発行日
2013-11-25

本報告は、アジアンデザイン研究所の活動としてアジアの山車文化についてデザイン的視点から調査、研究を進めるものである。研究所では開設以来、アジア各地域でみられる祭礼の多様な山車の造形的特徴、象徴性、世界観、その仕組みと社会や環境との関係性などについて、継続的に取り組んできた。本年度は、開催を予定していた国際シンポジウムを都合でとりやめ、そのための準備などを中心に活動を行なった。アジアの舟形の山車についてその造形的な特徴として鳥や龍(蛇)などが多用されるが、そのための研究会を開催した。またタイ南部のチャプクラ祭の現地調査を実施し、ナーガ(蛇)のモチーフで飾られた舟形山車、ミャンマーのインレー湖でのパウンドーウー祭にでる伝説の鳥「カラウェイ」を模した鳥形の黄金船など現地での取材も実施した。また、国内の太鼓台調査(岡山県倉敷市乙島の千歳楽)、中国浙江省前童鎮の鼓亭調査も継続して行ない、さらに理解を深めた。これらの一連の活動により、アジアのデザインについていくつかの重要な知見を得ることができた。これらの成果をもとにさらに継続的な調査を続け、社会構造、空間構造とも関連づけて、総体的に祭礼の仕組みと山車の造形を把握していく予定である。This report deals with the main research theme of Research Institute of Asian Design (RIAD), focusing the cultures of mountain floats in Asia from design-centered approach. We want to make clear design technique (language) of mountain floats from their wide variety of forms, symbolic meanings, cosmology and their relationship of society and natural environments.We made some preparations for 2nd international symposium, because the symposium was postponed next year. We could find frequently characteristic motifs of sacred bird and dragon (or snake) in mountain floats of Asia. So, overseas researches are made at southern region of Thailand and central district of Myanmar in order to certificate the symbolic meanings and structures of float.We had also investigations of new year festival in Qiantong, Ninbo city, China and Senzairaku in Okayama Prefecture, which is another type of mountain floats in Japan.
著者
小山 明 鈴木 明 藤山 哲朗 岡部 憲明 山﨑 均 大内 克哉 久冨 敏明 尹 智博 Akira KOYAMA Akira SUZUKI Tetsuro FUJIYAMA Noriaki OKABE Hitoshi YAMAZAKI Katsuya OUCHI Toshiaki HISATOMI Jibak YOON
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
芸術工学2013
巻号頁・発行日
2013-11-25

研究の目的は、インタラクションデザインに関するこれまでの学術的な交流や研究の基盤に立ち、日本における新しい教育領域・教育方法としてのインタラクションデザインの可能性もしくは問題点などを、実際の教育現場において確認し、導入のための基礎を構築することにある。本研究の中心となったのは、2012年12月17~21日に開催したスプツニ子!客員教授によるインタラクションデザインワークショップである。これは「Body Futures」をテーマとした、未来における身体の在り方を考えるワークショップであり、公開講評会をKIITOで行ない、提案された各グループのプロジェクトは2013年2月22~28日の期間、同じくKIITOにおいて開催された「Body Futures展」において展示された。このワークショップでは、大学院と学部の連携、大学と企業(アシックス)との連携が試みられた。異なる年齢層の参加者間の連携と、異なる組織領域間の連携が新たな発想を生み出し、「未来の身体」を様々な観点からとらえた科学的な提案が行なわれた。The objective of this study is to identify possibilities and problems related to interaction design within actual educational practice, and thus to construct a foundation for its introducation as a new field and methodology of study in Japan. The main part of this study derives from an interaction design workshop conducted 17-21 December 2012 by Visiting Professor Sputniko! (Hiromi Ozaki) entitled "Body Futures" that proposed to consider further dimensions of physicality. An open forum was subsequently held at KIITO and group projects developed from the workshop were exhibited 22-28 February 2013 under the same Body Futures title, again at KIITO. This workshop attempted to create linkages between the graduate school and university departments, as well as between the university and commercial enterprise (ASICS). It spawned connections between participants of different ages, fostered new thinking across diverse organisational sectors, and proposed various scientific ideas about the future of the body.
著者
佐久間 華 戸矢崎 満雄 藤本 修三 藤山 哲朗 林 健太郎 大畑 幸恵 Hana SAKUMA Mitsuo TOYAZAKI Shuzo FUJIMOTO Tetsuro FUJIYAMA Kentaro HAYASHI Yukie OHATA
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
芸術工学2013
巻号頁・発行日
2013-11-25

本稿は、瀬戸内国際芸術祭2013 春の部(2013年3月20日[春分の日]~4月21日[日])の一環として参加した「沙弥島アートプロジェクト by 神戸芸術工科大学」で行われた全ての活動について、成果物の画像を交えながらその内容を述べたものである。成果物として挙げられるのは、次の4つ、①香川県坂出市沙弥島内3カ所(西ノ浜、ナカンダ浜、旧沙弥小中学校)を舞台にした本学の教員(助手・実習助手含む)6名による作品展示・建築作品の公開、②準備期間中に行った地元の子供・親子を対象にしたワークショップ、③会期中に行った一般客及び地元住人を対象にしたイベント、④大学院の選択科目のひとつである大学院総合プロジェクト「沙弥島アートプロジェクト」において、担当教員の指導のもと、学生が行ったポスターや周辺地図などの印刷物およびスタッフ用パーカーなどのグッズ企画・制作である。This report assesses all the activities carried out in 'Shamijima Art Project by Kobe Design University' which was held as a part of Setouchi Triennale 2013 Spring term (20th March and 21st April 2013), together with the images of the project outcomes. The following four types of work have been completed in the project; ① Works of art and architecture created by six teachers of KDU(including assistants and a research assistant) in three different venues (Nishinohama Beach, Nakandahama Beach and Fomer-Shami Elementary and Junior High School), ②Workshops for the local people held in the preparation period, ③ Events for both the local and general visitors during the Triennale period, and ④ Poster, map and other graphic design works and goods productions such as staff costume created by students under the supervision in the one of the Kobe Design University graduate school's optional subjects which is also called 'Shamijima Art Project'.