著者
潜道 隆
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.411-414, 2015 (Released:2016-01-29)

組織の情報技術活用のキーとなる業務の標準化につき、引き続き報告する。05年春季大会では、トップダウンのプロセス標準化を全社に展開する欧米企業と日本企業を概念比較した。グローバル人事制度の構築など、日本企業の方向性は欧州企業のそれに収斂しているともみられるが、トヨタなどの独自のWayを持つ会社を分析し、異なるグローバル化のモデルがあり得るか議論する。
著者
飯尾 淳 大釜 秀作
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.355-358, 2015 (Released:2016-01-29)

情報システムの開発や運用を担う人材が身につけておくべき情報リテラシー教育は,高等学校における教科「情報」がその入門編として位置付けられている.現 在,「社会と情報」および「情報の科学」の2科目あわせて13種類の教科書が存在し,それぞれの教科書では理論から演習まで多くの工夫が盛り込まれてい る.しかし,その内容は,特定のプラットフォームに強く依存したものから中立性を可能な限り配慮したものまで様々である.本研究では,現存する13冊の教 科書を網羅的に調査し,その問題点を指摘するとともに,対策について提言する.
著者
野谷 あやめ 森本 祥一
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.140-143, 2015 (Released:2016-01-29)

日本の芸能産業は,『アイドル』と呼ばれる歌手や役者,タレント,モデルなどが席巻しており,独特な市場を構成している.これらのアイドルが所属している事務所の経営は,熱狂的なファンによって支えられているが,行き過ぎたファンが事件を起こすこともあり,そのマネジメントが課題となっている.よって本研究では,多くのファンを魅了し,芸能界に強い影響力を持つジャニーズ事務所をケースとして,アイドルとファンの関係を,事務所経営の視点からコミュニケーション手段ごとにリレーションシップ・マーケティングに基づいて分析し,理想的な関係について考察した.
著者
長田 拓也 生田目 崇
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.204-207, 2015 (Released:2016-01-29)

購買の意思決定をサポートする仕組みとしてレコメンドシステムがある.しかし,既存のレコメンド手法は意思決定を単純化しており,現代の情報化社会により複雑化した消費者の意思決定を捉えきれていない.そこで,複雑化した消費者の意思決定を考慮したレコメンドを行う必要がある.一方,ここ数年,Deep Learningというアルゴリズムが画像認識や音声認識の分野で成果を挙げている.このDeep Learningを用いることで,複雑化した消費者の意思決定を考慮したレコメンドを行えることが期待できる.本研究では,Deep Learningを用いたレコメンドアルゴリズムを構築し,その性能を評価する.
著者
古賀 広志
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.271-274, 2015 (Released:2016-01-29)

著しい技術革新の下で、新しい監視社会の到来が指摘されている。従来のCCTVによる監視もまた、顔認識などの技術により、新しいステージに進みつつある。とはいえ、監視社会の進展は、技術的要素だけではない。技術決定論ではなく、社会構築の視点が重要であるはずだ。本稿では、従来のCCTVによる監視の社会的構築の過程に注目する。具体的には、大阪のK地区における監視カメラ設置の事例研究を行う。事例研究の結果、監視社会に対する「監視の目」が社会的に生まれてくる点を明らかにしたい。
著者
橋本 泰樹 上野 修平 大内 紀知
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.160-163, 2015 (Released:2016-01-29)

近年、デジタル化の進展により、製品の高機能化・多機能化が急速に進んでいる。しかし、高機能化・多機能化が進むほどユーザーの製品理解が難しくなるため、メーカーの提案した付加価値を、ユーザーがそのまま受け入れるとは限らない。そのため、メーカーは自社や他社の提案する付加価値が、顧客にどのように受け入れられているのかを把握する必要がある。そこで本研究では、各メーカーが提案する付加価値と、それに対するユーザーの反応を定量的に明らかにすることを目的とし、デジタルカメラの製品プレスリリース、製品ユーザーレビューに対してテキストマイニングを用いた分析を行い、製品の付加価値形成プロセスへの新たな示唆を得た。
著者
金子 真之 大内 紀知
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.164-167, 2015 (Released:2016-01-29)

