著者
前田 誠司 吉田 明正 笠原 博徳
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.23-24, 1994-03-07

マルチプロセッサシステム上におけるFortranプログラムの自動並列処理では、従来Doall、Doacross等のレ-プ並列化が用いられている。しかし、ル-プ並列化ではループ以外の部分の並列性を抽出することができないという問題があった。この問題点を解決するために、筆者らはステートメント間の近細粒度並列処理、ループのイタレーション間の中粒度並列処埋、サプルーチン・ループ・基本プロック間の粗粒度並列処理を階層的に組み合わせ、プログラム全域の並列性を利用するマルチグレイン並列処理をすでに捉案している。本稿では、このマルチグレイン並列処理において、各階層のタスク間データ転送オーバーヘッドを軽減するための、タスク融合を用いたデータローカライゼーション手法を提案する。また、提案手法を用いた、コンパイラはOSCAR上でインプリメントされており、本稿ではその性能評価についても述べる。
著者
遠藤 秀紀 前田 誠司 山際 大志郎 九郎丸 正道 林 良博 服部 正策 黒澤 弥悦 田中 一栄
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.57-61, 1998-01-25
被引用文献数
7 8

リュウキュウイノシシ (Sus scrofa riukiuanus) の下顎骨の形態に関して, 奄美大島, 加計呂間島, 沖縄島, 石垣島, 西表島の5島間の島嶼間変異を明らかにするため, 骨計測学的検討を行った. 上記5島より得られた下顎骨の内, 成獣と判定された95例の標本を用い, 14の計測部位を採用して議論した. 下顎骨全長において, 石垣島産標本は, 西表島産より明らかに大きかった. また, これまで提唱されてきた下顎骨全長に関するクラインを, 沖縄島を含む南西諸島全体において認めることはできなかった. 下顎骨全長に対する各項目の割合から, 石垣島産および西表島産は, 他島嶼産に比較して, 下顎枝が側方に発達し, 下顎体が背腹方向に成長するという傾向が見られ, また奄美大島産においては, M_2からP_3までの臼歯長と下顎連合面長が短いことが明らかになった. 以上の結果から, イノシシは, 種内集団間の形態学的変異がきわめて多様な種であることが示唆され, いくつかの形質の相違のみで, 南西諸島産集団を日本本土産集団に対して独立した種のレベルで扱うことは適切でない, と結論できた. 今後蓄積される形態学的データを基に, 各島嶼集団の形態変異に関する適応的意義が検討され, 歴史時代における各集団のサイズとプロポーションの変化に関する考古学的解明が進むことが期待される.
著者
吉田 明正 前田 誠司 尾形 航 笠原 博徳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-コンピュータ (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.78, no.2, pp.162-169, 1995-02-25
被引用文献数
3

マルチプロセッサシステム上での粗粒度並列処理手法としてマクロデータフロー処理が提案されている.従来のマクロデータフロー処理では,粗粒度タスクが実行時にプロセッサにスケジューリングされるため,粗粒度タスク間で共有されるデータを集中型共有メモリに配置し,粗粒度タスク間のデータ授受は集中型共有メモリを介して行われていた.本論文では,共有メモリを介したデータ転送オーバヘッドを軽減するため,Doallループとシーケンシャルループの間で,ローカルメモリを介したデータ授受を行うデータローカライゼーション手法を提案する.本手法では,コンパイラが,Doallループとシーケンシャルループを配列データの使用範囲が等しくなるように整合して部分ループに分割し,データ転送量の多い(データの結び付きの強い)部分ループ集合を実行時に同一プロセッサにスケジューリングしてローカルメモリを介したデータ授受を行えるような並列マシンコードを生成する.提案手法を用いたコンパイラは,マルチプロセッサシステムOSCAR上でインプリメントされており,OSCARシミュレータ上での性能評価から処理時間が20%程度短縮されることが確認された.
著者
九郎丸 正道 金井 克晃 大迫 誠一郎 前田 誠司 恒川 直樹
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008 (Released:2008-04-01)

プラスティック製品の可塑剤として広く使用され、精巣毒性が知られているフタル酸エステル類に属するDi(n-butyl) phthalate(DBP)及びDi-iso-butyl phthalate(DiBP)について、その作用機序を種々の実験系を用いて検討した。その結果、DBPはエストロゲン様作用を示し、DBP投与により誘起される精細胞アポトーシスは精巣におけるエストロゲン受容体の活性化によりもたらされると考えられた。一方、DiBPによるアポトーシスはエストロゲンのそれと異なる作用経路によることが示唆された。
著者
前田 誠司 雨宮 治郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.34-40, 2006-01-15
被引用文献数
1

Cellプロセッサは, 汎用プロセッサコア1基とメディア処理用プロセッサコア8基を混載するヘテロマルチコアプロセッサである.その性能は, 複数の高精細動画像を同時処理できる能力を十分に備えており, ソフトウェアによる複数ストリーム処理を可能にする.しかし, 単にハードウェア処理をソフトウェア処理に置き換えただけでは, アプリケーションの開発コストが増大してしまうため, OSから開発ツールに至るまで, 総合的なソフトウェア環境による開発サポートが必要不可欠である.本稿では, 総合的なソフトウェア環境であるCellソフトウェアプラットフォームに関し, 特にスレッド実行環境に着目し, そのプログラミングモデルとスケジューリング技術を紹介する.