著者
吉田 貢士 塩沢 昌 田中 幸夫 星川 和俊
出版者
The Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering
雑誌
農業農村工学会誌 (ISSN:18822770)
巻号頁・発行日
vol.75, no.11, pp.967-970,a1, 2007

平成16年10月に発生した新潟県中越地震では, 中山間地域に散在した集落へ至る交通網等が寸断され, 新潟県旧山古志村をはじめとする各地で集落が孤立し,「孤立集落」の深刻さを浮き上がらせた。本研究では, 中越地震において被害が最も甚大であった旧山古志村および小千谷市, 川口町の信濃川右岸地域を対象として集落の孤立リスクを既存のGISデータをもとに検討した。また, 容易に入手可能な50mメッシュ標高データを用いて, 中越地震発生時の道路寸断に伴う集落の孤立状況を勘案し, 各道路の寸断リスク・集落の孤立リスクの分布図作成を行った。
著者
溝口 勝 山路 永司 小林 和彦 登尾 浩助 荒木 徹也 吉田 貢士 土居 良一 鳥山 和伸 横山 繁樹 富田 晋介
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

SRI 農法が東南アジアの国々で爆発的に普及しつつあるが、その方法は国や農家ごとに異なり、適切な栽培管理技術は未だ確立できていないのが現状である。そこで本研究では、日本で気象や土壌・地下水位等の科学的なパラメータを測定するための最新のモニタリング技術を開発しつつ、主としてインドネシア、カンボジア、タイ、ラオスの東南アジア4 カ国にこのモニタリング技術を導入して、農業土木学的視点からSRI 農法の特徴を整理し、SRI栽培の標準的な方法について検討した。加えて、現在懸念されている気候変動に対する適応策として、各国の農家が取り得る最善策を水資源・農地管理に焦点を当てながら考察した。
著者
佐藤 政良 佐久間 泰一 石井 敦 塩沢 昌 吉田 貢士
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

灌漑用水の管理に関して,世界で潮流となっている参加型水管理(PIM)について,その現状と成功の共通原理を探るため,日本とアジア諸国の農業用水管理を調査,比較分析した。日本での成功は,灌概事業における全段階,全側面における農民参加の制度的保証によっており,一方韓国における公的管理強化は複雑な農村の政治経済的背景から起こり,タイなどにおけるPIM導入の困難は,政府の強い保護的姿勢と制度の未確立によるものと判断された。