ネットワーク効果が働く製品では、市場シェアの獲得が競争優位性の構築につながるため、ある企業が一度高い市場シェアを獲得すると、他社がその市場でシェアを獲得することが困難となる。しかし、近年、ネットワーク効果が働く典型的な製品であり、これまでMicrosoft社が圧倒的な市場シェアを有していたOS市場において、Apple社のOSが急増するという注目すべき事象が見られる。本研究では、スマートフォン市場とタブレット型端末市場におけるApple社の市場シェアの高さに着目し、それらの市場からのネットワーク効果がOS市場における消費者の購買意思決定行動に与える影響を明らかにする。
著者
折戸 洋子 青木 理奈 村田 潔
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.45-48, 2015 (Released:2016-01-29)

本研究は,「参加型監視環境」としてのSNS空間において,若年ユーザの心理状態がどのような状態に置かれる傾向にあるのか,どのような特徴をもちうるのかについて検討する.その上で,「解離性障害」に関する精神病理学の知見を用い,その概念を援用することで,参加型監視環境のもたらす長期的なリスク,特に若者の自己同一性構築における負の影響について考察する.
著者
杉崎 茉里香 大江 秋津
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.184-187, 2015 (Released:2016-01-29)

本研究は、企業スポーツチームが企業のステークホルダーの模倣的興奮と企業パフォーマンスに与えるメカニズムを明らかにする。模倣的興奮とは、模倣的戦いであるスポーツから喚起される興奮である。分析は一部上場企業に所属する19の実業団バレーボールチームの146件のデータ(2006年~2014年)を利用して、共分散構造分析による確証的因子分析を行った。その結果、スポーツチームの高い戦績は、企業のステークホルダーの模倣的興奮に正の影響を与え、スポーツ関連製品を通じて企業パフォーマンスが向上することが明らかになった。さらに、会社の規模に応じた複数チームの所有は、スポーツ関連製品を通じた利益率向上への効果の可能性が示唆された。
著者
山田 晋作 森本 祥一
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.136-139, 2015 (Released:2016-01-29)

日本のポップミュージックやファッション,キャラクター,漫画やアニメなどを含む『かわいい文化』が海外で注目されており,国が推進する『クール・ジャパン戦略』の主要なコンテンツにもなっている.しかし,現在これらの大半は海外が主体となって広がっており,日本人自らが認知・発信できていない.先行研究では,かわいい文化の定義や情報発信の必要性は言及されているが,文化産業として発展させていくには,かわいい文化の起点や普及の仕方を明確にしておく必要がある.よって本研究では,かわいい文化が浸透していく際の『情報』に着目し,コンテンツごとに普及過程を調査し,そのプロセスや伝達手段,情報間の因果関係を明らかにした.
著者
折田 明子 吉川 厚
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.443-446, 2015 (Released:2016-01-29)

無料通話アプリであるLINEは、若年層ほど利用の頻度が高く、15歳~19歳の利用者の男性77%女性87%がサービスを毎日利用している。総務省の情報通信白書からも、こうしたツールが日常的に身近な友人との会話に使われていることが示されている。一方で、いじめや誘い出しといった事件においてLINEとの関わりが報道されることも少なくない。本稿では、若年層の利用者が、LINEを安全に活用し、トラブルに自ら気づく力をつけるためのマンガ教材作成の取り組みについて紹介する。本教材を用いて首都圏および地方の中学校で授業を実施した結果、アンケートからはオンラインと対面のコミュニケーションの使い分けについて印象に変化があることが読み取れた。
著者
田中 公司 生駒 卓志 津田 和彦
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.21-24, 2015 (Released:2016-01-29)

ソフトウェアの品質向上・確保はソフトウェア開発企業にとって重要な課題であり,多くの企業でメトリクスを用いた品質の見える化・予測が行われている。当該プロジェクトの欠陥摘出履歴に基づいた品質予測を行う手法として、単位時間あたりの欠陥摘出率が概ねレイリー分布に従うことを利用したレイリーモデルがある。しかしながら,レイリーモデルでは,パラメータ推定を行う際の初期値を人手で設定しなければならない,プロジェクトによっては欠陥摘出率がレイリー分布に従わず予測できないといった問題がある。そのため,過去プロジェクト実績から得られた欠陥密度とワイブル分布を用いて品質予測を行う手法を検討した.
著者
森下 桂嗣 増田 靖
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.311-314, 2015 (Released:2016-01-29)

