“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ.
『民主政治読本』
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
軍備は、其国民の虚栄心を満足させるためには、偉大な効力があるが、之を安全ならしめるための効力は、意外に少ない。威張るためには便利であるが、…威張ることは…安全の道でもない。露、独、両大帝国の滅亡の最大原因は、武力を頼んで、威張ったのに在る。
https://t.co/Gi4WSeEWT2, p. 72.
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。
https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である.
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.