著者
北田 正弘 高妻 洋成 肥塚 隆保 建石 徹
出版者
公益社団法人 日本金属学会
雑誌
日本金属学会誌 (ISSN:00214876)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.71-75, 2015
被引用文献数
6

&nbsp;&nbsp;The mural of the <i>Takamatsuzuka</i> tumulus in Asuka, Nara prefecture, was painted in the 7-8th centuries. Red, green, blue, yellow, and black pigments are used in the mural. The microstructure of one of them, the red pigment, was described in the previous paper. In this study, the black pigment observed within the red pigment area has been investigated. An optical microscope, a scanning electron microscope, and a transmission electron microscope are utilized to examine the microstructure. Among the black particles, two different Fe compounds are observed. One is magnetite (Fe<sub>3</sub>O<sub>4</sub>) comprising small amounts of Ti, Al, and Mg, and the other is ilmenite (FeTiO<sub>3</sub>) containing a small amount of Mg. In addition to the above compounds, an oxide particle containing Zr is also observed.<br>
著者
肥塚 隆 深見 純生 淺湫 毅 丸井 雅子 小野 邦彦 橋本 康子 デュルト ユベール 藤岡 穣 デュルト ユベール 藤岡 穣
出版者
大阪人間科学大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

研究成果の概要:東南アジアの遺跡や博物館等に遣されているヒンドゥー教や仏教の造形芸術資料を渉猟し、それらを過去の王朝、民族、あるいは現在の国ごとに分類して検討するのではなく、東南アジア全体を一まとまりとする歴史体系の中で総合的に位置づけて考察するための基礎資料の集成に努めた。特筆すべき成果としては、分担者の深見純生が東南アジアのモンスーン航海の確立が4世紀前半にさかのぼることを明らかにした点である。
著者
肥塚 隆 淺湫 毅 橋本 康子 深見 純生 小野 邦彦 上野 邦一 榎本 文雄 渡辺 佳成 丸井 雅子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

クメール王国の刻文に頻出する devaraja の語は、 「神のような王」を意味し、王の没後にその墓廟として寺院が造営され、神仏と一体化した王像が安置されたと考えられてきた。また東部ジャワでも、同様な信仰があったとされてきた。しかしインドではこの語は「神々の王」の意味で用いられるのが一般的で、王を神格化する信仰が盛行した形跡はない。南インドでは王像が神像と並べて寺院に安置されることは珍しくないが、むしろ王権の神聖さの明示にあったと考えられる。
著者
三浦 定俊 石崎 武志 肥塚 隆保 川野邊 渉 佐野 千絵
出版者
独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

はじめに高松塚古墳、キトラ古墳におけるこれまでの環境測定データを整理してまとめた。特に高松塚古墳については、発掘後、約30年間の温度データを下に、石室内の温度が80年代以降の外気温上昇の影響を受けて上がってきたことを明らかにした。また高松塚古墳の墳丘部の土質や水分分布を調査し、墳丘部の土の間隙の約半分は空気で占められる不飽和状態になっていることがわかった。あわせて墳丘土の水分特性を調べたところ、これと平衡となる相対湿度は100%となることがわかり、これまでの石室内での相対湿度の測定結果が裏付けられた。古墳石室内の生物的環境については、高松塚古墳・キトラ古墳の壁面を覆っているゲル状の汚れはカビ、バクテリア、酵母からなるいわゆるバイオフィルムであることを明らかにした。また石室内外から試料を採取し、菌類や酵母、バクテリアについて遺伝子配列解析による分子レベルの系統解析を行った。その結果、両古墳で類似のものもあるが、特にバクテリアについては優占種が異なっていることがわかった。古墳保存施設をどのように管理すべきか検討するために、キトラ古墳の施設を例に施設管理の手法とその効果についての検証を進めた。その結果、施設内大気中浮遊菌の量の推移と種類の相同性から、室内大気の動きを把握する手法を確立した。