著者
米田 航紀 横山 想一郎 山下 倫央 川村 秀憲
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

深層学習を使用した芸術の作成が近年注目を集めている。また、日本で古くから親しまれている芸術として俳句がある。そこで、俳句を作成する方法として一般的な「モチーフから俳句を作る」ということを深層学習を使用して行うこと で、芸術作成としての深層学習の有用性を示す。まず、我々は大量の過去の俳句に基づいてLSTMを訓練し、LSTMに文字列を生成させる。2つめに、生成された文字列から俳句としての条件を満たすものを抽出し、モチーフ画像に適合するかどうかの評価値を算出する。評価値が高ければ、生成された俳句がモチーフ画像に適合しているとみなす。この過程で、LSTM が俳句としてのルールを学習できているかを確認するための実験を行った。
著者
大木 基至 竹内 孝 植松 幸生 上田 修功
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

モバイルネットワークサービス提供社の課題の一つが安定した高品質なサービス提供である.しかしながら,ネットワークトラフィックの急増や設備の経年劣化がスループットの低下などの品質劣化やネットワーク故障を引き起こすことがある.そのような問題において,サービス利用者はサービス提供社よりも早くサービスの使用不能や品質劣化を発見することがある.利用者は彼らの体感をすぐにソーシャルサービス上で発信したり,故障情報を得るためのWeb検索などを迅速に行う.これらのデータから異常を検知することで,故障検知および予測に役立つと考えられる.この論文では,複数のユーザ行動データを用いて,故障を検知および予測するための機械学習モデルアプローチを提案する.モバイルネットワークサービスの実データを用いた複数の実験により,提案するフレームワークの有用性を検証する.
著者
Michel Nicolas 坂田 隼人 栗田 啓大 山崎 俊彦
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

バナー広告においてクリック率は広告効果を評価する上で非常に重要な指標である。広告主は大量の広告画像候補を経験と直感に基づいており、効果測定をする際には実際に広告配信することで行わなければならない。このプロセスは非常に時間と労力がかかる上、効果測定のための広告コストや、本来ならば高い広告効果が出るはずだった画像が担当者の判断によって配信されない機会損失が発生するなどの問題がある。そこで、私たちは広告画像からクリック率の高いものと低いものを分類する技術をCNNによって実現した。はじめに、画像や画像及び広告に関する様々なメタデータからクリック率を予測するモデルを構築した。これにより、広告業界の人間による広告効果予測の精度を大幅に上回ることを示した。また、CAMを適用することにより、広告画像のどのような領域や要素がクリック率を高めるのかを示唆するシステムを構築した。本研究により、広告画像のいち早い評価と広告画像作成においてデータに基づいた示唆を与えることに成功した。
著者
邵 博華 浅谷 公威 坂田 一郎
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

M&Aが起こりやすいペアを自動的に検出する技術を作ることができれば、効率的なM&Aの候補の推薦や検討しているM&Aの有効性の検証に適用する事ができる。しかし、過去において、データの不十分さとM&A本来の複雑さのため、M&Aを自動推薦することは難しい。本研究では、M&Aを企業が持つキャッシュフローのデータや企業間の関係性などの指標からクラスタリングする手法を提案し、M&Aは特定のクラスターに集中していることが観察された。また、クラスタリングの精度を向上するために、キャッシュフローに関する指標から企業間の関係性の分類に重要と思われる指標のみを取り出すべく各指標間の関係性を分析した。本研究の結果は大規模データからのM&A推薦の有用性を示すものである。また、今後は多くの特徴量の設計と取捨選択を行い、M&Aの分析に応用し、その結果を経営学と比較連携する予定である。
著者
赤井 元紀 武田 龍 駒谷 和範
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

音声対話システムでは適切なタイミングで応答することが重要である.従来の対話システムでは,状況によらずに同じように応答タイミングが決められる.これに対して,新たに対話の状況を導入することで,状況に応じて応答タイミングを推定する.本研究では,複数の処理単位を用いて現在の対話の状況と応答タイミングのそれぞれに特化した推定を行うことで,状況に応じた適切な応答タイミングを推定する.応答タイミングの推定の評価に使用するデータとして,ユーザとシステムとのインタビュー形式の対話における7名のユーザの回答音声を収集した.収集したデータを用いて,応答タイミングの推定における対話の状況の利用の有無による性能の変化を評価した.応答タイミングの推定に識別モデルと回帰モデルを用いた場合についてそれぞれ評価した結果,回帰モデルに関しては対話の状況を利用することで正解率が約9ポイント上昇した.
著者
江間 有沙 長倉 克枝 工藤 郁子
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