既存市場に新規参入する場合には、コストや製品パフォーマンスなどにおける競合との差別化を図る競争戦略が必要となる。それらの差別化を実現する構成要素を相互作用させて一貫性のある戦略を立案してくために、ストーリーが有効であると言われている。そこで本稿では、創発的ストーリーテリングという手法を活用して市場調査により得られた情報から医療機器産業への新規参入を目指した戦略ストーリーを作成した事例を報告する。創発的ストーリーテリングとは、仮説ストーリーの検証と修正を繰り返しながら、ストーリーを完成させていく手法である。本稿では、戦略ストーリーを構築するために適用した。
著者
星田 昌紀
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.359-362, 2015 (Released:2016-01-29)

経営および起業を学習する方法として、ビジネス読書会が存在する。ビジネス読書会には幾つかの方法があるが、1冊の課題本を複数人で読むことにより、参加者の学習効果や満足度を向上させることが可能である。しかし一方で、社会心理学の傍観者効果についての研究によれば、ある事象への参加者が増加するほど、人は傍観的になるという知見が知られている。これは社会的手抜きと呼ばれる現象にも近い。よって、ビジネス読書会のような集団で行う活動においては、傍観者効果を防止する工夫が重要である。本研究ではビジネス読書会を実験的に開催し、ある条件下において傍観者効果が現れないことを確認した。この現象を本研究では考察する。
著者
中谷 常二
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.287-290, 2015 (Released:2016-01-29)

本稿ではソーシャル・メディアの社会課題を技術論の視点から考察する。そのため情報セキュリティシステムの具体的な構築法を論じることはしない。 技術論においては、技術は自己修正システムを持つという考えがある。この説によると、技術の進化によって生じた危機は、それを上回る技術の進歩によって是正される。 しかし、技術の進歩の過程で取り返しのつかない被害が出た場合はどうするのかについて述べていないという、致命的な欠陥がある。他方、社会が技術のあり方を決定できるとする社会構成主義という考え方がある。ソーシャル・メディアの課題も、この社会構成主義の考え方を取り入れることで、新たな方向を見出すことができるといえよう。
著者
熊谷 康太 岡田 哲明 モジャヒド アディル 岡田 崇 生田目 崇
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.323-326, 2015 (Released:2016-01-29)

小売店では、顧客の購買意欲を高め売上を拡大するために、クーポンを提供するケースが多くある。売上を拡大するためのクーポンの使われ方には、1人の客が買う商品数を増やす、店舗に足を運ぶ客数を増やすといったいくつかの方法が挙げられるが、本発表ではアップセルにより顧客単価を上げることで売上拡大をめざす。効率的・効果的なクーポン配布を行うためには、目的の商品のクーポンを、どの顧客に提供するかというターゲティング方法が重要な課題である。SVMによりアップセルする見込みのある顧客を選出するターゲティング手法を提案する。小売店における購買データ及びクーポンデータを用いて、提案手法の有効性を評価する。
著者
鈴木 啓 大内 紀知
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.188-191, 2015 (Released:2016-01-29)

多くの学会で、会員数の低下が問題となっている。今後、学会が持続的に発展していくためには、他の学会との差別化が重要な課題となってくる。しかし、同じ学術分野の中で、似たような名称の学会が多数存在する現状においては、外部の人はもちろん、学会員であっても、各学会の特徴を把握することは容易ではない。そこで、本研究では、経営工学関連の学会を対象とし、各学会の学術論文に対し、テキストマイニングを行うことにより、各学会のポジショニングを可視化することを試みた。学会のポジショニングに対する有効な分析手法を示すとともに、学会に関する有用な情報を得ることができた。
著者
伊藤 健 生田目 崇
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.216-219, 2015 (Released:2016-01-29)

本研究では,マルチエージェントモデルを用いてECサイトのシミュレーションを行う.近年,SNSの発達により,情報伝搬が促進され,個人の発言の影響力が大きくなってきている.また,EC市場の発達により,ネットで購買する人が増え,企業もアクセスログなどの大量のデータを蓄積している.こうした中で,消費者のウェブ上での,不透明な購買行動を予測することは,経営に重要であると考えられる.マルチエージェントモデルは,個人の行動の相互作用によって,マクロ現象を表現できる.またシナリオ分析することで,ECサイト上の消費者行動を予測することができ,意思決定者の支援に繋がることが期待される.