著者
野村 雅昭 伊藤 菊子
出版者
計量国語学会
雑誌
計量国語学 (ISSN:04534611)
巻号頁・発行日
vol.11, no.7, pp.p306-311, 1978
被引用文献数
1
著者
野村 雅昭
出版者
早稲田大学
雑誌
早稲田大学日本語研究教育センター紀要 (ISSN:0915440X)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.149-162, 1998-06-10
被引用文献数
1
著者
野村 雅昭 Patricia Welch
出版者
早稲田大学
雑誌
早稲田大学日本語研究教育センター紀要 (ISSN:0915440X)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.59-88, 1996-03-31

フレーム理論とは, 人工知能, 心理学, 言語学などの分野で近年研究が盛んになった概念である.人間の行動における認識の枠組みとでもいうべきもので, 「予想の力」などと言われることもある.言語学では, 談話分析に応用されることが多い.小稿では, この理論を用いて落語を談話としてとらえ, そのユーモアが生じる過程を分析することを目的とする.「長屋の花見」は, 大家が貧乏長屋の店子を連れて花見に出かけるというだけの単純なストーリーからなるが, きわめてクスグリ(笑いを起こさせるための手法)に富んだ落語である.その笑いの多くは, 大家と店子との対話から生まれる.それは, それぞれの持つフレームの対立によってもたらされる.すなわち, 金持ち/貧乏, 生/死, ごちそう/粗食, などの対立するフレームがそこから取り出される,その食い違いが笑いの誘因とデなっている.それらをまとめると, この落語は正常と異常の7レームの対立を軸としていることがわかる.そして, 特に<有り得る/有り得ない>という対立が全体を通して存在する.大家は<有り得る>世界の代表者であり, 店子はしばしば<有り得ない>世界に飛び出してしまう.そこに対立が生まれ, ユーモアが生じることになる.このような方法は, そのほかの落語の分析にも有効だと考えられる.
著者
野村 雅昭
出版者
早稲田大学
雑誌
早稲田大学日本語研究教育センター紀要 (ISSN:0915440X)
巻号頁・発行日
no.12, pp.21-54, 1999-05-31

現代日本語研究および日本語教育研究に資する基礎資料として, 「現代漢語データベース」を作成している.このデータベースには, 現代日本語で使用される約22,000語の漢語が収録され, その一々に品詞性, 語構成, 出現頻度, 意味コードなどの情報が付されている.このうち, 基本度の高い語を選び, 語誌情報を付ける作業を優先することにした.選定の条件としては, 出現頻度の情報を用いた.国立国語研究所が行った, 新聞・雑誌・中学教科書・高校教科書の4種の語彙調査の共出現率をもとに, 3,000語が抽出された.選定にあたっては, 同研究所が作成した「日本語教育のための基本語彙(6,000語)」をも参照した.この基本三千漢語(二字漢語)を, 基本度の観点から, 上記の「日本語教育のための基本語彙(6,000語)」のほか, 国立国語研究所の『分類語彙表』, 早稲田大学日本語研究教育センターの教科書『分野別用語集』と比較し, 分析を試みた.品詞性の面からは, 基本三千漢語にはサ変動詞の語幹になるような動作性の語彙が多いことがわかった.また, 意味分野の面からは, <抽象的関係>を表す語彙が多く含まれ, <生産物><自然>など, 具体物を表す語彙が少ないことが指摘された.このような傾向は, 特に外国人のための教科書に収録された語彙との比較から, 顕著である.以上の選定方法の説明, 収録語の分析のほか, 末尾には『分類語彙表』の分野別項目順に配列した「基本三千漢語一覧」を掲げた.
著者
野村 雅昭
出版者
岩波書店
雑誌
世界 (ISSN:05824532)
巻号頁・発行日
no.558, pp.p211-215, 1991-09
著者
野村 雅昭
雑誌
早稲田大学日本語研究教育センター紀要 (ISSN:0915440X)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.21-54, 1999-05-31

現代日本語研究および日本語教育研究に資する基礎資料として, 「現代漢語データベース」を作成している.このデータベースには, 現代日本語で使用される約22,000語の漢語が収録され, その一々に品詞性, 語構成, 出現頻度, 意味コードなどの情報が付されている.このうち, 基本度の高い語を選び, 語誌情報を付ける作業を優先することにした.選定の条件としては, 出現頻度の情報を用いた.国立国語研究所が行った, 新聞・雑誌・中学教科書・高校教科書の4種の語彙調査の共出現率をもとに, 3,000語が抽出された.選定にあたっては, 同研究所が作成した「日本語教育のための基本語彙(6,000語)」をも参照した.この基本三千漢語(二字漢語)を, 基本度の観点から, 上記の「日本語教育のための基本語彙(6,000語)」のほか, 国立国語研究所の『分類語彙表』, 早稲田大学日本語研究教育センターの教科書『分野別用語集』と比較し, 分析を試みた.品詞性の面からは, 基本三千漢語にはサ変動詞の語幹になるような動作性の語彙が多いことがわかった.また, 意味分野の面からは, <抽象的関係>を表す語彙が多く含まれ, <生産物><自然>など, 具体物を表す語彙が少ないことが指摘された.このような傾向は, 特に外国人のための教科書に収録された語彙との比較から, 顕著である.以上の選定方法の説明, 収録語の分析のほか, 末尾には『分類語彙表』の分野別項目順に配列した「基本三千漢語一覧」を掲げた.