技術の設計段階からその倫理的,法的,社会的な観点について考えていくためには,技術者にとっても倫理や価値の議論が自分事として考えられるような場や環境づくりが重要となる.そのため,技術に関する倫理や価値の「中身」の議論だけではなく,多様な人々を巻き込むという「プロセス」や,コミュニティ形成の方法についても実践と記録を残していくことが,重要である.筆者らは,これまでも「人工知能と社会について考える場作り」として,様々な分野・業種の専門家を対象とした企画を行ってきた.本稿では,IEEEが公開している報告書に関するワークショップを事例として,どのように異分野・異業種の専門家による企画を組織,運営しているかを紹介する.
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

AIと安全保障技術を巡り,世界中で議論が注目されています.国連ではLAWS(自律型致死兵器)の開発・使用の規制に向けた議論が昨年から本格的に始まりました.安全保障技術をめぐる世界の潮流を理解するため,拓殖大学国際学部教授・海外事情研究所副所長佐藤丙午氏とLAWSの規制に関する国連の会議を担当されている外務省軍縮不拡散・科学部通常兵器室上席専門官の南健太郎氏をお招きして,お話を伺います.http://ai-elsi.org/archives/707
著者
Masanori HIRANO Hiroto YONENOH Kiyoshi IZUMI
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

Basel regulatory framework, one of CAR (capital adequacy ratio) regulations, is said to make markets destabilized in a previous study. But the previous study included some inappropriate assumptions. So, this study assessed this destabilizing effects with a new model. In my model, FCN agents and 2 kinds of portfolio agents, CAR regulated ones and not regulated ones, were included. Using this model, some simulations were run. As results, the simulations revealed some facts: 1. Asset management using portfolio stabilizes markets and the stabilizing effect are significant if there are a lot of markets included in the portfolio; 2. CAR regulation destabilizes markets and vanish the stabilizing effects of portfolio. In addition, the results of my simulations suggest that CAR regulation does not only raise the chance of price crashes but also depress whole price.
著者
鈴木 宏明 尾崎 知伸
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

本論文では動画タグ集合の階層化を目的とする。具体的には、各タグ集合の分散表現を求め、下位集合から上位集合を予測する手法を複数提案する。日本語WordNetから得られる語の上下関係を用いてデータセットを構築し、各提案手法の評価を行った。
著者
山根 承子 山本 哲也
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

ビニール傘に仕掛けを施すことによって、盗難を防ぐことができるのかを実証した。施した仕掛けは、名前シールを貼る、アニメキャラのシールを貼るなどの簡便なものである。これらの傘を大学構内の傘立てに置き、約3ヶ月にわたって実験を行った。
著者
只木 琴音 阿部 明典
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

芸術作品とキャプションのセットが並んでいる環境での実験を13人に対して行い、キャプションの工夫によって作品に対する印象や作品の前での行動が変化するかを検討した。これらの調査および実験から、仕掛学のミュージアム場面への応用の可能性と、文章による仕掛けの可能性を探った。
著者
江島 昇太 岡 瑞起 橋本 康弘 加藤 和彦
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

近年、ソーシャルメディアは新たな情報源として、あるいは新たな関係性構築のための手段として、人々の生活に広く浸透している。中でも SNS において、ユーザが行動を起こすモチベーション要因は、どのようなところにあるのだろうか。本研究では、ユーザの行動に対するフィードバックや、周りのユーザ同士の関係性をネットワークとして捉えたとき、その構造から計算できる特徴量でユーザの行動を説明できないかを調べる。
著者
松井 藤五郎 汐月 智哉
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

LSTM (Long Short-Term Memory) は、時系列データを学習するリカレントニューラルネットワークの一種であり、長期的な依存関係を学習できる点が特徴である。 本論文では、この特徴を利用して、LSTMを用いて株価の変動を予測する方法を提案する。 また、提案手法を実際の株価データに適用した結果を示し、その有効性について議論する。
著者
坪井 一晃 須賀 聖 栗原 聡
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

自宅やオフィス,そして通勤といった日常での行動様式や,店舗における曜日や季節,そして立地条件による商品の売れ方などには,様々な時空間的粒度の階層を内包するパタンが含まれているが,通常は階層ごとの分析であったり,どのような階層構造を持つかを事前に与えてしまうことが多い.そこで,本研究では群知能型手法を用いて,時系列データから階層構造とパタンの両方を自動的に抽出する手法を提案する.