著者
橋本 泰樹 上野 修平 大内 紀知
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.160-163, 2015 (Released:2016-01-29)

近年、デジタル化の進展により、製品の高機能化・多機能化が急速に進んでいる。しかし、高機能化・多機能化が進むほどユーザーの製品理解が難しくなるため、メーカーの提案した付加価値を、ユーザーがそのまま受け入れるとは限らない。そのため、メーカーは自社や他社の提案する付加価値が、顧客にどのように受け入れられているのかを把握する必要がある。そこで本研究では、各メーカーが提案する付加価値と、それに対するユーザーの反応を定量的に明らかにすることを目的とし、デジタルカメラの製品プレスリリース、製品ユーザーレビューに対してテキストマイニングを用いた分析を行い、製品の付加価値形成プロセスへの新たな示唆を得た。
著者
川原 史也 橋本 泰樹 大内 紀知
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2016年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.61-64, 2016 (Released:2016-11-30)

近年、製品機能のオーバーシュートと呼ばれる、製品の過剰品質や性能の過剰供給による企業の収益性の悪化が問題視されている。製品機能のオーバーシュートに関しては、概念的な議論や事例研究は行われているものの、定量的なアプローチによる研究は多くない。本研究では、ミラーレス一眼カメラを対象とし、各製品の性能に関するデータを用いた分析や、各メーカーの製品発表時のプレスリリースと消費者レビューの文書に書かれている機能に関する単語の出現頻度などを比較することで、製品機能のオーバーシュートについて定量的に明らかにし、製品機能のオーバーシュートに関する新たな知見を得た。
著者
上野 修平 大内 紀知
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2016年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.135-138, 2016 (Released:2016-11-30)

近年、企業のCSR活動の重要性はより一層高まってきている。従来、CSR活動はコストがかかるため、経営を圧迫すると言われてきたが、近年の研究では、CSR活動が企業価値を高めていることが報告されている。しかし、企業によってCSR活動の内容は様々であるにも関わらず、CSR活動の特徴の違いが企業価値に与える影響の違いはこれまでの研究では十分に明らかにされていない。そこで本研究では、日本企業を対象に、各企業のCSR活動の特徴を明らかにし、それらと企業価値の関係性を定量的に示すことを試みることで、CSR活動への積極的な取り組みと企業価値の向上を両立するための示唆を得る。
著者
飯田 拓也 梶山 朋子 大内 紀知 越前 功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.45, pp.199-204, 2012-05-15
被引用文献数
3

書籍の表紙は直観的に本のイメージを与えるだけでなく,書籍購入前の検索や購入後の本棚散策では大きな指標となっている.本研究では,読者の印象を反映させた書籍表紙画像を自動生成するための第一段階として,内面的な性質や状態を表す形容詞と色の関係性に着目したデータベースを構築し,書籍本文と感想文から表紙色の抽出を試みた.被験者20人に感想文と表紙画像を描画するタスクを与え実験を行った結果,本手法は文章量に依存せず,小説において読者の描いた表紙画像色との一致率が高く,実際に出版されている書籍の表紙よりも読者の印象を反映できることを確認した.
著者
金子 真之 大内 紀知
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.164-167, 2015 (Released:2016-01-29)

ネットワーク効果が働く製品では、市場シェアの獲得が競争優位性の構築につながるため、ある企業が一度高い市場シェアを獲得すると、他社がその市場でシェアを獲得することが困難となる。しかし、近年、ネットワーク効果が働く典型的な製品であり、これまでMicrosoft社が圧倒的な市場シェアを有していたOS市場において、Apple社のOSが急増するという注目すべき事象が見られる。本研究では、スマートフォン市場とタブレット型端末市場におけるApple社の市場シェアの高さに着目し、それらの市場からのネットワーク効果がOS市場における消費者の購買意思決定行動に与える影響を明らかにする。
著者
橋本 泰樹 梶山 朋子 大内 紀知
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.73-76, 2014

