著者
關岡 直城 高橋 友和 井手 一郎 村瀬 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.674, pp.277-282, 2006-03-10
被引用文献数
8

大容量HDDの普及による映像の大量蓄積に伴い,ユーザの所望するシーンを自動検出し,提示する技術が求められている.これを受けて本報告では,ニュース映像における演説やインタビューなどのモノローグシーン検出手法の提案,及びそれらを用いたニュース発言集の自動作成を試みる.モノローグシーン検出では,画像・音声・テキスト情報を用いた統合メディア処理により既存の手法を効果的に組み合わせることで,入力映像のみを情報源とした自動検出手法を提案する.発言集の作成には,クローズドキャプション中の人名による,各モノローグシーンの名前の対応付けにより,登場人物の発言集の作成を試みた.実験の結果,モノローグ数の最も多い上位3名の登場人物に対して,平均再現率37%,平均適合率52%の発言集の正答率が得られた.
著者
村瀬 洋 井手 一郎 出口 大輔 目加田 慶人 高橋 友和
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

車載カメラ画像や監視カメラ画像などの多様な変動をもつ環境の中での実画像を認識するための手法を開発した。具体的には、過去に蓄積された膨大な時空間情報から対象の見かけの変動パタンを生成するモデルを構築し生成したパタンを学習サンプルとして利用する生成型学習法による認識手法や、入力画像の複数のフレームを利用して低品質な画像を超解像などの処理により高品質化したのちに識別する認識手法などを開発し、実験により有効性を示した。
著者
小林 尊志 野田 雅文 出口 大輔 高橋 友和 井手 一郎 村瀬 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎
巻号頁・発行日
vol.110, no.108, pp.129-130, 2010-06-22

マイクロブログサービスTwitterでは,実際にスポーツを観戦したりTV番組を視聴したりしながらリアルタイムに書き込む"実況書き込み"が増加している.本報告では,実際に観戦・視聴していないユーザの書き込みなど,他の様々な書き込みの中からこれを検出する手法を提案する.実験ではTV番組において「番組によらない情報」と「番組固有の情報」に注目して単語の出現頻度を学習して実況書き込みの検出を行った.
著者
江間 慎弥 森 健策 北坂 孝幸 目加田 慶人 井手 一郎 村瀬 洋 高畠 博嗣 森 雅樹 名取 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.580, pp.163-168, 2005-01-15
被引用文献数
13

本稿では気管支枝名対応付け手法において、分岐パターンと枝の走行方向に基づいた気管支枝モデルの選択法について述べる。従来法は3次元胸部X線CT像から抽出した気管支枝に対し、あらかじめ用意した複数の気管支枝のモデルを部位ごとに走行方向の差異を平均して評価し、最適モデルを選択して解剖学的名称を対応付けた。しかし、差異の平均を評価しているため部分的に分岐パターンの異なるモデルを選択するという問題点があった。提案手法では枝の分岐ごとに分岐パターンを調べ、モデルを対応付けの候補からふるい落としていく。また、右上葉支では区域支の走行方向を利用してモデルをふるい落とした後、モデルの選択を行う。これにより、より最適なモデルを選択し、枝名対応付けの精度の向上を図る。我々は提案手法を25例の胸部CT像から抽出した気管支枝に対して適用した。その結果、全ての部位において対応付けの精度が向上し、90%の枝に正しい枝名を対応付けることができた。
著者
吉田 智成 高橋 友和 出口 大輔 井手 一郎 村瀬 洋
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.28, pp.1-6, 2011-08-29

監視カメラ映像からの顔画像認識において,顔領域が低解像度であることは認識精度の低下を招く.この問題に対して,動画像を用いた超解像技術を利用することで認識精度が向上できると考えられる.しかし,従来の超解像は,平面物体を撮影した動画像を対象としている場合が多く,顔画像のように向きや表情の変化によって 2 次元的に非剛体変形する動画像を扱うことが困難である.そこで本報告では,局所領域毎に位置合わせをすることで,顔向きや表情の変化に頑健な超解像を行う手法を提案する.具体的には,フレーム間の位置合わせに非剛体レジストレーションを用いることで顔画像の非剛体変形に柔軟に対応する.実際に撮影した動画像を用いた実験の結果,超解像の性能向上が見られ,提案手法の有効性が確認できた.In a face recognition system with surveillance video cameras, the decrease in resolution of face images degrades the recognition accuracy. To overcome this problem, multi-frame super-resolution techniques could be used to improve the accuracy. However, most super-resolution techniques assume that a planar object is captured in input images. Therefore, it is difficult to apply them to face images that include non-rigid deformations caused by changes of face poses and expressions. In this report, we propose a multi-frame super-resolution method that can deal with changes of face poses and expressions. To achieve this, alignment of each local region between video frames is performed by using a free-form deformation method. Thus, the proposed method can easily deal with the non-rigid deformation of face images. Experimental results demonstrate that the proposed method improved the performance of super resolution for actual videos. From this, we confirmed the effectiveness of the proposed method.
著者
井手 一郎 山本 晃司 浜田 玲子 田中 英彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.82, no.10, pp.1543-1551, 1999-10-25
参考文献数
24
被引用文献数
42

