8 0 0 0 OA カナリヤ

著者
首藤 紘一
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
MEDCHEM NEWS (ISSN:24328618)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.1, 2002-08-01 (Released:2021-06-01)
著者
深澤 弘志 影近 弘之 首藤 紘一
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.114-126, 2006 (Released:2006-07-01)
参考文献数
80
被引用文献数
7 7

レチノイドとは,核内ホルモン受容体スーパーファミリーに属するレチノイン酸受容体(RARα, β, およびγとRXRα, β, およびγ)に結合し,これらを活性化する化合物の総称である.内在性に存在する最も重要な生体内レチノイドは,all-trans-レチノイン酸(ATRA)であり,これはRARα, β, γを区別なく活性化する.ATRAおよびその類似化合物が急性前骨髄球性白血病(APL)や皮膚疾患の治療に用いられている一方で,数多くの合成レチノイドが合成され,医薬としての性状を改善する試みも行われている.中でも,タミバロテン(Am80)は,RARα, βのみを活性化し,RARγやRXRsには結合しない特徴的な合成レチノイドである.Am80は,乾癬と再発APLの治療において有効性が確認されていることに加え,コラーゲン誘導関節炎モデルや実験的自己免疫性脳炎(EAE)においてもその効果を示す.レチノイドは,特にTh1優勢な自己免疫疾患に有効ではないかと考えられる.
著者
首藤 紘一 岡本 敏彦
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.32, no.9, pp.670-686, 1974-09-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
95
被引用文献数
4 5

環境毒のうちでも発がん性物質ほど恐ろしいものはない.発がん性物質には天然起源のものに加えて, この半世紀の問の有機合成化学の進歩と共に産まれたものも少なくないし, 環境汚染の問題が日を追って重大になっていく昨今, 発がん性物質への理解を高めることは, 合成化学者にとっても, いろいろな意味で必要と思われる.また, ここ数年間の発がん物質の化学・生化学の進歩により, 有機化学的な理解が可能になり, 同時に, ますます有機化学の寄与が求められているのが現状である.本稿では, 化学物質による発がんについての近年の考え方と, 発がん物質の分類と反応性について, 化学的立場からまとめてみたい.
著者
首藤 紘一
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.120, no.10, pp.987-995, 2000-10-01 (Released:2008-05-30)
参考文献数
30
被引用文献数
2 3

Cancer is a common life-threatening disease. Prevention and therapy of the disease are the desire of everybody. This paper summarizes our attempt to the tough challenge. Chronologically we began the study of carcinogenesis, and then turned to the research of anticancer agents. Identification of food mutagens was extensively studied. Once they were identified, the mechanism of nucleic acid modifications by these mutagens had been studied. The modification study gave information on the nucleic acid modification by mitomycin and bleomycin. The structure-activity relationship study of phorbol esters and teleocidines whose tumor promotion is epigenetic, was extensively studied. On the other hand, retinoic acid, a vitamin A metabolite, suppresses the epigenetic tumor promotion. This suggests that an epigenetically active compound rather than a cytotoxic anticancer agent can be used for tumor suppression. In the retinoid research, we found a number of characteristic new active substances which may be of therapeutic use : some of them are in the clinical trial stages in the field of dermatology and cancer. During the chemical study of retinoids, we encountered the retinoic acid receptor, coded by the retinoic acid receptor (RAR) gene which had just reported. Further retinoid research yielded retinoids antagonists, and then RXR(retinoic acid-X-receptor)-agonists and RXR-antagonists. These ligands have a big potential in the therapy of diabetes and obesity.
著者
橋本 祐一 首藤 紘一
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.43, no.10, pp.908-920, 1985 (Released:2009-11-13)
参考文献数
49
被引用文献数
2

Bis-intercalators and hemin-intercalators (Hemin-Glu-P-1's) which recognize and/or cleave DNA were designed and synthesized. 2-Aminodipyrido [1, 2-a : 3', 2' -d] imidazoles (Glu-P's) which are potent muta-carcinogens isolated from a pyrolysate of L-glutamic acid were used as intercalator moieties. Bis-intercalators possess extremely high affinity toward double stranded DNA and stabilize the double helix structure of DNA from heat denaturation effectively. Hemin-Glu-P-1's cleaved DNA at G-C and G-T sequences preferentially. Glu-P-1 moiety which recognizes DNA by intercalation and a functional group which can be an intramolecular fifth ligand of the ferrous ion in the hemin moiety are required for strong DNA-cleaving ability. The mode of DNA-cleaving reaction of Hemin-Glu-P-1's is quite similar to that of bleomycin (BLM). In other words, Hemin-Glu-P-1's are functional analogs of BLM. The mechanism of DNA cleavage by Hemin-Glu-P-1's and by BLM is not single. One of the mechanisms involves two bases elimination from the DNA.
著者
尾形 悦郎 柳澤 純 市川 智彦 名和田 新 首藤 紘一 梅園 和彦 加藤 茂明 大薗 恵一
出版者
(財)癌研究会
雑誌
特定領域研究(A)
巻号頁・発行日
1998