2006年に発売されたソニー・コンピュータエンタテイメントのPlayStation 3(PS3)は、同時期に発売された任天堂のWiiに市場シェアの獲得で遅れをとった。これまで、PS3の失敗要因については、「イノベーションのジレンマ」に代表されるように、本体(ハード)の問題を中心に議論されており、ゲーム機の特徴である補完財(ソフト)の側面からは十分な議論がされてこなかった。そこで、本研究では、ソフトがハードに与える間接的ネットワーク効果に着目し、PS3の失敗要因の解明を目的とした。分析の結果、PS3ソフトは多くが既存ソフトを活用して作られていること、それによりPS3ではネットワーク効果が働かなくなったことを明らかにした。
著者
竹邑 涼 大内 紀知
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2017年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.63-66, 2017 (Released:2017-11-30)

イノベーションの創出は企業にとって重要な課題である。これまでの研究では、特許データを用いた分析により、知の多様性がイノベーションの創出に影響を与えることなどが示されている。しかし、それらは、産業や企業レベルを対象とした研究であり、一つひとつの特許を生み出している発明者グループにおける知の特徴が特許の価値に与える影響は明らかにされていない。そこで、本研究では、どのような発明者グループが価値の高いイノベーションを創出できるのかを特許データから定量的に明らかにし、企業の技術経営戦略への新たな示唆を得る。
著者
鈴木 啓 大内 紀知
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2016年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.79-82, 2016 (Released:2016-11-30)

現在、同じ学術分野に数多くの学会が存在しており、学会の差別化が重要な課題となっている。学会の特徴を最もよく表すものとして、学術誌に掲載されている論文があげられる。しかし、膨大な論文を比較し学会の特徴を把握することは容易ではない。そこで本研究では、経営工学の分野における複数の学会を対象として、テキストマイニングにより各学会の特徴を定量的に把握し比較することを試みた。本研究で提案した特徴語の抽出手法により、既存手法に比べ学会の特徴をより正確に把握・比較することが可能になり、学会の特徴に関する有用な情報を得ることができた。
著者
鈴木 啓 大内 紀知
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.188-191, 2015 (Released:2016-01-29)

多くの学会で、会員数の低下が問題となっている。今後、学会が持続的に発展していくためには、他の学会との差別化が重要な課題となってくる。しかし、同じ学術分野の中で、似たような名称の学会が多数存在する現状においては、外部の人はもちろん、学会員であっても、各学会の特徴を把握することは容易ではない。そこで、本研究では、経営工学関連の学会を対象とし、各学会の学術論文に対し、テキストマイニングを行うことにより、各学会のポジショニングを可視化することを試みた。学会のポジショニングに対する有効な分析手法を示すとともに、学会に関する有用な情報を得ることができた。
著者
飯田 拓也 梶山 朋子 大内 紀知 越前 功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.97, no.1, pp.75-84, 2014-01-01

書籍の表紙は直観的に本のイメージを与えるだけでなく,書籍購入前の検索や購入後の書棚散策では大きな指標となっている.一般的に,出版書籍の表紙は,作者や出版社の意思を反映しデザインされるため,読者の印象が反映されにくい.また,近年普及が進んでいる電子書籍コンテンツの中には,表紙が提供されなかったり,同一デザインの表紙が用いられるものが存在し,表紙画像をベースとした書籍検索や書棚散策が考慮されていないという問題があった.そこで,本論文では,書籍表紙画像の自動生成を目的として,読者の印象を反映させた表紙画像色の抽出手法を提案する.具体的には,人間の内面的な性質や状態を表す形容詞と色の関係性に着目したデータベースを構築し,書籍本文と感想文から表紙色を抽出する手法を提案する.被験者20人による表紙画像の描画による実験と,被験者15名による書籍表紙色の選択による実験を行った結果,本手法は文章量に依存せず色抽出を行えること,読書後に読者の感情が揺れ動く小説において特に有効であること,実際に出版されている書籍の表紙よりも読者の印象を反映できることを確認した.