著者
宮田 仁 大隅 紀和 林 徳治
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.3-13, 1997

Logoによるプログラミングの学習で伸長した問題解決能力が, プログラミング以外の他の状況に転移するかという問題を, 指導方法との関係で分析した. その結果, 間題解決のプロセスを重視したアプローチでプログラミングを指導した場合, 間題解決能力の転移が起こりやすいことが「ハノイの塔問題」という解析的課題において実証された. プロセスを重視したアプローチでは, (1)構造化されたワークシート, (2)メタ認知を促進する教育的介入方法, (3)社会的状況場面で学習者がリフレクト(内省)できる学習環境の準備が必要であり, 具体的方法としてメタ認知促進カード(Metacognitive Prompt Card)をペア学習で使用した.
著者
大隅 紀和 乾 和雄 林 和志
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.14-22, 1988-07-11 (Released:2017-06-16)
参考文献数
4

筆者らは、暫定的に市販されているポータブルワープロを使って、小学生と中学生を対象に基本操作練習に取り組んでいる。その結果、ワープロの基本操作に必要な時間が明らかになった。、また、基本操作練習に続いて、中学校での理科実験での活用事例を報告する。あわせて、この種の新情報技術(EIT)を活用する情報教育(インフォマット)の実践の一つの提案をする。
著者
大隅 紀和
出版者
京都教育大学
雑誌
京都教育大学紀要. A, 人文・社会 (ISSN:03877833)
巻号頁・発行日
vol.90, pp.159-170, 1997-03

本稿は,現在の教育系学部教育の学生たちの一般的な傾向を検討して,学部教育方法の革新(ファカルティ・デベロプメント)を工夫する必要性を考察する。その観点から,筆者らが実施している教育実践基礎演習工の構成,概要,方法などについて紹介し,学生たちのグループ演習の導入を実施している状況について述べる。この演習は,十数回の連続するものであり,多メディアの利用やショート・レクチャーも活用しているが,学生の自学自習によるグループ演習を大幅に取り入れている点に特徴がある。これによって,学生たちは活発な活動を展開している。この演習には,いくつかの新しい課題はあるものの,一定の手応えを得ていることを報告する。As an introduction, this paper discusses the general tendency of undergraduate students and the faculty development special with reference to teaching method in the pre-service training programme. The author takes as an example a subject such as "Basic Teaching Practice I". In this subject, faculty staff strongly introduce several series of session of students' group practice. As a result, almost all students of this subject actually participate in the training practice topics and subjects.