著者
小林 幸夫
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.338-340, 1999-12-25 (Released:2017-02-10)
参考文献数
7
被引用文献数
5

量の概念と測定の意味を習得することは自然界の法則を見いだすために重要な課題である。しかし中学,高校,大学のどの段階でも,測定の意味に即した量=数値×単位という根本の関係を深く学習する機会が乏しい。教科書,学術誌では量と単位の関係があいまいであり,特に内包量を含む数値計算に誤解が生じている。高校物理,大学教養物理の段階で量の概念を学習項目に取り込み,測定の意味を強調した上で教科書の量の表記を見直すことを提案する。
著者
中山 博樹
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.270-273, 1993
参考文献数
3

日本人宇宙飛行士,毛利衛さんが行った宇宙授業の中で紙飛行機が無重力の宇宙船の内部でどのように飛ぶかを実験した。実験が行われる前に,本校の高校生に紙飛行機がいかに飛ぶかを予想させたところ,専門家の予想とあまりかわらない発想をした。また,理科系の科目が好きな生徒と文系の科目が好きな生徒の間に発想の差はみられなかった。本稿では生徒の予想を分析し,ニュートンの運動の法則のどこが理解されていないかを論じた。
著者
青野 修 西郷 敏 原田 三男 柴山 修哉
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.328-329, 1997-12-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
4
被引用文献数
1
著者
脇島 修 鬼塚 史朗
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.419-422, 1994-12-05 (Released:2017-02-10)
参考文献数
6
被引用文献数
2

ケルビンの水滴発電機を定量的に考察して演示効果を高める方法を検討した。試作した発電機では,最大電圧18kv(0.1μA),最大電流1.2mA(1.8V)を得て,赤色発光ダイオードをかなりの明るさで連続点灯させることができた。本発電機の原理は興味あるものであるし,その機構には物理教育上の重要事項が多数含まれている。本発電機は簡単に作れて操作も容易であるので,高校物理の電気分野の導入や発展,課題研究の教材として秀れている。
著者
佐藤 和艮
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.356-357, 1996

最近,科学教育が学校の中だけにとどまらず,広く社会活動としても実施されるようになってきた。代表的なものとして「青少年のための科学の祭典」の全国ツアー,物理教員サークルの地域における「親と子の科学広場」の開催,大学の子供向け公開講座「科学実験教室」の開催,博物館での「実験教室」,さらに自宅を実験室に改造して子供達を集め実験広場にしている活動などがある。様々な形態をとりながらも,いずれも意義深い貴重な活動として賞賛される。筆者も小規模ながら,名古屋の「でんきの科学館」において「中学生のための第2土曜でんき実験くらぶ」という実験教室を1993年2月から実施しているので,その内容を報告し読者からの助言を期待したい。
著者
東 徹 亀山 正章
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.496-499, 2000-12-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
3

人類が蒸気の力を使って動力を取り出すことが可能となった最初の実用的な熱機関が,ニューコメンの大気圧機関と呼ばれているものである。このニューコメンの大気圧機関の動作原理をかなり忠実に踏襲し,空き缶などの身近な材料を使って,生徒でも容易に作れるような復元装置を製作した。これは,学習指導要領のなかで「蒸気機関の発明にも触れること」が明記された「理科基礎」の有効な教材となりうるものである。
著者
平内 勝男 速水 栄治 西岡 正泰
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.364-366, 1995-12-05 (Released:2017-02-10)
参考文献数
1

「気柱の共鳴による音さの振動数の測定」における学生物理実験では,従来,実験班によってその測定値に,かなりのバラツキがあった。そこで,前回実験装置の改良を行い,音さの振動数測定値のバラツキは,かなり減少した。今回,さらに引き続いて実験装置の改良を行った。気柱共鳴管内の水位の位置を正確に捉えるために,コック付送気球を用いて水面レベルの微調整ができるように,実験装置の工夫・改良を行った。その結果,この装置を用いた学生物理実験における音さの振動数測定値のバラツキは,さらに小さくなり,実験結果の精度が高まった.さらに,学生の感想によると,この装置の採用により,簡単に共鳴点が見つけられるなど,実験がしやすくなったことがわかった。
著者
前野 昌弘
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.25-28, 2021

<p>Android タブレットを受講者に貸し出し<b>,</b>自由に物理シミュレーションで遊ばせる授業の効用について述べる。動くアニメーションにより理解が広がることも大事であるが<b>,</b>学生・生徒が自分で動かして何かを発見するという時間が作ると<b>,</b>学生に主体的に問題を発見させることができて大きな効果を生む。</p>
著者
内川 英雄 浜崎 修
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.188-191, 1978

高等学校で,従来行なわれてきた音の気柱共鳴実験では,音源と気柱とのCoupling(結合)にはふれられなかった.鳴っている音叉に気柱共鳴管を近づけると,音が大きくなるかわりに,音叉の振動が早く減衰することを知る,手軽な実験方法がなかったからである.そこで,音叉に二個の半導体ひずみゲージを取付け,ブリッジ回路による出力電圧を,シンクロスコープまたはデジタルテスターで読み取り,音叉の振幅が1/2になるまでの時間(半減期)を測定した.音叉と気柱の相互作用を強める工夫をすれば,非常に大きな音を生じ,半減期も1/5以下にすることができた.音叉のかわりにスピーカーを使用した場合,共鳴管の有無による音の大小と,スピーカーの消費電力とは必ずしも対応しない.しかし,消費電力からジュール熱を差し引いた値は,音の大小に対応し,定性的にはエネルギー保存則を保証している.以上の二実験を大学の物理演習で実施し,エネルギー保存則の意味を再確認した.
著者
藤島 一満
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.294, 1992-12-02 (Released:2017-02-10)
参考文献数
6
著者
玉川 弘幸 森岡 孝介 早崎 良祐 吉川 陽介 千葉 しおり 平澤 駿之
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育学会年会物理教育研究大会予稿集 16(1999) (ISSN:24330655)
巻号頁・発行日
pp.84, 1999-08-09 (Released:2017-07-20)

デパートなどでエレベーターに乗ったとき、身体が重くなったり、軽くなったりする感覚になる。それが感覚的なものか、物理的なものかを実際に体重計を用いて調査した。エレベーターで上昇するとき、下降するときで特徴的な結果が得られたので報告する。