ホルモン療法における作用機序及び耐性化の機序につき検討し、以下の結果を得た。1.ステロイド・ホルモンによる遺伝子抑制の機序をVDとPTHrP遺伝子とを例に検討し、PTHrP遺伝子上の責任promoter構造を決定。ついでそこにVDRとKu抗原が結合すること、Ku抗原によるVDRのリン酸化が抑制の作用機序である可能性を示した(尾形)。2.オーファン・レセプターとしてTixを新たに単離・同定した。Tixが神経芽細胞腫や結腸癌に発現すること、これの過剰発現が細胞増殖を強く誘導することを示した(梅園)。3.RAR・RXRに比較的特異的に結合・作用する薬物を合成し、それによりRAR・RXRの機能の解析を行った(首藤)。4.白血病細胞のグルココルチコイド抵抗性との関係で、PPARγの発現が極めて高いこと,増加が認められるGRβは核内で機能することを観察した(名和田)。5.ホルモン療法抵抗性前立腺癌の14%にAR遺伝子codon877の点突然変異を見出しこの変異を持つ癌細胞がアンチアンドロゲンによっても増殖刺激を受けることを示した(市川)。6.ビタミンD作用に拮抗する新規化合物(TEI9647)について検討し、これがVDRと結合し、そのco-activatorとの作用を阻害する可能性を示した(大薗)。7.乳癌患者に化療を施した場合のestrogenレベルの動態を明らかにした(堀越)。8.核受容体をめぐるステロイド・ホルモンと成長因子・サイトカインとの間のクロス・トークの例としてERがMAP-kinaseによりリン酸化され、AF1の転写活性が高まることを示し、このためのco-activatorの候補として68KD蛋白を見出した。また、TGFβの作用に関与するSmad蛋白がVDRと相互作用し、VDRの転写活性を増強することを見出した(柳澤)。
著者
須賀 哲弥 力久 忠昭 山内 盛 吉田 武美 三澤 美和 永井 恒司 富岡 清 鮫島 啓二郎 佐用 博照 三輪 亮寿 三川 潮 首藤 紘一 北澤 式文 辻 章夫 寺尾 允男 粟津 荘司 野村 靖幸 狐塚 寛 濱田 昭
出版者
東京薬科大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1991

1.薬学はpharamaceutical sciencesと言われる通り多くの分野の学術の複合または総合とみられ、したがって各境界領域もまた多数にのぼっていて、学術擁護に多くの問題をかかえている。このため、当面薬学全域を8分野((1)衛生化学・裁判化学・公衆衛生学・微生物学・香粧品学、(2)薬理学(関連する医学)・臨床生理学・代謝学・毒性学、(3)薬事法規と関連分野、(4)調剤業務・薬品処理・処方箋と関係分野、(5)薬剤学・調剤学・薬剤製造学・製剤工学・臨床薬学(臨床薬剤学)、(6)生薬学・天然物化学・薬化学・物理化学、(7)分析化学・分析機器(試験法も)、(8)薬局法と関係分野(局法収載品名・測定法名・試薬名等)に分け、各分野に研究総括者と分野統括者を置き、その他に多数のチェッカーを置いて、新語、従来と同一語の他、カナ書き用語、略語で汎用されている語等々問題のある学術用語の収集に総力を傾注して遺漏なきを期した。2.初年度は基本方針を立て、基礎データの収集を行い、2年度は薬学会方式の、一語一語に評点をつけて重要度を客観的に評価する方式を十分活用して、基礎データを増やしながら、現に使用される度合いの低いものを減らして、現在の薬学用語集とした。これにつき日本薬学会の年会時等の折りを利用して広く意見を聞きコンセンサスを得たものとした。3.領域間の調整は、特に青戸邦天氏(学術情報センター)のお手を患わせて精細なチェックデータを得、これに基づき十分時間をかけて検討し、領域別による語義の差、用法の差などを番号によって区分し、標準化を明晰な形で行うことを心掛けた。4.以上のようにして、標準化された約8000語の薬学用語を選定した。