著者
髙原 由衣 佐藤 公美 竹山 孝明 坂本 幸 青木 俊仁 伊藤 美幸 池田 美穂 田上 真希 吉田 充嬉 岡田 規秀 宇高 二良 島田 亜紀 武田 憲昭
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.326-332, 2017 (Released:2017-10-20)
参考文献数
12
被引用文献数
1

小中学校の耳鼻咽喉科定期健康診断を受診した1384名について,嗄声の出現率とスポーツ活動との関連を検討した.嗄声の出現率は,女児(5.2%)に比べて男児(17.7%)が高く,男児は小学校3年生まで高く4年生以降に減少し,女児は小学校2年生まで高く以降減少したが中学校2,3年生では高かった.小学校の高学年ではスポーツ活動を行っていない児童(男児4.9%,女児0.6%)に比べて,スポーツ活動を行っている児童(男児21.2%,女児5.8%)は嗄声の出現率が有意に高かった.スポーツの種類と嗄声とのオッズ比は,男児の小学校低学年の野球が2.88,小学校高学年でサッカー2.29,野球2.92で高く,強い声門閉鎖を伴う屋外の団体スポーツであることが要因と考えられた.小学校の男児に野球やサッカーを行わせる場合には,声の衛生を行い嗄声の予防が必要である.中学生は,対象者を増やして再検討が必要である.
著者
高 吉嬉
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.1-10, 1997-12-12

There is a wide gap of understanding modern history of East Asia by Koreans and Japanese people. It sometimes prevents two contries from improving the relationship. The aim of the present paper is to clarify such a gap in order to open the mutual educational horizon. The focus is a gap of understanding the separation and reunification of Korean Peninsula. The author summarizes recent surveys on mutual recognition between the two contries. Japanese indifference and ignorance of history and Koreans misperception were analized. By pointing out both Japan's and Korea's responsibility in the separation of Korean Peninsula, the present paper proposes the Japan's task and role for the reunification of North and South Korea to establish the peace of East Asia.
著者
權 珍嬉
出版者
(財)東京都老人総合研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

今年度は,1)介入後6ヶ月間の追跡調査を行い,介入効果がその後,筋力維持,さらには筋力維持による生活機能の改善,食生活の改善,SF-36,血液検査の結果値,介護保険申請状况などを検討すること,2)介入前後,追跡調査結果の分析を行って筋肉減少症を予防することを目的とした3ヶ月間の栄養と運動の介入プログラムの実施による健康や栄養状態の改善維持に及ぼす影響について検討することを目的とした。「運動+栄養(29名)」「運動(27名)」,「対照群(28名)」の3群に分けて3ヶ月間の栄養と運動の介入プログラムを実施した後,平成19年3月22・23日に介入後の調査を行った。地域に在住する虚弱女性高齢者を対象に筋肉減少症を予防することを目的とした3ヶ月間の栄養と運動の介入プログラムの実施による健康や栄養状態に及ぼす影響について分析した。分析は,介入プログラム参加率の50%以上者を対象に行った(運動+栄養群25名,栄養群22名,対象群28名)。その結果,介入により「栄養と運動」群で食品摂取多様性が有意に高くなり,SF-36では日常役割機能(身体)体の痛み,日常役割機能(精神),心の健康が有意に改善されたことが明らかになった。血液検査ではPrealbuminが高くなり,身体機能では通常歩行速度や最大歩行速度が有意に速くなった。介入後6ヶ月間追跡し,平成19年10月8 9日に追跡調査を行い76名が参加した。調査内容は,面接聞き取り調査(健康度自己評価,転倒,食生活,SF-36など),身体計測および体力評価(体重,筋肉量,筋力(握力),バランス能力(片足立ち),歩行速度(通常・最大),採血検査である。追跡調査後,本研究の「非介入群」を対象に「運動+栄養群」に実施した栄養と運動プログラムを提供した。
著者
金 憲経 鈴木 隆雄 吉田 英世 大渕 修一 權 珍嬉 石垣 和子 島田 裕之 吉田 英世 齋藤 京子 古名 丈人 大渕 修一 鈴木 隆雄
出版者
地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

老年症候群の複数徴候保持者の割合は15.3%と高く,老年症候群の複数徴候には転倒恐怖感,通常歩行速度が有意に関連した.複数徴候保持者の徴候解消を目的とした3ヶ月間の包括的運動プログラムの効果を検証した結果,生活機能低下や尿失禁が有意に改善された.とくに,歩行機能が向上された群で改善率が高かった.以上の結果より,包括的運動介入は複数徴候改善に有効であり,歩行機能の向上は徴候改善に寄与することを検出した.