著者
伊勢崎 賢治 岩崎 稔 宮城 徹 Mohamed Abdin 福田 彩 池田 満
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-07-10

現在「過激化」は、安全保障、国際政治、教育、心理学の重大な学術的焦点である。「過激化」は対称性において分析される。インドではカシミールにおいてムスリム若年層の過激化の一方、ヒンドゥー至上主義を支持層とする政権による同若年層の凶暴化が建国の理想である多元民主主義を脅かす。スリランカでは反イスラムの教義化が多数派仏教徒を暴徒化させる。宗教を国家の求心力の要としてきたパキスタンではテロ化に収束の兆しはない。バングラディッシュでもISISの浸透が国家権力への脅威になる。本事業は「過激化」の歴史的分析、アクター、それらが発する言説の分析、そして「脱過激化」への処方箋における当該国の最新の叡智を結集した。
著者
中西 久枝 内藤 正典 嶋田 義仁 伊勢崎 賢治 大坪 滋 末近 浩太 吉川 元 立山 良司 中村 覚
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

中東の紛争では、中東の内外からの外部勢力の介入が紛争の長期化をもたらす実態が明らかになった。また、紛争防止策として、(1)国家再建時にすべての勢力をそのプロセスに包含すること、(2)イスラーム社会組織が果たす社会サービスの分配機能への着目、(3)難民や避難民の保護と共生のしくみを域内で構築すること、(4)民主化への移行期は、治安・雇用の創出・市民社会の政治参加への拡大などの課題への舵取りが紛争の再燃防止になること、などが挙げられる。
著者
中村 覚 吉川 元 伊勢崎 賢治 高橋 和夫 中西 久枝 澤江 史子 栗栖 薫子 森 伸生 北澤 義之 立山 良司 坂井 一成 泉 淳 小林 正英 細井 長 齊藤 嘉臣 末近 浩太 土佐 弘之 木村 修三 小塚 郁也 福田 安志
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本プロジェクトは、国際関係論、安全保障論、中東地域研究の専門家による協働研究を通じて、日本における中東の安全保障問題に関する本格的な研究の基盤づくりを目的とした。また、中東における武力紛争の傾向や特質に関して論ずるのみではなく、短期的な紛争解決と、中長期的な予防レジームの構築に関する課題と可能性に関して考察した。その際に特に、日本への政策的示唆を生み出す視点を重視した。また当該の研究課題の遂行のために必要とされる国外の研究者とのネットワーク作りと同時に、国外への研究成果の発信で成果を上げた。