著者
坂元 昂 山田 恒夫 伊藤 紘二
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.217-223, 2003-12-20 (Released:2017-10-20)

本稿では,まず,人間活動のグローバル化,共生の文化ならびICTの発達の視点から,第二言語学習とその支援に関する教育工学研究の重要性を論じ,そのことに鑑みて企画された本特集「第二言語教育とCALL(Computer-Assisted Language Learning)」の趣旨,投稿・採択状況,構成を紹介している.ついで,CALLに関する研究の現状と展望について論じて,深谷氏による研究史的視点からの総説を補い,また,とくに第二言語としての日本語の教育と支援システムに関する研究の源流を紹介して,仁科氏による日本語学習支援システム研究の現状と展望に関する総説を補っている.続いて,採択された論文・資料を分類して各々の概要を紹介し,最後に,今回,投稿論文・資料の査読を通じて,第二言語教育にかかわる教育工学研究と論文執筆ならびに本学会の役割について得た所感と提案を述べている.
著者
京面 公士 尾脇 義明 伊丹 誠 伊藤 紘二
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 27.16 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.33-36, 2003-02-28 (Released:2017-09-20)
参考文献数
3

OFDM変調方式においてマルチパスの影響が大きくなると,シンボルの振幅や位相を補正する等化処理が必要となる.しかし,周波数選択性フエージングにより特定のキャリアの電力が非常に小さくなる場合,等化による改善は困難となる.この影響を改善する効果的な方法の一つとして伝送中の誤りを訂正するための符号を付加する誤り訂正符号化がある.誤り訂正符号を用いることで,雑音の影響が大きいキャリアでも符号・復号技術を行なうと前後のキャリアの情報によって正しく訂正することができる.また周波数軸でデータシンボルを分散させるデータ拡散方式も効果的である.データ拡散はユニタリ変換を用いて送信データを帯域全体に分散させ,ユニタリ逆変換により復元させる方式である.本稿ではデータ拡散方式を用いたOFDM変調方式に誤り訂正符号の一つであり,近年Turbo符号と同様にShannon限界に近い特性を示す優れた誤り訂正符号として知られている低密度パリティ検査(LDpC)符号を組み合わせた検討を行い,計算機シミュレーションによって劣悪な伝送路でも特性の改善ができることを示す.
著者
劉 軼 榎本 圭孝 加藤 伸隆 馬目 知徳 伊丹 誠 伊藤 紘二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.4, pp.985-994, 1997-04-25
被引用文献数
8

本論文では, 学習者に状況と機能に応じた日本語表現を広く体系的に学習させるために, 編集者の用意する状況・機能手掛りが学習者と誤り診断パーザの双方に制約として用いられるシステムを提案し, 試作結果を報告している. このシステムは, 対話例のデータベースをもち, その各々について, 状況・機能的に重要な部分を空白部として, その部分の状況と機能を手掛りインデックスとして編集しておき, 学習者にはそれ (一般にはその一部) を伝えた上で, 作文を行わせる. 学習者は, 自立語については与えられた語いを用い, 活用と機能的語いを考えて補い, 入力文を作成する. システムは, 作成された入力文を, 誤り診断機能をつけた汎用のパーザによって解析し, 構文・意味的に誤りがあったり, そのときの状況にそぐわなかったりした場合には, 誤答部分の表層表現をもつ例文あるいは正解に対応する手掛りインデックスをもつ例文を対話例データベースから検索して学習者に提示しその手掛りを空白部の手掛りと比較させ,学習者の答と対話例の表現とを比較させた上で, 学習者に改めて作文させる. これらのガイダンスにもかかわらず正解に至らない場合は, 誤答に最も近い正解とのずれについてバグ仮説に基づいたコメントを提示する.
著者
神戸 祐一 伊丹 誠 伊藤 紘二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.41, pp.29-34, 2001-06-22

OFDMを用いた放送波中継SFNは, 局間で信号の送信タイミングを制御して遅延時間をガードインターバルの範囲内に収めることが困難である.また, こういったサービスエリアが重なる地域はサービスエリアの端になるため, C/Nが劣悪となる.そこで本稿では, 中継局において再放送するシンボルに遅延を加え, 異なったシンボルタイミングで送信することで中継波の遅延時間の許容範囲が拡大されることを示す.更に, 受信ではアレイアンテナを用いて, 主局及び中継局からのt信号を分離する.そして, 分離された信号のシンボルタイミングを合わせた後, 合成を行い特性の改善を図る.この提案方式について理論解析, シミュレーションを行い, 従来方式との比較により性能の評価を行う.
著者
神戸 祐一 伊丹 誠 伊藤 紘二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
no.2001, pp.170-171, 2001-08-27

中継局において再放送するシンボルに遅延を加え,異なったシンボルタイミングで送信するSFN方式の検討を行う.受信ではアレイアンテナを用いて,主局及び中継局からの信号を分離する.そして,分離された信号のシンボルタイミングを合わせた後,合成を行い特性の改善を図る.本稿では,この提案方式について理論解析,シミュレーションを行い,従来方式との比較により性能の評価を行う.