著者
下斗米 淳
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.1-15, 2000-07-15 (Released:2010-06-04)
参考文献数
35
被引用文献数
8 8

本研究は, 同性友人関係の親密化過程において, 当事者間に, 親密さに応じた対人葛藤の生起し易い可能性を検討することが目的であった。大学生男女317名 (男性104名, 女性213名) を調査対象として, 実際の交際相手との相互作用を想定させた上で, 役割行動期待尺度 (下斗米, 1991, 1999b) を用い, 相手に対する期待度, 遂行度, 満足・不満足度を測定した。また, 最近生起した実際の葛藤事態の自由記述を求めた。その結果, 親密化過程の段階によって期待される役割行動の様相が異なり, これに応じて葛藤原因として顕在化し易い, あるいは顕在化し難い役割行動も異なっていくことが見い出された。この結果に基づき, 親密化過程において, 役割行動の遂行は, 当該段階での友人関係の維持に必要とされる一方で, それゆえにまた対人葛藤を引き起こす原因にもなり得る可能性が考察された。
著者
清水 裕 下斗米 淳 風間 文明
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.191-200, 2005

The purpose of this study was to refine the scale for self-image (Shimizu, Shimotomai, & Kazama, 2003) after attaining an occupation. Undergraduates (N=688) completed a questionnaire about the types of occupations they desired, their motivation level to attatin it/them, and their self-image after attaining an occupation. The major findings were as follows. (1) Nine factors were extracted from the self-image items for male students, while seven factors were extracted for female students. These factors revealed a current outlook on the self-image that students have of themselves after obtaining employment. (2) These self-images significantly influenced the motivation level toward attaining the desired occupations. (3) Reliability and validity of the scale were satisfied, except for certain subscales. These results suggest that future self-image after attaining an occupation can be very useful for understanding the vocational decision process amongst undergraduates.
著者
小澤 拓大 下斗米 淳
出版者
専修大学人間科学学会
雑誌
専修人間科学論集. 心理学篇 (ISSN:21858276)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.9-19, 2012-03-15

本研究は,意思決定におけるネガティビティ・バイアスの強度の非一貫性を説明する変数として結果関連関与を導入し,「結果関連関与が高い意思決定の方が結果関連関与が低い意思決定に比べネガティビティ・バイアスが強くなる」という仮説を検討することにより,その説明力を検証した。質問紙実験において,結果関連関与高条件と結果関連関与低条件の2条件を設定し,2つの選択肢のうち一方を選択する選択課題と,決定において重視した情報があればそれを指定する重視情報指定課題を実施した。分析の結果,仮説は支持された。そして,結果関連関与が意思決定に際しての心理的安全装置の作動を規定する可能性について議論された。