著者
杉山 恵子 泉谷 明 武井 勉 大嶋 隆 祖父江 鎮雄
出版者
一般財団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.758-764, 1986-12-25 (Released:2013-01-18)
参考文献数
23

コーンスターチを酵素処理することにより得られるT G シロップ( 主成分: イソマルトース31.4%,パノース20.8%,イソマルトトリオース11.4%)の齲蝕誘発能を,供試菌としてS. mutans MT8148R(血清型c),6715(同g)株を用い,in vitroおよびラット実験齲蝕系で検討した。TGシロップはS. mutansの基質になり得たが,スクロース存在下で認められるS. mutans 菌体のガラス管壁への付着は,TGシロップの濃度の増加とともに抑制された。また,S. mutans より得られた粗GTaseはスクロースから多量の非水溶性グルカンを合成するが,TGシロップの添加により著明に抑制された。実験齲蝕におけるTGシロップ投与群の齲蝕スコアは,スクロース投与群の約1/3~1/5の程度で有意に低かったが,小麦粉投与群よりは有意に高い値を示した。以上の結果は,TGシロップが低齲蝕原性の代用甘味料として利用できる可能性の高いことを示している。
著者
浜田茂幸 大嶋隆編著
出版者
医歯薬出版
巻号頁・発行日
2006
著者
大嶋 隆雄
出版者
愛知学泉大学
雑誌
経営研究 (ISSN:09149392)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.227-250, 1993-03

デカルトの精神的問題と物質的問題を分離する「方法序説」以来,自然科学はもちろん社会科学も,感性的な人間をその対象から捨象して,数学と接近しようとしてきた。しかし社会科学は本来,人間の感性や行為にかかわる科学である。その人間を抜きにして科学を築こうとするところに問題がある。今日,社会科学の不振もこうしたところに原因を認めざるを得ない。
著者
井上 美津子 浅里 仁 池田 訓子 小林 聡美 佐々 龍二 高木 裕三 朝田 芳信 大嶋 隆 小口 春久 田中 光郎 前田 隆秀 宮沢 裕夫 藥師寺 仁 渡部 茂 真柳 秀昭 鈴木 康生 下岡 正八 野田 忠 渋井 尚武 進士 久明 田村 康夫 土屋 友幸 大東 道治 香西 克之 西野 瑞穂 木村 光孝 本川 渉 藤原 卓 山崎 要一 吉田 昊哲 丸山 進一郎 嘉ノ海 龍三 品川 光春
出版者
一般社団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.561-570, 2005-12-25
参考文献数
11
被引用文献数
5

小児に対する歯科用局所麻酔剤の安全性を明らかにするため日本小児歯科学会の委嘱により,臨床における使用実態と不快事項の発現に関する調査を行った.大学病院小児歯科および個人小児歯科診療所より4,145名分のデータが収集され,以下の結果を得た.<BR>1.局所麻酔を用いた治療は0歳から20歳以上の幅広い年齢層に行われていたが,12歳以下の者が約90%を占めていた.<BR>2.全身疾患やアレルギー体質を有する小児は調査対象児の2割以上を占め,また局所麻酔が初めての小児が16.2%であった.3<BR>.小児の治療において,局所麻酔はコンポジットレジン修復などの修復処置にも多用されていた.<BR>4.局所麻酔薬剤としてはリドカイン製剤が多く用いられており,投与量は1.0ml以下が多かったが,1.8mlを超えた例も3%程度みられ,追加投与により総量が増える傾向がみられた.<BR>5.術中,術後の不快事項は,それぞれ108名(2.6%),109名(2.6%)にみられた.不快事項の内容は,麻酔の奏効不良による疼痛や麻痺による違和感・不快感の訴えや,麻痺の残存による咬傷などが多くを占めていた.<BR>6.局所麻酔薬剤の副作用を疑わせる熟睡や軽い呼吸困難,悪心などの症状は,術中に3例,術後に6例ほどみられたが,いずれも重篤なものではなかった.