著者
下條 隆嗣 小田切 淳一
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.31-35, 1985-03-30 (Released:2017-02-10)

振動系のパラメーターを,その周期に比較して十分ゆっくり変化させるとき,近似的ではあるが時間的に不変に保たれる量がある.これは断熱不変量と呼ばれ,物理学においては重要な概念である.本論文では振動系として,滑車を支点として振動しながらゆっくり引き上げられる単振子を取り上げ,マイコンによるシミュレーションの結果について報告する.この例では,振子のエネルギーと振動数の比が断熱不変量となるが,シミュレーションによって,断熱不変量の存在や断熱的変化と非断熱的変化の差異などを明瞭に示すことができる.
著者
永田 敏夫 森田 泰史 藤田 秀樹 福司 亜弥
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育学会年会物理教育研究大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.16, 1999

We can observe the fringes, when we superpose two sheets drawn the stripes or concentric circles. Why can we get such a strange shadow finges? Why can we get the change of fringes pattern with moving sheets slightly? You can enjoy the net sheet superposing and observe the curveture of your own body and your feature by way of moire fringes.
著者
永田 敏夫 森田 泰史 藤田 秀樹 福司 亜弥
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育学会年会物理教育研究大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.16, 1999

We can observe the fringes, when we superpose two sheets drawn the stripes or concentric circles. Why can we get such a strange shadow finges? Why can we get the change of fringes pattern with moving sheets slightly? You can enjoy the net sheet superposing and observe the curveture of your own body and your feature by way of moire fringes.
著者
霜田 光一
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.18-20, 2013
参考文献数
3

導体を流れる高周波電流の表皮効果は通常,マクスウェルの方程式を用いて説明されている。しかし,マクスウェル以前の電磁気学,すなわち直線電流がつくる磁場と電磁誘導の法則から完全に表皮効果を導くことができる。表皮効果は,電磁波や相対論を含まない物理学で論じることができるのである。
著者
高田 誠二
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.137-141, 2003
参考文献数
20

作用量子定数hは1900年末にプランクによって提唱され,有効3桁の数値を与えられたが,この業績にノーベル賞が与えられるまでには18年の歳月が必要であった。この時間差を学術と社会の両面から分析し,供せて,プランクの諸活動が日本の物理教育に及ぼした影響を総括する。
著者
平井 司寸
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.4-6, 1982-02-25 (Released:2017-02-10)

ホログラフィーの実験は装置がかなり高価であり,またホログラムを製作する過程においても,振動の除去,温度変化による影響の除去,空気の流れによる光路差,屈折による影響の除去など面倒な事柄を伴う.従って物理実験として一般的に取り入れられてないのが現状である,本実験ではホログラムを前もって自作しホログラフィーの再生実験を学生実験の一部にとり入れて行なった.実験はレーザーの実験の一部として行なった.比較的費用も安上りでできたホログラムの製作過程を報告する.
著者
宮沢 まゆみ 舛谷 敬一 吉川 晃
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.278-280, 1989-11-30 (Released:2017-02-10)

パーソナルコンピュータのシミュレーションを利用してホログラムを製作し,これを光の干渉,回折の授業に取り入れることを考えた。ゾーンプレートを点光源からの光と平行光線による干渉縞とみなすと,最も簡単なホログラムとして扱える。従って,ゾーンプレートを教材にすれば,ホログラフィの基礎をわかりやすく学ぶことができる。パソコン・シミュレーションではゾーンプレートの製作は容易である。またシミュレーションでは点光源を複数個にすることが簡単にできるので,文字や数字などのホログラムも製作できる。
著者
細谷 裕
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.219-223, 2013

大阪大学では毎年10月中旬から11月にかけて,土曜の午後に6週間,最先端の物理を高校生に体験してもらうプログラムを実施している。自発的な個人参加で,毎回150人以上の高校生が集まる。高校生は科学に興奮する喜びを堪能する。
著者
佐藤 和艮
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.42-46, 1981-02-28 (Released:2017-02-10)

音叉の振動エネルギーの一部分は音のエネルギーとして空気中に放出される.また,音叉に共鳴箱を近づけると大きな共鳴音が聞こえる.この場合には音叉のエネルギー消費は当然大きくなり,振動の減衰も早くなる.音叉の振動エネルギーが消費される行く先として,(1)音叉から直接空気中に放出される音のエネルギー,(2)音叉の内部吸収などによるロスエネルギー,(3)共鳴箱の効果によって放出されるエネルギー,の3種類が考えられる.そこで,音叉が1周期振動する間に消費されるこの3種類のエネルギーの割合を求める実験を行った.そのために,共鳴箱の有無及び空気の有無による音叉の減衰時間のちがいを測定した.その結果の一例として,音叉の消費エネルギーは先の順番でおおよそ1:5:22の割合となった.また,共鳴箱のある場合に音叉の音の可聴時間が共鳴箱のない場合の時間に比べて長く感じることがありうることを実験データを使って解析した.なお,減衰時間の測定は,音叉の振幅が半減する間の振動の回数を自動的に数える装置を考案して行った。
著者
塚本 浩司
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.537-541, 2001
被引用文献数
2

一般に科学研究は,先行研究を調査し,言及することが当然のこととなっているが,こと「実験教材の開発研究」の場合には,現在のところ全く無視されている。そもそも,教材史を研究することがほとんどおこなわれてきていない。本研究では,「すっとびボール」の教材史をたどることによって,先行研究尊重のルールが研究においていかに有効に機能するかということ,および,教材史研究の重要性を明らかにする。
著者
田中 賢二
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.176-179, 1992

東ドイツの西ドイツへの編入,バルト三国の独立,ソ連邦の消滅などによって,社会主義国は大きく変わってきた。いわゆる東欧コメコン7ヶ国のこれまでの物理教育を,東西ドイツの文献を手がかりに,総括した。社会主義の理念が学習目標や方法に出ていること,そしてなによりも,必修科目として開始学年が早く授業時間が多いことに,更に,能力ある者に対して特別の学級や大学附属の学級が設けられていることに,注目できる。
著者
坂田 正司 韓 長明
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.18-20, 1996
被引用文献数
1

透明なシリンダーを用いることにより,2サイクルエンジンの構造とその作動のようすを容易に観察することができると同時に,作動時のp-Vグラフを自動的に描かせることにより,断熱圧縮,等積燃焼,断熱膨張などの行程を容易に理解させることができる。
著者
齋藤 嘉夫 西尾 謙三 吉本 則之 墻内 千尋
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.187-192, 2003
被引用文献数
1

水滴発電器のメカニズムを理論的に明らかにした。水滴発電器を開発し,その理論を実証した。誘導電極の上にノズルがある場合の発電電圧は9kVを越えた。水滴浮遊の原因は誘導電極の電場による引力であることを実証した。それを避けるためにノズルを誘導電極の下に配置し,発電電圧を16kVまで上昇させることができた。水滴発電器の発電開始の原因が空気中のイオンであることが議論された。