著者
菊池 馨実 福島 豪 中川 純 上山 泰 菅 冨美枝 小西 啓文 尾形 健 川島 聡 今川 奈緒 永野 仁美 新田 秀樹 長谷川 珠子 長谷川 聡
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

研究者各自による研究論文の発表に加えて、4度にわたる公開シンポジウムの開催、3度に及ぶ学術雑誌での特集論文の掲載、さらに刊行が確定している論文集と教科書の出版などを通じて、日本における障害者法学の構築に向けた基盤をつくることができた。
著者
木村 健智 上山 泰史 久保田 明人 藤森 雅博 高原 美規 秋山 征夫
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.55-58, 2014-04-15 (Released:2014-10-06)
参考文献数
20

Reed canarygrass (Phalaris arundinacea L.) has been recognized as a major invasive plant in the US in recent years. In Japan, the differences between the native and invasive genotypes are unclear. To identify these differences, chromosomal analysis using fluorescence in situ hybridization (FISH) with 5S/45S rDNA probes was carried out on 7 populations of putative native Japanese P. arundinacea and 3 exotic P. arundinacea. The results showed that all populations were tetraploids (2n=4x=28). The 45S rDNA were mapped on 4 sites corresponding with the ploidy level in all populations. On the other hand, the numbers of 5S rDNA sites differed among the populations. Moreover, the 5S rDNA sites differed among individuals even within the same populations. Thus, the chromosomal characteristics could not ensure that the putative native Japanese P. arundinacea are the native.
著者
上山 泰史 佐藤 信之助 中島 皐介
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.435-443, 1992-01-31

ヨーロッパ大陸中南部,北アフリカ及び西アジア地域のトールフェスク自生集団及び品種25点を比較3品種(ヤマナミ,ホクリョウ,Fawn)とともに特性評価を行った。ヨーロッパ大陸の自生集団は,主として低標高地自生の早生5系統と高標高地白生の極晩生7系統に区分された。北アフリカ及び西アジアの自生集団及びこれらに由来する13品種・系統は,早生及び中生で,その多くは稈長及び穂長が大であった。季節生産性関連15形質に基づいて主成分分析を行ったところ,第1主成分は生長の盛んな時期,第2主成分は年間の生産力.第3主成分は生育初期における夏季及び秋季の生長と後期におけるそれとの相互関係を反映していると考えられた。北アフリカ及び西アジアの品種・系統は地中海型に属する群で,生長の盛んな時期が低温・短日条件である晩秋から春季に至る期間であり,一般的に夏季の生長が劣った。地中海型は,第2及び第3主成分の分布から,MI群-MIII群に分けられた。ヨーロッパ中南部の系統及び比較3品種は,春季から秋季に至る期間を主たる生長の時期とし,第1-3主成分によってEI及びEIIに分けられた。EI群は出穂性及び季節生産性においてヤマナミ及びFawnと類似し,九州農試の環境条件において最も適応性が高いと考えられた。また,北アフリカ及び西アジアの自生集団及びこれらに由来する品種・系統は,冠さび病抵抗性が極めて優れていた。
著者
上山 泰史 桂 真昭 松浦 正宏
出版者
農業技術研究機構九州沖縄農業研究センター
雑誌
九州沖縄農業研究センター報告 (ISSN:13469177)
巻号頁・発行日
no.39, pp.1-13, 2001-12

青刈り用エンバクの新品種「はえいぶき」は、暖地、温暖地で8月下旬~9月上旬に播種し年内収穫を育種目標に、秋季に安定して出穂する「Guelatao」を種子親、「ハヤテ」を花粉親として、個体選抜及び系統選抜を行う集団育種法によって育成され、1996年8月に「えん麦農林9号」として登録された。主な特性は次の通りである。秋の出穂日が「アキワセ」よりも3日、「ハヤテ」よりも10日早い極早生で、暖地では年内の収穫時までに乳熟期以降のステージに達する。収穫時の乾物率が高く、九州中部以北では予乾なしで、温暖な九州南部では乾物率の上昇が遅れるため若干の予乾処理で、ロールベールによる収穫・調製が可能である。乾物収量は「アキワセ」よりも高く、収量の安定性にも優れている。草丈は「アキワセ」よりも低く、茎数は多い。葉重割合が低く、草型は立型である。採種栽培での春の出穂及び種子の成熟期は「アキワセ」「ハヤテ」よりも早く、暖地で梅雨入り以前に採種できる。九州・沖縄から関東までの暖地・温暖地で利用でき、各地における播種及び収穫適期は、関東から瀬戸内海地域の暖地でそれぞれ8月下旬、12月上旬、九州北部で8月下旬、12月中旬、九州南部及び沿海部では9月上旬、1月中旬、沖縄で11月上旬、2月下旬である。冠さび病抵抗性や耐倒伏性が高くないので、これらの障害を避けるために適期播種及び収穫を行うことが重要である。播種量は青刈りエンバクの標準的な0.6~1.0kg/aとする。
著者
米丸 淳一 上山 泰史 久保田 明人
出版者
東北農業研究センター
雑誌
東北農業研究センター研究報告 (ISSN:13473379)
巻号頁・発行日
no.113, pp.17-28, 2011-03
被引用文献数
1

