- 著者
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中嶋 昭正
- 出版者
- 福岡国際大学・福岡女子短期大学
- 雑誌
- 福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
- 巻号頁・発行日
- vol.43, pp.1-14, 1992-06-30
1. コンドロイチン硫酸ナトリウムの医薬品, 食品添加物, 化粧品原料としての利用と, その製造原料について, また, コンドロイチン硫酸を成分とする健康食品および, いわゆる機能性食品の現状について, それぞれ解説した。2. 医薬品, 食品添加物, 化粧品原料としてのコンドロイチン硫酸製品の含量の公定の規格について解説した。それらは同じNおよびS含量値である。また, 健康食品の公示規格についても解説した。3. 原料としてヨシキリザメなどのヒレ軟骨を用いて, 著者のクジラ軟骨からのアルカリ溶解法による製法を適用しての粗製コンドロイチン硫酸ナトリウムの調製について検討した。若干の改変を加えることにより, 医薬品などの含量規格に合うものを調製することができる。4. さらに, 沈殿に用いるエタノール量について検討し, アルカリ溶解液の1.0倍容量で十分であること, また, 軟骨の溶解に用いる50% NaOH溶液を原法の半分にできることが分った。5. アルカリ溶解法によって得られた粗製サメコンドロイチン硫酸ナトリウムからの精製品の分析値を示した。