著者
高岡 将臣 木内 徹 佐藤 正弘
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌) (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.125, no.6, pp.585-594, 2005 (Released:2005-09-01)
参考文献数
13

A severe fault may cause loss of synchronism of a small number of generators. And it may make many generators out of service resulting in wide area blackout. When two groups of generators lose synchronism, the magnitudes of voltage on some lines becomes zero. Therefore an approach that lines with zero voltage are opened has been employed actually in order to prevent loss of synchronism from extension. This paper presents a new method using voltage and current measured on a line during disturbance to detect the line with zero voltage at the instant when loss of synchronism takes place. A method to detect loss of synchronism using voltage and current measured on a line was already proposed. This paper presents results of the tests performed by using power system simulator which is composed of a DC-motor, a synchronous generator, artificial transmission line, circuit breaker equipments and so on. The validity of proposed methods was verified by finding loss of synchronism correctly.
著者
関 寿人 国枝 恒治 佐藤 正博 加納 東彦 若林 正之 中川 泰一 城 知宏 内山 正三 井上 恭一
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.466-472, 1992
被引用文献数
12 21

切除不能,肝動脈塞栓療法(TAE)の施行出来ない大型肝細胞癌(結節型,腫瘍径5~8cm:HCC)7例に対し,自作のマイクロ波電極を用いた超音波誘導下経皮的マイクロ波凝固療法(PMCT)および経皮的エタノール注入療法(PEIT)の併用治療を施行しその効果を検討た.併用治療の抗腫瘍効果は良好で,腫瘍縮小率は平均40%を示した.現時点での生存期間は,6カ月~14カ月で7例中2例が死亡,2例とも肝硬変による肝不全死であった.また治療後例中3例に肝内に新しいHCCが出現したが,治療を施した腫瘍からの局所再発は認めていない.剖検標本では,治療時腫瘍長径7cmの大型HCCが被膜浸潤部を含め完全壊死に陥っているのが確認された.PEIT施行前に,PMCTを行うことによりPEITの治療回数およびエタノールの総注入量の減少,減量が可能であった.以上より本併用治療は,患者に対する負担の少ない効率の良い局所治療となり得ると考えられた.
著者
佐藤 正治 倉本 昇一 松岡 浩一 太田 稔 竹本 孝次
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.76, no.9, pp.765-772, 1993-09-25
被引用文献数
3

センタビルに対する直撃雷の観測や,ビルを用いて雷の印加実験を行う際には,そのビルの柱やはり,壁などの電流を測定できる電流センサが必要である.電流センサとしては,測定対象の周囲にコイルを配置し,その誘導電圧をピックアップするロゴスキーコイルが多く用いられており,市販品も数多くあるが,これらの電流センサは小形であり,ビルの柱やはりを測定できるような大形のものはなかった.このため本報告では,ビルの柱やはりなどを囲むことができる長さで,かつ現場の状況に柔軟に対応してセットできるようなフレキシブル性を有するロゴスキーコイルを検討した.まず,コイルと積分器を集中定数で等価回路化すると共に,有効周波数帯域幅と感度特性について目標値を設定し,それに最適な構造条件を明らかにした.この結果より,ビニルパイプを心材とする空心コイルを試作した結果,長さ1-10mで,周波数300kHz,電流-電圧変換ファクタ1/100のロゴスキーコイルを実現することができた.更に,被測定電流の位置依存性を測定した結果,本コイルのような長尺構造でも十分実用に供し得る特性が得られた.
著者
佐藤 正春 中原 謙太郎 入山 次郎 岩佐 繁之 森岡 由紀子 須黒 雅博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMD, 機構デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.168, pp.13-18, 2003-06-27

安定ラジカルの酸化還元反応を動作原理とする有機ラジカル電池は充放電反応の速度が大きく、高効率で、可逆性も良好であるという特徴を有している。このため、有機ラジカル電池は短時間で充電でき、高出力で、充放電サイクル寿命も長いという、二次電池としては理想的なものとなりうる可能性を有している。ここでは有機ラジカル電池の特徴を活かした用途として、サーバーやルーターなどの情報関連機器に内蔵可能な小型で高出力の電池への応用を検討した。その結果、安定ラジカル化合物、ポリテトラメチルピペリジノキシメタクリレートを正極活物質として、電極面積50×72mm、厚さ5.7mmで容量130mAh、限界出力13.3Wという高出力電池の試作に成功した。一般的なリチウムイオン電池と比べると、試作した有機ラジカル電池の容量密度は1/10以下であるが、限界出力密度は639W/Lと、約2倍に達した。この電池(4個直列)は小容量ではあるがデスクトップパソコンを短時間動作することが可能であり、電源非常時におけるデータ退避用補助電源として利用できることが明らかとなった。