著者
京谷 啓徳
出版者
九州大学
雑誌
哲學年報 (ISSN:04928199)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.91-118, 2006-03-01
著者
京谷 啓徳
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、ローマの教皇宮廷において執り行われたスペクタクル、とりわけ新たに就任した教皇がおこなう、ヴァチカンからラテラノ聖堂へのポッセッソの行列において、どのように美術要素が機能したのかについて解明することを目指した。教皇庁の公式記録、同時代人の日記、書簡ほかの各種記録を収集整理することにより、ポッセッソの際の沿道の装飾、凱旋門をはじめとする各種アッパラート(仮設建造物)やタブロー・ヴィヴァン(活人画)の実態を明らかにした。
著者
五十殿 利治 井上 理恵 渡辺 裕 上村 清雄 木下 直之 古川 隆久 京谷 啓徳 大林 のり子 阿部 由香子 日比 嘉高 寺門 臨太郎 川崎 賢子 菊池 裕子 江 みなみ
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

芸術の受容者の鑑賞行動に関する史的な研究については、たとえば近代文学史におけるアンケートに基づく読者調査のような基礎的な資料を欠くところから、研究対象にどのようにアプローチするのか、学術的な方法論が問題である。これに関連して研究対象である受容者の様態を検証することも重要である。本研究においては、共同研究により、従来に顧みられなかったカメラ雑誌の月評など、資料の発掘を含めてその方法論が多様であることが明らかとなり、むしろ研究として今後十分な展開の可能性があることが明らかになった。
著者
小佐野 重利 京谷 啓徳 諸川 春樹 浦 一章
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

北イタリアのヴェローナ市とその近郊に残る14-16世紀の壁画と美術館や公私収集に所蔵される板絵作品のうち、ヴェローナ地方画家たちの活動に関連する作品の写真撮影調査を行ない、特に、少なくとも13人の画家と1人の木彫家を輩出した芸術家一族バディーレ家に関する包括的な研究を実施した。報告書では16世紀中葉からヴェネツィア派絵画の巨匠となるパオロ・カリアーリ、通称ヴェロネーゼを誕生せしめたヴェローナの約2世紀に亙る絵画史研究にとり基礎的な資料となる成果を刊行する。写真撮影されたのは、ヴェローナ内外の12聖堂の壁画、ヴェローナ市立カステルヴェッキオ美術館所蔵のバディーレ一門の作品と1財団と1個人の所有する板絵である。それに基づく成果として、ヴェネツィア大学セルジョ・マリネッリ教授のバディーレ一族に関する包括的検討にはじまり、ヴェローナ市内サン・ピエトロ・マルティレ聖堂とサンタ・マリア・デッラ・スカラ聖堂のバディーレ一門に関する論考を小佐野重利、郊外ではブッソレンゴのサン・ヴァレンティーノ聖堂身廊壁画、エルベのサンタ・マリア・ノヴェッラ聖堂アプスの壁画、ティーネの教区聖堂サン・ヴィンチェンツォ聖堂内陣壁画について、それぞれ論考を諸川春樹、小佐野重利、京谷啓徳が執筆し、ヴィチェンツァ大聖堂およびナントの2新出壁画の修復中間報告をヴェネト地方歴史美術文化財局監督官キアラ・リゴーニが公刊する。研究資料編として、浦一章によるジョヴァンニ・バディーレ関連古文書の一部邦訳と解題のほか、現場での調査記録および撮影写真の目録を掲載する。新知見については、小佐野がイタリア語論文をVerona Illustrata, No.16(2003),pp.13-16にも掲載した。
著者
京谷 啓徳
出版者
九州大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、ルネサンス期の宮廷祝祭の構成要素たる美術、すなわち山車行列とそれを飾ったタブロー・ヴィヴァン(活人画)、沿道に設置された各種アッパラート(仮設建造物、仮設仕掛装置、既存の建築物の仮設装飾)、そして祝祭を記録するメディアであったフェスティヴァル・ブック(宮廷や市当局等の祝祭主催者が当日もしくは後日に発行する公式記録)等に関して、美術史の側からの包括的な研究が従来行われてこなかった現状に鑑み、研究の基本的な枠組みの構築を試みた。