著者
米家 泰作 中山 大将 竹本 太郎 三島 美佐子 水野 祥子 永井 リサ 中島 弘二
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

本研究は、明治後期から昭和戦前期にかけての、帝国日本のフォレスター(林学者や林政官僚、林業技術者、林業家)が、本国と植民地(ないし勢力圏)において、どのようにして人材と学知のネットワークを築き、植民地化された人々と接しながら、「帝国林業」を展開したのかを問うものである。さらに、帝国日本が展開した「科学的林業」によって確立した森林保全的な思想が、旧植民地にもたらしたポストコロニアルな影響を検討する。その際、近代科学の発展を帝国主義の空間的な展開のなかで捉えるとともに、イギリス帝国との比較を通じて日本の「帝国林業」の特色を捉える。
著者
三島 美佐子 小林 良彦 吉岡 瑞樹
出版者
北海道大学 高等教育推進機構 オープンエデュケーションセンター 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.31-43, 2022-01

著者らは,福岡県内に存在している(いた)サイエンスカフェについて情報収集し,特に継続的 に運営している(いた)サイエンスカフェを抽出することにより,過去14 年間にわたる福岡県での 「継続的サイエンスカフェ」の開催状況を明らかにした.また,それら「継続的サイエンスカフェ」 の多くが,「研究者」によって運営されている(いた)ことが分かった.加えて,より長期的に運営 されている(いた)「継続的サイエンスカフェ」に着目することにより,特定会場での開催がサイエ ンスカフェの継続性に関わる可能性がみえてきた.過去のサイエンスカフェの開催記録は,主に開 催案内・開催報告がインターネット上にのみ存在している場合が多い.現代における文化・実践の ひとつとしてのサイエンスカフェを,調査分析し,より広範に比較可能とするために,また,後年 分析可能な形で記録を継承するためにも,個々のサイエンスカフェ運営者による実践記録とその公 開促進の事業化が望まれる.
著者
三島 美佐子
出版者
九州大学総合研究博物館
雑誌
九州大学総合研究博物館研究報告 (ISSN:13483080)
巻号頁・発行日
no.15, pp.65-68, 2018-03

本報は、この約10年にわたり当館で取り組んできた、本学の歴史的什器の救済、保存、および活用に関する取り組みについて俯瞰し、救済した什器の今後の保存活用方策の可能性について述べるものである。まず、新たな保存のあり方として、個人や事業所等に什器を貸し出し、そこで使いながら保管してもらう「在野保存」を提案し、その実装にむけて必要と思われる要素を述べる。次に、什器を展示や研究利用することに加え、重複品等については資金化に供することの可能性について述べる。いずれにおいても、大学ならびに大学博物館がこのような取り組みをすすめるには、単に実務・実利を目的とするのではなく、対象とした什器をとおして、利用者(借用者・購入者)の学びや延長された博物館体験につなげることを主眼とすべきである。
著者
三島 美佐子 岩永 省三
出版者
九州大学総合研究博物館
雑誌
九州大学総合研究博物館研究報告 (ISSN:13483080)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.57-66, 2014-03

本稿では、2010 年度からはじまった九州大学総合研究博物館における第一分館の刷新的利活用の取り組みについて、それに至るまでの背景および経緯を概説する。