著者
田中 敏弘
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.155-158, 2000

TVなどで見るコヒーラスイッチを,生徒実験など持ち運びを考えてパチンコ玉とフィルムケースを用いて試作した。フィルムケースにアルミテープを張り付け,中にパチンコ玉を入れ,これをスイッチとして用い電波の発生を確認する実験を行った。このコヒーラスイッチによる動作距離を長くするため,ヘルツが電磁波の実験でやったように,大面積の受信板にガスレンジ用の熱遮断用アルミ板を2枚取り付けたところ,受信距離を10mと大幅に改良できた。この実験をすることにより,電磁波とアンテナについて簡単に説明することが可能となった。
著者
横塚 正充
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.425-428, 1993

平成6年度から実施される新しい高等学校学習指導要領における物理IBでは,「探究活動」が新しく導入されている。この「探究活動」は,観察や実験を通して科学的な思考力を育成するねらいをもつ。そこで,以前より演示実験として扱っていた熱気球を生徒個人実験化し,これを一つの教材として,生徒が探究的に活動できるよう工夫してみた。その結果,熱気球の生徒個人実験は,探究活動を促す上で,充分適していることがわかった。
著者
杉木 勝彦
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.34-38, 2001

課題研究や探究活動がカリキュラムに採り入れられているにもかかわらず,物理の時数減を伴った現状では必ずしも十分な取り組みができているとは限らない。数年前からクラブ活動でその可能性を探ってきたが,紙飛行機の研究は継続研究が可能な大変興味深いテーマであることがわかった。紙飛行機の設計に関する著作は極めて数が少なく,愛好家の多くは,よく飛ぶ機体を自らの経験と勘をたよりに改造,自主設計しているのが実情である。本研究において基本的な開発方法を確立するとともに,20秒前後の滞空性能を有する機体の開発に成功した。
著者
佐藤 睦浩 芥川 敦 星 一以
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育学会年会物理教育研究大会予稿集
巻号頁・発行日
no.22, pp.90-93, 2005-08-06

日本大学工学部のサイバーキャンパス整備事業の一環として、付属高校である日本大学東北高校の教員と生徒が物理に関するコンテンツ作成に協力してきた。その教材作成のまとめとして、北極付近から赤道付近までの地磁気の伏角測定及び極でのオーロラ撮影に、高校の教員2名が同行する機会を得た。その際に、緯度のちがいにより生じる特徴的な現象(地磁気の伏角、オーロラ、標準分銅の重さ、フーコー振子)を観測及び測定してきたので報告する。
著者
菊池 誠
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.220-224, 2006

シンポジウムではニセ科学の中でも物理学者にかかわりの深いものや物理学者の注意を喚起しておきたい問題について概観した。物理学者に限らず,科学者であればニセ科学問題に注意を払うべきであるし,ニセ科学に対して積極的に発言していくのが望ましいと思うが,いかんせん問題の存在自体に気づいていない物理学者も多い現状では,まずは問題提起をしようという趣旨である。以下,シンポジウムで話した内容をまとめる。なお,筆者のウェブサイトでもニセ科学関連の議論を行っているので,興味のあるかたは覗いてみていただきたい。
著者
原島 鮮
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.23-29, 1969
被引用文献数
1

力学の授業を電子計算機と結合させ,運動方程式を式のまま解くことを理解させると同時に,特に運動方程式を簡単に解けない種類の問題をも教授内容に含めることを図った.さらに,電子計算機での計算,プロッターに出てくる図形によってアニメーション映画を作り,力学の理解を助けることを研究した.
著者
石黒 浩三
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.A1-A2, 1987
著者
原島 鮮
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.95-99, 1983

著者が1967年以来試みた研究とそれに伴って自分で注意してきたことを報告する.物理教育にコンピュータを使用するときには,これを講義実験,学生実験の代用としないことを強調する.コンピュータを利用するのは実験を実施することが困難であるか,解析的扱いが困難であるかの場合に限らなければならない.力学的現象の場合には,ディスプレーに映し出された映像を追うことができる.Schrodinger方程式の解もディスプレーまたは,XYプロッタ上で独立変数の増加に伴う解曲線の変化を観察し,境界条件に適合する解を見出して固有解の意味を学ぶ.特に解析的扱いが不可能な場合や高度の数学を必要とするための困難がある場合に有効である.最後に3次元の映像もコンピュータを使えば像の動きを知ることができることを示す.新しい試みとして3次元のリサジュー図を描いた.
著者
原島 鮮
出版者
日本物理教育学会
雑誌
日本物理教育学会誌
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.11-17, 1961-07-01
著者
山本 郁夫 入野 善行
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.315-319, 2004

パソコンの録音機能を使って気柱共鳴の実験を行い,いろいろな周波数に対して,気柱長を変えたときの音波の振幅,および位相の変化を調べた。管口付近で観測された音波に対する結果は意外と複雑なものになった。実験結果は,減衰を考慮した気柱共鳴の理論で非常にうまく説明できることが分かった。