著者
近 雅代
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.23-37, 1999-07-16

植物分類学的にはまったく異なるくちなしとサフランが, 同じカロテノイド色素クロシンとクロセチンを持っており, さらに, くちなしは中国で, サフランは西洋で, 古くから薬効がある植物として扱われてきていた。くちなしとサフランの生物活性は現代科学の進歩によりあきらかになりつつあり, その他のカロテノイド色素と同様抗酸化作用, 抗癌作用を持っているようである。香辛料として栄養の主体ではない食品のくちなしとサフランについてその栽培の歴史や文化的背景も併せて調査した。
著者
和田 勉
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.132_a-121_a, 1988-06-30
著者
中嶋 昭正
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.1-16, 1994-06-20

軟骨の食品としての利用について調べまとめた。1) 軟骨の存在と機能、成分および栄養価値、機能性について概説した。成分はコラーゲンとプロテオグリカンである。プロテオグリカンのムコ多糖成分がコンドロイチン硫酸、ケラタン硫酸、ヒアルロン酸である。とくに食品として摂取されるとき、コンドロイチン硫酸などのムコ多糖の機能性が期待される。2) クジラの軟骨の食品としての利用について古書の『本朝食鑑』、『鯨史稿』、『鯨肉調味方』の記録を紹介した。とくに蕪骨(かぶらぼね)について詳細に引用した。3) 『日本水産製品誌』(明治28年編集)から明骨(めいこつ)の本邦での製造の経緯についての詳しい内容を引用した。4) 鮫氷(さめすが)について説明した。5) 魚唇(ユィチュヌ)、氷頭(ひず)について説明した。6) ブタの軟骨の食品としての利用について説明した。
著者
中嶋 昭正
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.1-14, 1992-06-30

1. コンドロイチン硫酸ナトリウムの医薬品, 食品添加物, 化粧品原料としての利用と, その製造原料について, また, コンドロイチン硫酸を成分とする健康食品および, いわゆる機能性食品の現状について, それぞれ解説した。2. 医薬品, 食品添加物, 化粧品原料としてのコンドロイチン硫酸製品の含量の公定の規格について解説した。それらは同じNおよびS含量値である。また, 健康食品の公示規格についても解説した。3. 原料としてヨシキリザメなどのヒレ軟骨を用いて, 著者のクジラ軟骨からのアルカリ溶解法による製法を適用しての粗製コンドロイチン硫酸ナトリウムの調製について検討した。若干の改変を加えることにより, 医薬品などの含量規格に合うものを調製することができる。4. さらに, 沈殿に用いるエタノール量について検討し, アルカリ溶解液の1.0倍容量で十分であること, また, 軟骨の溶解に用いる50% NaOH溶液を原法の半分にできることが分った。5. アルカリ溶解法によって得られた粗製サメコンドロイチン硫酸ナトリウムからの精製品の分析値を示した。
著者
古田 好治
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.37-49, 1999-02-10

2次元での線図形の特徴を解析するために, 線図形を長さ一定のベクトルに分解し, フーリエ変換による方法で周波数スペクトルとの対応を調べ, またウェーブレットによる方法でウェーブレット成分との対応を調べた。さらにフーリエ変換による方法, ウェーブレットによる方法を比較し, おのおのの変換方法の特徴を検討した。
著者
李 海珠
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡国際大学紀要 (ISSN:13446916)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.79-85, 1999-03-05

日本は,韓国に22年先立って開港にふみきり,いち早く西洋の科学文明を吸収し,工業化と近代化を推進することによってみごとに先進工業国としての経済大国を築きあげた。一方,韓国は徹底した鎖国攘夷政策を固く守り続けたが,1876年,外圧による江華島条約で開港を余儀なくされ,これがきっかけとなつて半植民地(植民地)・半封建社会へのコースをたどらざるをえなくなった。日本統治からの解放後も国土分断,韓国戦争など苦境を経てようやく新興工業国としての地位を固めることとなった。それゆえ,本稿では韓日両国における工業化・近代化の諸条件を初期,戦後復興期,高度成長期,高度情報化と先進産業社会への移行期にかけて比較し,その特質を明らかにすることによって「後発国の利益」を模索しようと試みたのである。
著者
尾花 雄路
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.62, pp.43-56, 2003-08-08

子ども達にとって水遊び(プールでの活動)は,夏季の活動の中心的なものである。なぜなら,夏の暑い屋外でも子ども達は快適に遊ぶことができる。水遊び(プールでの活動)は,子ども達の健康にも貢献している。それは,呼吸器官,皮膚,血管に良い影響を与え,風邪を防ぐ効果もある。本研究は,子ども達は楽しく遊びながら健康になり,泳力を学び,知的発達を促すための保育実践のためのカリキュラムの作成を試みるものである。水遊びのカリキュラムを作成するとき,保育園における全体のカリキュラムを中心に計画することが必要である。基本的には,環境をとおしておこなう保育を実践の中で子ども達は楽しく遊ぶことによって成長・発達することができる。しかし,子ども達はプールで遊ぶだけでは泳力を学ぶことはあまり期待できない。子ども達に泳力を学ばせたいのであれば,泳ぎ方を学ぶ必要がある。基本的には,子ども達が泳力を学ぶためには,指導・伝達・訓練も限られた条件のもとでは必要なことである。
著者
ウォレン ニコラス W.
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.1-25, 2001-02-16

The present paper sets out the results of a close reading of William Bligh's first published account (1790) of the mutiny the previous year aboard HMS Bounty and of his subsequent hazardous voyage with seventeen^1 men in a small open boat from the Tonga Islands some 3,900 miles via northeastern Australia to Dutch Timor. First, this study is placed in the context of the current worldwide project to revise the Oxford English Dictionary and to feed research into the ongoing publication of OED Online (launched in March 2000), here with particular emphasis on antedating. The study is then placed in a historical context with a synopsis of events leading to and ensuing from the mutiny, and the value of Bligh's Narrative as a source of lexical evidence is also discussed. In the second section of the paper, the main outcome of the present research is set out : some 40 antedatings of OED items are presented, with quotations, and discussed individually. The third section investigates postdatings based on items in Bligh's Voyage to the South Sea (1792). Miscellaneous items beyond the scope of this paper are briefly alluded to. The study concludes with a general assessment of the significance of this field of research.
著者
清水 良三
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡国際大学紀要 (ISSN:13446916)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.1-6, 1999-03-05

臨床動作法は,臨床心理学の視点から成瀬悟策により開発された,わが国独自の心理治療法である。もともと,脳性麻痺児や脳卒中患者の動作不自由の,催眠療法による研究を契機とし,その後自閉症児・者のコミュニケーション障害の改善に著効が見られたことから,さらに精神分裂病患者や,神経症患者など精神科心理臨床領域に新しい心理療法・カウンセリングの方法としての展開を示している。ここではこの新しい心理治療法としての臨床動作法について,特にその具体的実施手続きであるリラクセイション法とタテ系訓練法についてその実施プロセスを考察する。