「東北1号」は、イタリアンライグラスの優れた消化性及び飼料特性とメドウフェスクの優れた越冬性の両形質を付与した採草用品種を目標に、海外で育成されたフェストロリウム品種(x Festulolium Aschers. et Graebn) の後代から選抜育成した国内初のフェストロリウム品種である。東北農業研究センターにおいて育成され、2009年7月22日に品種登録申請を行った。年間乾物収量は、我が国唯一の流通品種である「バーフェスト」に比べて3年間6場所の試験平均で約10%多収である。播種翌年が最も多収で、年次経過とともに収量は低下するが、「バーフェスト」に比べてその程度は小さい。夏期が高温となる地域では利用2年目の越夏後の衰退が著しい傾向がみられるが、それ以外の地域では3年を経過しても100kg/a程度の収量が期待できる。出穂始は「バーフェスト」と同時期である。高い出穂期草丈、低い無芒個体率、及び高い根の蛍光反応率など、イタリアンライグラスに類似した表現型を示す。北東北における越冬性及び雪腐病抵抗性は「バーフェスト」よりもやや劣るが、低標高地や南東北以南の中標高以下では越冬に支障はない。耐湿性、冠さび病及び葉腐病抵抗性は「バーフェスト」よりも優れる。本品種は、北東北の低標高、南東北の太平洋側及び、中標高地域、関東東山地域の中高標高地(概ね500m以上)の転作田や飼料畑における採草用草種としての普及が見込まれる。
著者
上山 泰史 桂 真昭 松浦 正宏 大山 一夫 佐藤 信之助
出版者
農業技術研究機構九州沖縄農業研究センター
雑誌
九州沖縄農業研究センター報告 (ISSN:13469177)
巻号頁・発行日
no.39, pp.1-13, 2001-12

青刈り用エンバクの新品種「はえいぶき」は、暖地、温暖地で8月下旬~9月上旬に播種し年内収穫を育種目標に、秋季に安定して出穂する「Guelatao」を種子親、「ハヤテ」を花粉親として、個体選抜及び系統選抜を行う集団育種法によって育成され、1996年8月に「えん麦農林9号」として登録された。主な特性は次の通りである。秋の出穂日が「アキワセ」よりも3日、「ハヤテ」よりも10日早い極早生で、暖地では年内の収穫時までに乳熟期以降のステージに達する。収穫時の乾物率が高く、九州中部以北では予乾なしで、温暖な九州南部では乾物率の上昇が遅れるため若干の予乾処理で、ロールベールによる収穫・調製が可能である。乾物収量は「アキワセ」よりも高く、収量の安定性にも優れている。草丈は「アキワセ」よりも低く、茎数は多い。葉重割合が低く、草型は立型である。採種栽培での春の出穂及び種子の成熟期は「アキワセ」「ハヤテ」よりも早く、暖地で梅雨入り以前に採種できる。九州・沖縄から関東までの暖地・温暖地で利用でき、各地における播種及び収穫適期は、関東から瀬戸内海地域の暖地でそれぞれ8月下旬、12月上旬、九州北部で8月下旬、12月中旬、九州南部及び沿海部では9月上旬、1月中旬、沖縄で11月上旬、2月下旬である。冠さび病抵抗性や耐倒伏性が高くないので、これらの障害を避けるために適期播種及び収穫を行うことが重要である。播種量は青刈りエンバクの標準的な0.6~1.0kg/aとする。
著者
海堀 昌樹 松井 康輔 斎藤 隆道 岩本 慈能 吉岡 和彦 上山 泰男
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.41, no.8, pp.1655-1660, 2008-08-01
被引用文献数
2

症例は53歳の女性で,2006年3月大腸癌術後両葉多発性転移性肝癌にて当科入院となった.患者はエホバの証人であり,教義上の理由により同種血輸血やアルブミン製剤使用は拒否された.転移性肝癌5か所に対して肝切除術を行った.手術時は術前希釈式自己血輸血650ml,術中回収式自己血輸血500ml行った.手術時間8時間43分,出血量は1,015mlであった.ヘモグロビン濃度,血清アルブミン値はそれぞれ術前12.2g/dl,4.1mg/dlであったが,手術直後8.9g/dl,2.0mg/dlまで低下した.術後13日目に軽快退院となった.エホバの証人患者に対する術前インフォームド・コンセントにおいては担当外科医,麻酔科医が患者と無輸血手術の契約を行い免責証明を交わさなければならない.その際,医師は安全な手術を行うため,患者またはその家族へ手術での推定される出血量を述べ,術前希釈式や術中回収式自己血輸血,またアルブミン製剤の必要性を説得し,その使用の許可をとる必要があるものと考えられた.
著者
松井 範義 上山 泰 水野 進
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学農学部研究報告 (ISSN:04522370)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.p341-347, 1981-01

牧草を, 天日で能率的な乾燥をするため, ビニールハウス内で切断処理別, 草量差別の乾燥試験を行った。同じ条件で露地乾燥を併行し両者を比較検討した。1. ビニールハウス内乾燥は露地乾燥に比し, 乾燥速度が速く, 初夏には貯蔵に耐え得る乾草を得ることが出来た。平均乾減率は試験全期を通じて露地乾燥より, ハウス内乾燥の方が高く能率的である。2. 乾燥速度促進のための処理としては, 牧草を出来るだけ短かく切断, 又はフレール型のモアーで打砕処理すると効用が高い。他方, 面積当りの草量は少ない程乾燥速度が速くなる。3. ビニールハウス内の温度は, 日中外気温に比し10℃以上高く乾燥に効果的である。しかし夜間の気温は低いため効果は皆無である。