著者
清末 知宏 鎌田 博 原田 宏
出版者
Japanese Society for Plant Cell and Molecular Biology
雑誌
植物組織培養 (ISSN:02895773)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.162-164, 1989 (Released:2010-04-30)
参考文献数
11
被引用文献数
26 33

ニンジン (Daucus carota L. cv. US春蒔五寸) 実生の頂芽を含む組織片を高濃度 (0.1-0.4M) の塩化ナトリウムを含むMS培地で培養した後, これを含まない Murashige & Skoog 培地に移植・培養することで, 植物ホルモンの添加無しに, 体細胞から不定胚形成を行わせることに成功した.
著者
Baco Sudirman 原田 宏 福原 利一
出版者
Warm Regional Society of Animal Science, Japan
雑誌
西日本畜産学会報 (ISSN:09143459)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.40-45, 1997

黒毛和種登録牛である11, 522組の母娘牛の体型測定値とアニマルモデルBLUP法を用いて, 娘牛およびその両親の予測育種価を計算し, 実際の育種牛群内における体型測定形質の遺伝能力が母牛から娘牛へどのように伝達発現されるかについて検討した。分析対象とした体型測定形質は, 登録検査時に測定される体高, 胸囲, 尻長, かん幅および体重である。母牛より平均5.5年後に生まれた娘牛の測定時年齢は20.5ケ月でははうしより1.3ケ月若く, 6形質の平均測定値もそれぞれ娘牛が小さかった。とくに体高が1.2cm, 体重が34.9kg娘牛が小さかったのは, これら体型が1世代でかなり顕著に変化することが示唆されて興味深かった。6形質に関する娘牛の育種価予測値と母牛の育種価予測値との単相関及び順位相関は, それぞれ0.161~0.290及び0.168~0.283と比較的低いものであった。そこで母牛と娘牛の育種価予測値をA, B, Cの3レベルに区分して, 各レベルの母牛ごとに育種価予測値がトップテンの種雄牛の交配による場合と, 全種雄牛の交配による場合について, 生産された娘牛の各レベルごとの割合を求めた。その結果, 生産されたAレベル (3SD以上) の育種価予測値を持つ娘牛の割合はトップテンの種雄牛の交配によって確実に向上することが確認された。以上の結果, 当然のことながら育種価予測値が高い母牛も当該形質の育種価予測値の高い種雄牛を交配されることによって, 初めて育種効果が期待され, かつ種牛として価値が評価されるべきであることが示唆された。
著者
原田 宏司 千葉 潤之介
出版者
広島文化学園大学学芸学部子ども学科
雑誌
子ども学論集 (ISSN:21878145)
巻号頁・発行日
no.1, pp.15-24, 2013-04-30

各種メディアの発達により,日常生活の中でさまざまな音楽を容易に耳にするようになった。テレビで歌舞伎やAKB48 を目の当たりにし,CDでジャズを聴くかと思えば,カラオケで演歌を歌い,コンサートに出かけてマーラーの交響曲に感動する。正月になると箏曲が流れ,神社では雅楽が聞かれることも珍しくない。こうした日常の中で「音楽は国境を越える」という神話も実しやかに囁かれ,我われはきわめて恵まれた音楽環境にいるような錯覚を抱いてしまう。果たしてそうであろうか。サウンド・レヴェルでの聴取なら納得できるとしても,学校教育の現場でとり上げられる鑑賞教材にたいして,我われはどのように向き合うべきであろうか。 この小論では,音楽様式論の系譜をたどりながら,音楽教育に造詣の深いエリオットを援用しつつ,わが国の伝統音楽理解のための一つの事例を提示する。
著者
松島 脩平 原田 宏幸
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集 2017 (ISSN:24243124)
巻号頁・発行日
pp.1P2-H12, 2017 (Released:2017-11-25)

3D printers are becoming popular and using in many scenes. They enable to make products simply and rapidly according to the design models. However, they can make only a single bulk parts at a time in general. If we can make a whole robot structure at once by 3d printer, it became possible to manufacture a desired robot on the spot in a minute. In this report, we propose a method for making a robot structure including joints at one time by a Fused Deposition Modeling (FDM) type 3D printer. It is unnecessary to assemble after printing. Further, we produced a wire-driven quadruped walking robot as an example of the proposed method.
著者
工藤 光輝 原田 宏幸
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.855, pp.17-00139-17-00139, 2017 (Released:2017-11-25)
参考文献数
14
被引用文献数
2

