- 著者
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北山 育子
真野 由紀子
澤田 千晴
下山 春香
安田 智子
今村 麻里子
花田 玲子
- 出版者
- 日本調理科学会
- 雑誌
- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
- 巻号頁・発行日
- vol.24, 2012
【目的】本県では大晦日に祝い膳を家族で囲み、年越し料理を食べて祝う風習があり、その行事食も特徴的なものが多い。また、お盆には法界折を墓前にお供えし、下げていただく習慣がある。近年、伝統的な行事食の伝承が少なくなっている傾向にあるが、本研究ではこの風習がどの程度残っているのか、更に青森県の年越しとお盆の行事食の特徴について明らかにすることを目的とした。【方法】調査は平成21,22年度の日本調理科学会特別研究として全国統一様式による調査票とともに配布した独自の調査用紙により、青森県在住の一般240名(50~60歳代57.1%)を対象に集合自記法及び留め置き法にて実施した。また、学生75名(19~20歳)には大晦日における料理、主な材料、写真撮影を課しレポートに記入させた。調査期間は平成21年12月から平成22年5月までとした。【結果】年取りの祝い膳については、認知度、喫食経験率がともに100%であった。喫食経験率の高いものから煮物、茶碗蒸し、数の子、なまこ、昆布巻き、なますであり、特徴的なものとして子和え72.1%、酢ダコ66.7%であった。また、市販品の利用も多く、カニ67.5%、握りずし63.3%、オードブル(各種料理の盛り合わせ)45.0%などが行事食として根付いている様子が伺えた。地域別にみると、津軽はけの汁66.9%やエビ・鯛の雲平59.3%、南部はいちご煮34.6%、南部・下北はくじら汁35.8%が食されていた。お盆の行事食については、喫食率の高いものから煮しめ、赤飯、ところてんであり、その他に季節のものである枝豆、とうもろこしが食べられていた。