- 著者
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山本 博徳
阿部 孝
石黒 信吾
内田 恵一
川崎 優子
熊谷 秀規
斉田 芳久
佐野 寧
竹内 洋司
田近 正洋
中島 健
阪埜 浩司
船坂 陽子
堀 伸一郎
山口 達郎
吉田 輝彦
坂本 博次
石川 秀樹
岩間 毅夫
岡﨑 康司
斎藤 豊
松浦 成昭
武藤 倫弘
冨田 尚裕
秋山 卓士
山本 敏樹
石田 秀行
中山 佳子
- 出版者
- 一般社団法人 日本遺伝性腫瘍学会
- 雑誌
- 遺伝性腫瘍 (ISSN:24356808)
- 巻号頁・発行日
- vol.20, no.2, pp.59-78, 2020 (Released:2020-09-25)
- 参考文献数
- 88
Peutz-Jeghers症候群は,食道を除く全消化管の過誤腫性ポリポーシスと皮膚・粘膜の色素斑を特徴とする希少疾患である.STK11遺伝子の生殖細胞系列の病的バリアントを原因とし,常染色体優性遺伝形式をとる.また,がん遺伝子パネル検査によって診断される可能性がある.
本症候群でみられる過誤腫性ポリープは小腸に好発し,ポリープが大きくなると出血,腸閉塞,腸重積の原因となる.初回の消化管サーベイランスは症状がなくても8歳頃を目安に行い,10〜15mm以上の小腸ポリープは内視鏡的ポリープ切除術を行う.消化管,乳房,膵,子宮,卵巣,肺,精巣などに悪性腫瘍の発生が認められ,適切なサーベイランスが必要である.
本診療ガイドラインでは,小児から成人にかけてシームレスに,正確な診断と適切な治療・サーベイランスが行われるよう, 基本的事項を解説し,4個のクリニカルクエスチョンと推奨を作成した.