著者
山田 冨美雄
出版者
大阪人間科学大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究の目的はストレスマネジメントを用いた禁煙支援プログラムを開発し、大学内で適用・評価を試みることであった。禁煙啓発活動の結果、喫煙率低下は認められないが、ルール遵守化と喫煙マナー向上効果はあった。禁煙希望者に対する支援の結果、禁煙成功率は50%を超えた。ニコチン離脱症状を減弱させるストレスマネジメント技法の併用が有効であると結論づけられる。
著者
萩原 昭広
出版者
大阪人間科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

フリースクールやたまり場に代表される「居場所」の定義は多義かつ曖昧なため確立されていないが、近年では物理的側面・心理的側面の両方を併せ持つものと理解されつつある。起立性調節障害を理由とした不登校は中学生全体の約1割を占めると言われる。登校できないことによって他者や社会との関わりが減り、対人面や学習・体力面で大きなハンデが生じている。これらを踏まえ、疾病の特徴を踏まえた居場所支援を定期開催し、他者との交流の場の確保ややってみたいことの提案・企画・運営を学生ボランティアとともに行うなどの仕掛けを講じる。この居場所が対象児にとっての有用性や自己肯定感の向上に寄与するのかについて検証を行う。
著者
山崎 康一郎 水藤 昌彦 我藤 諭 脇田 康夫 益子 千枝 池 愼太郎 菅原 美穂
出版者
大阪人間科学大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

非行・犯罪行為のあった障害者への司法と福祉の連携による対応が必要であることが指摘されているが、性犯罪・性加害行為のある知的障害者については日本には支援状況や支援方法に関する十分な知見がない。そこで、支援の状況について明らかにし、今後の支援における示唆を得ることを目的として、障害福祉事業所職員への質問紙調査および面接調査を実施した。その結果、性加害行為の要因や支援方法に関する見立てが十分になく、また多機関連携が不十分な状況が示された。今後の支援では、支援の必要性は広く認識されているが、専門的な知識や支援方法がないなど支援者が困難を感じている状況が示唆された。
著者
肥塚 隆 深見 純生 淺湫 毅 丸井 雅子 小野 邦彦 橋本 康子 デュルト ユベール 藤岡 穣 デュルト ユベール 藤岡 穣
出版者
大阪人間科学大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

研究成果の概要:東南アジアの遺跡や博物館等に遣されているヒンドゥー教や仏教の造形芸術資料を渉猟し、それらを過去の王朝、民族、あるいは現在の国ごとに分類して検討するのではなく、東南アジア全体を一まとまりとする歴史体系の中で総合的に位置づけて考察するための基礎資料の集成に努めた。特筆すべき成果としては、分担者の深見純生が東南アジアのモンスーン航海の確立が4世紀前半にさかのぼることを明らかにした点である。