Ti-Ni based Shape Memory Alloy (SMA) actuators have been used for robots because of their high power-to-weight ratios, easiness of simple ON-OFF driving, and flexibility. In addition, SMA actuators enable simultaneous self-sensing and displacement control of themselves by feedbacking their electrical-resistance values. Modeling of SMA actuators for servocontrol is not easy due to their characteristics such as nonlinearity, hysteretic behavior, and effect of temperature and stress. Most of past studies have not considered minor-loops in the hysteresis or simultaneous variation of temperature and stress; both are necessary to be considered when achieving a robust robot control with SMA actuators. This study proposes a novel SMA model for electrical-resistance feedback control, which enables to adapt load disturbance and easy implementation. Especially, in order to consider the stress and temperature variation and minor-loops of hysteretic behavior in the relation of temperature and strain, electrical-resistance model and phase transformation models were improved by considering phase transformations between three crystalline structures: austenite, twined-martensite and detwined-martensite. Displacement, stress, temperature and volume function of each phase can be calculated from applied voltage and electrical-resistance value, which are easy to observe. Model parameters were identified by applying several general experiments to the actual system. Through the verification experiments, calculation results of the proposed model from observed electrical-resistance values were confirmed to agree with the experimental results under complex temperature and stress variation. Subsequently, an electrical-resistance feedback control system with the proposed SMA model was developed, and the system showed to control the displacement successfully to a constant value with load disturbance.
著者
原田 宏 薮内 毅 松窪 敬介 渡邉 正良 石田 孝史 森田 哲夫
出版者
Warm Regional Society of Animal Science, Japan
雑誌
西日本畜産学会報 (ISSN:09143459)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.33-37, 2005

パークシャー種, 種雄豚160頭を同種母豚517頭に交配して生産された育成豚, 雄89頭, 雌1, 484頭の計1, 573頭を用いて育成豚の特徴, 枝肉形質の遺伝率, 遺伝相関, および表型相関について検討した.育成雄豚においてロース芯面積が雌より大きく, 逆に脂肪が薄くなった.測定月の効果はREA, SFT, SFT-1, SFT-2およびIMFTすべての形質に対して有意 (P<0.01) 性が認められた.性と産次Gの交互作用についてはSFTに対してのみ有意 (P<0.05) 性が認められた.測定時日齢への回帰の効果はすべての形質に対して有意 (P<0.01) 性が認められた.また, REA, SFT, SFT-1, SFT-2およびIMFTの遺伝率は種雄豚を変量効果とした場合0.465, 0.534, 0.562, 0.318および0.104であり, 母豚を変量効果とした場合は0.575, 0.991, 0.991, 0.730および0.548であった.遺伝相関については種雄豚あるいは母豚を変量効果としたいずれの場合においても0.244~0.937の正の値を示した.表型相関については背脂肪厚間で0.398~0.843の値を示した.また, 種雄豚および母豚と育成豚の単相関係数はREA, SFTおよびSFT-1 (P<0.01) , SFT-2 (P<0.05) で, また, 母豚と育成豚の問ではIMFT (P<0.05) において有意性が認められた.
著者
原田 宏
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
鉄道技術連合シンポジウム(J-Rail)講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2006, no.13, pp.97-104, 2006-12-13

平成17年9月発行した"自動車技術者のためのビークルダイナミクス"を主な理由として、このたび交通物流部門業績賞を受賞しますことを誠に光栄と感じております。年初に選考委員会の推薦を受けて大変戸惑いを覚え、「発行後半年足らずで読者の評価も未だ定まっていないので」と一度は辞退したのですが、もしも読者の中に「この程度でも受賞できる」と励みに思う方が在るならば、意義無いことでもないと自分なりの受賞の理由を見つけて、委員会の再度のご意向に応えることにしました。自動車の研究開発実務から離れて10数年経て今は最新技術について論じることは出来ないので、拙著に盛り込めなかった事、推敲不十分で説明不足な項、あえて行った普遍化もされてない提案、あるいは現状の問題点など、自分の研究経過も紹介しながら、お話をしてみようと思います。脈絡のない断片的な話の中からでも何かを感じて頂けるならば、もしも読者の方々に何かのヒントにして頂けるならば幸いです。