著者
山内 盛 滝戸 道夫 三川 潮 柴田 承二
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
薬学雑誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.96, no.12, pp.p1492-1493, 1976-12
被引用文献数
2

From the fruits of Arctium lappa L. (Japanease name"goboshi, ""akujitsu, "or "dairikishi"), two new sesquilignan derivatives, AL-D and AL-F, were isolated along with arctin, arctigenin, and matairesinol. From spectroscopic and chemical investigations, the structure of AL-D was elucidated as 2-[2-(3-methoxy-4-hydroxy) phenyl-3-hydroxymethyl-7-methoxy-2,3-dihydrobenzofuran-5-yl] methyl-3-(3-methoxy-4-hydroxy)-benzyl-buthyrolactone [I] or 2-(3-methoxy-4-hydroxy) benzyl-3-[2-(3-methoxy-4-hydroxy)-phenyl-3-hydroxymethyl-7-methoxy-2,3-dihydrobenzofuran-5-yl] methyl-buthyrolactone [II]. AL-F was found to be a stereoisomer of AL-D.
著者
須賀 哲弥 力久 忠昭 山内 盛 吉田 武美 三澤 美和 永井 恒司 富岡 清 鮫島 啓二郎 佐用 博照 三輪 亮寿 三川 潮 首藤 紘一 北澤 式文 辻 章夫 寺尾 允男 粟津 荘司 野村 靖幸 狐塚 寛 濱田 昭
出版者
東京薬科大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1991

1.薬学はpharamaceutical sciencesと言われる通り多くの分野の学術の複合または総合とみられ、したがって各境界領域もまた多数にのぼっていて、学術擁護に多くの問題をかかえている。このため、当面薬学全域を8分野((1)衛生化学・裁判化学・公衆衛生学・微生物学・香粧品学、(2)薬理学(関連する医学)・臨床生理学・代謝学・毒性学、(3)薬事法規と関連分野、(4)調剤業務・薬品処理・処方箋と関係分野、(5)薬剤学・調剤学・薬剤製造学・製剤工学・臨床薬学(臨床薬剤学)、(6)生薬学・天然物化学・薬化学・物理化学、(7)分析化学・分析機器(試験法も)、(8)薬局法と関係分野(局法収載品名・測定法名・試薬名等)に分け、各分野に研究総括者と分野統括者を置き、その他に多数のチェッカーを置いて、新語、従来と同一語の他、カナ書き用語、略語で汎用されている語等々問題のある学術用語の収集に総力を傾注して遺漏なきを期した。2.初年度は基本方針を立て、基礎データの収集を行い、2年度は薬学会方式の、一語一語に評点をつけて重要度を客観的に評価する方式を十分活用して、基礎データを増やしながら、現に使用される度合いの低いものを減らして、現在の薬学用語集とした。これにつき日本薬学会の年会時等の折りを利用して広く意見を聞きコンセンサスを得たものとした。3.領域間の調整は、特に青戸邦天氏(学術情報センター)のお手を患わせて精細なチェックデータを得、これに基づき十分時間をかけて検討し、領域別による語義の差、用法の差などを番号によって区分し、標準化を明晰な形で行うことを心掛けた。4.以上のようにして、標準化された約8000語の薬学用語を選定した。
著者
三川 潮
出版者
富山医科薬科大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1997

生体の機能維持に重要である細胞間、細胞内の信号伝達系に作用する天然物のスクリーニング・活性物質の単離同定、活性化合物類縁体の合成と構造活性の解明を試みている。5-S-GAD_L(5-S-glutathionyl-β-alanyl-L-dopa)は大腸菌を感染させた昆虫から分離された抗菌性ペプチドとして単離されたが、その後vSrcの自己リン酸化に対し阻害作用が認められ、また破骨細胞の骨吸収に対する阻害作用を持っている。5-S-GADの合成はdopa誘導体とSHを持つペプチドから、チロシナーゼの作用により生ずるorthoquinoneを経由して簡単に合成出来ることから、様々な構造の展開が可能である。現在までにβ-alanyl-L-dopa部分をb-alanyl-D-dopa,β-alanyl-L-methyldopaに変換し、またβ-alanyldopamine,dopamineに変換した化合物を合成した。glutathione部分はcysteine,glycyl-cysteine,glutamyl-cysteineに変換した5-S-GADを合成しそれぞれの活性を検討した。この実験で問題になるのは、vSrc(NIH3T3cell transformatnt)とバキュロバイラスで発現させたhumancSrcでの実験結果の解釈が複雑なことで、とくにvSrcでの自己リン酸化と人工基質に対するリン酸化に対する阻害に有意の差が見られることである。シグナル伝達に関するcSrcの役割を考えると人工基質に対する影響を見た結果の方がシグナル伝達に対する作用を見ているのに近いと考えられる。現在はチロシンキナーゼ阻害作用に加えて、interleukin-2および-6産生細胞に対する阻害、促進作用、Herpes Simplex Virusに対する阻害作用を持つ化合物の検索を行っている。生薬エキス、微生物代謝産物を2,000以上スクリーニングした。HSVの細胞感染阻害作用が認めれたものは10種以上あり、現在までいずれも既知化合物であるがvalinomycineとconcanamycinが活性物質として同定された。IL-2産生抑制作用を示したのは毒性が強いホミカアルカロイド類あり、またIL-6の産生を阻害する活性は微生物の培養産物に検出され、現在分離を検討中である。
著者
北川 晴雄 三川 潮 長谷川 善一 山本 章
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.18, no.7, pp.597-603, 1982-07-01

留学という言葉は, これまで欧米諸国へ勉強に出かけることを意味した.しかし日本の学問的・経済的地位の向上にともない, 多くの留学生が日本で学生生活を送るようになってきた.日本に来る留学生を公私ともにお世話し, 彼らの留学効果を上げてもらうのも重要な国際協力である.留学生の現状, 問題点を語ってもらい, 一層成果をあげるための提言を出して載いた.