増大する量への対応及び利用価値の点から,ニュース映像への自動的索引付けの実現が期待されている.これを受けて様々な手法が提案され,なかでも映像に付随する言語情報を利用したものが活発に研究され,既に実用化の域に達しているものも存在する.しかし,それらの多くは言語情報主導であり,映像データベースにとって重要であるはずの,索引 (キーワード) と画像内容の一致を考慮したものは少ない.そこで本論文では,このような問題点を踏まえ,画像的に類似した映像は類似した内容を含む,というニュース映像特有の性質を利用し,画像的に典型的な映像に対し,内容を反映した語義をもつ字幕を選択的に付与する自動的索引付け手法を提案し,その有効性を評価する.提案手法を実際のニュース映像に適用したところ,いずれかの典型的映像に分類されたもののうち,全体の25∼93%,必要な情報が字幕に存在して索引付け可能であったもののうちの75∼100%に対して索引付けに成功し,一定の有効性を示した.
著者
栗畑 博幸 高橋 友和 目加田 慶人 井手 一郎 村瀬 洋 玉津 幸政 宮原 孝行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.674, pp.55-60, 2006-03-10

本報告では車載カメラ映像から雨天時に現れる画像特徴を抽出し,それを用いた状況別降雨認識手法を提案する.車載カメラを用いた運転支援技術の一環として,撮影時刻や降雨量の異なる様々な状況において天候,特に降雨の認識を試みる.具体的にはフロントガラスに付着した雨滴により変化する画像特徴を,昼夜の状況に適した方法を用いて検出することによって降雨の認識を行う.昼間の映像の場合には,様々な形状の雨滴画像から主成分分析を用いてテンプレートを作成し,テンプレートマッチングにより雨滴を検出する.我々はこれまで画像中の空領域からの雨滴検出手法を提案してきたが,本報告では入力画像を複数フレームにわたって平均化することで,画像全体からの安定した雨滴検出を行う手法を提案する.また雨滴検出結果をフレーム間で照合することで,より精度の高い雨滴検出が期待される.夜間の映像の場合には,雨滴による散乱光を定量化する.撮影時刻や降雨量の異なる実映像を用いて実験を行った結果,昼間の場合,画像全体から適合率0.97,再現率0.51と,従来と同程度の検出精度が得られた.また夜間の場合,83%の降雨判定成功率が得られた.これらのことから提案手法の有効性を確認した.
著者
栗畑 博幸 高橋 友和 目加田 慶人 井手 一郎 村瀬 洋 玉津 幸政 宮原 孝行
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.25, pp.227-232, 2006-03-17

本報告では車載カメラ映像から雨天時に現れる画像特徴を抽出し,それを用いた状況別降雨認識手法を提案する.車載カメラを用いた運転支援技術の一環として,撮影時刻や降雨量の異なる様々な状況において天候,特に降雨の認識を試みる.具体的にはフロントガラスに付着した雨滴により変化する画像特徴を,昼夜の状況に適した方法を用いて検出することによって降雨の認識を行う.昼間の映像の場合には,様々な形状の雨滴画像から主成分分析を用いてテンプレートを作成し,テンプレートマッチングにより雨滴を検出する.我々はこれまで画像中の空領域からの雨滴検出手法を提案してきたが,本報告では入力画像を複数フレームにわたって平均化することで,画像全体からの安定した雨滴検出を行う手法を提案する.また雨滴検出結果をフレーム間で照合することで,より精度の高い雨滴検出が期待される.夜間の映像の場合には,雨滴による散乱光を定量化する.撮影時刻や降雨量の異なる実映像を用いて実験を行った結果,昼間の場合,画像全体から適合率0.97,再現率0.51と,従来と同程度の検出精度が得られた.また夜間の場合,83%の降雨判定成功率が得られた.これらのことから提案手法の有効性を確認した.In this paper, we propose a rainfall recognition method in various conditions from in-vehicle camera images using extracted image feature characteristic to rain. As a driver assistance system using an in-vehicle camera, we have been trying to recognize weather, espcially rainfall in various conditions. We recognize the rainfall by detecting the changes of image features caused by raindrops on the windshield, making use of different methods for day and night. In daytime, we make raindrop templates by principal component analysis from various raindrop images, and detect raindrops by template matching. We have previously proposed a raindrop detection method from the sky region in the image. Int this paper, we propose a method that detects raindrops from the whole image by averageing multiple input images. In addition, higher accuracy of raindrop detection is expected by matching the detected raindrops between frames. In nighttime, we propose a method that quantifies lights reflacted by raindrops. As a result, the same detection accuracy with number of the previous method was obtained (precision rate 0.97, recall rate 0.51) for daytime without restricting the target region. In nighttime, we obtained a the success rate of 83% rainfall judgment. E?ectiveness of this technique was shown from these results.