著者
松島 憲一 伊藤 卓也 北村 和也 根本 和洋 南 峰夫
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.391-399, 2022 (Released:2022-12-31)
参考文献数
34

日本産在来トウガラシ52品種を用いてRAPD法により多型解析を行いその類縁関係を解析した.その結果に基づくUPGMA法による系統樹ではI~Vの5つのクラスターに分類することができ,そのうちのクラスターIVは2つのサブクラスターに分けることができた.クラスターIおよびIIは京都の伏見系4品種と石川県の ‘剣崎なんばん’,クラスターIIIは上向き着果の香辛料用品種,クラスターIVのサブクラスターIV-aは観賞用開発良品種および果実色に特徴を有する品種で構成されたが,最大の品種数によって構成されたサブクラスターIV-bは雑多な品種群が混合して構成された.残るクラスターVはベル・ブロッキー型の大果品種によって構成された.以上の結果,大まかな日本の在来品種の類縁関係や遺伝的関係が明らかになり,その一部は文献などの史実と一致した.
著者
新井 俊希 安江 俊夫 北村 和也 島本 洋 小杉 智彦 ジュン スンウク 青山 聡 HSU Ming-Chieh 山下 雄一郎 角 博文 川人 祥二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.40, no.12, pp.21-24, 2016-03-04

サイクリック系3段ADCを用いた画素サイズ1.1μmの3,300万画素240枚/秒3次元積層構造CMOSイメージセンサを開発した.裏面照射型で3次元積層構造を,ハイブリッドスタッキング技術を用いることで,画素部とアレイ状に配置したAD変換器を画素エリア内部で接続した.3段パイプラインのサイクリック-サイクリック-逐次比較AD変換器により,変換時間周期を0.92μsに高速化した.3段AD変換器の構成とハイブリッドスタッキング技術により,3,300万画素において240枚/秒の高フレームレートを初めて実現した.画素速度7.96ギガ画素/秒の高速読み出しを実現しつつ,ランダムノイズ3.6電子とセンサ消費電力3.0ワットを達成した.
著者
渡部 俊久 北村 和也 小杉 智彦 大竹 浩 島本 洋 川人 祥二
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.29-32, 2015

有効33M画素,フレームレート120fps,階調12ビットの8Kスーパーハイビジョン用イメージセンサに搭載されている2段サイクリック型ADCの入出力線形性を向上する手段の1つであるデジタル補正技術では,ADCで発生する誤差を定量的に表す誤差係数を正確に見積もることが重要となるが,これまでは回路パラメータからの推定値を基に計算を繰り返して決定していたため,補正精度および実時間性に問題があった.そこで,誤差係数を,計測したADCの出力から信号処理によって正確かつ実時間で決定するためのADC動作方法および信号処理方法を提案し,基礎実験によって高精度かつ動的なデジタル補正に有効なことを確認した.
著者
朱 虹 北村 和也 平野 吉雄 小林 知視 田川 俊郎 村田 睦男
出版者
特定非営利活動法人 日本口腔科学会
雑誌
日本口腔科学会雑誌 (ISSN:00290297)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.181-187, 1992-01-10 (Released:2011-09-07)
参考文献数
39

Schwannoma occurs everywhere neural tissue exists, but it is relatively rare in oral regions. It orally originates mostly in the tongue and very little in the lips. Recently we experienced a case of schwannoma arising in the left lower lip. The patient was a 73-year-old man and visited our hospital with the chief complaint of a lower lip. The tumor was excised under local anesthesia, and it was found to be an elliptical mass with a capsule measuring 35 × 20 × 20 mm. From both clinical and light microscopical findings it was diagnosed as schwannoma (Antoni A and B type) and was compared with other reports of schwannomas which had been already reported in Japan. From electron microscopical and immunohistochemical findings the origin of the tumor was suggested to be schwann cells in the present study.
著者
新井 俊希 北村 和也 米内 淳 大竹 浩 林田 哲哉 丸山 裕孝 バン クイク ハリー 江藤 剛治
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J94-C, no.9, pp.252-260, 2011-09-01

最高撮影速度が200万枚/秒の30万画素超高速度CCDを開発した.この超高速度CCDはフォトダイオードと読出し用垂直転送路の間にフォトダイオード1個につきそれぞれ144個のCCDメモリを配置した特殊な構造により構成される.全画素一斉の並列動作で信号電荷をCCDメモリに記録することで超高速度撮影が可能になった.超高速度CCDの最高撮影速度を見積もるため,フォトダイオード中の電荷の移動時間により制限される最高撮影速度と,CCDメモリに印加される電圧波形がなまり,電荷転送容量が低下しその結果飽和信号レベルが低下することで制限される最高撮影速度について検討を行った.その結果,電圧波形なまりに起因する飽和信号レベルの低下が最高撮影速度を制限する主要因であることが明らかになった.対策として分割駆動と配線抵抗の低減について検討を行い,いずれも効果的であることを示した.計算結果を踏まえて,分割駆動の分割数を8とし画素配線抵抗を2分の1に低減することを行った超高速度CCD-V6を新たに設計し素子を試作した.駆動評価実験の結果,飽和信号レベルは30万枚/秒まで100%を維持し,100万枚/秒において50%,200万枚/秒において13%が得られていることを確認した.200万枚/秒におけるダイナミックレンジは36.8 dBであり,映像信号6ビット相当が得られていることを確認した.