著者
安田 陽
出版者
一般社団法人 日本計画行政学会
雑誌
計画行政 (ISSN:03872513)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.3-8, 2019-05-15 (Released:2022-06-03)
参考文献数
17

Who makes decisions about power system planning in terms of generation deployment and grid infrastructures? Since the worldwide deregulation and unbundling of power systems, various scientific and objective modelling tools for grid planning have been developed. However, few planning discussions have taken place in Japan, where the power systems have not been fully unbundled. This article shows the latest international trends on grid planning including targets/projections of energy mix, generation deployment and grid expansion.
著者
安田 陽 米津 大吾 藤井 利昭
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌) (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.142, no.7, pp.347-359, 2022-07-01 (Released:2022-07-01)
参考文献数
23

Offshore wind power plants has gotten attention worldwide as one of key technology for future energy mix. Recent Japanese policy also promotes offshore wind power plants (OWPPS) on costal waters in the Sea of Japan. On the other hand, those areas are known by notorious winter lightning with upward lightning and large electric charge, that has caused catastrophic damages to onshore wind turbines in past. It is therefore needed stronger lightning risk management for offshore wind turbines than that for onshore. The authors proposed a lightning protection method using an independent lightning tower (ILT) and have stored experience by numerical calculations and small-scale model experiments. However, there still remain several uncertainties in the given data. This paper proposes a new method on CBA (cost-benefit analysis) regarding with the uncertainty. In the concrete, a probability density function, e.g. Gauss Function, is superimposed on quasi-quantitative data with several uncertainty given by experiment tests, which enable optimization of net benefit and objective and quantitative decision making for appropriate risk management even under uncertainty.
著者
大島 堅一 植田 和弘 稲田 義久 金森 絵里 竹濱 朝美 安田 陽 高村 ゆかり 上園 昌武 歌川 学 高橋 洋 木村 啓二 櫻井 啓一郎
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

日本の地域分散型エネルギーシステムへの移行には次の方策が必要である。第1に経済性向上のための対策が必要である。分散型エネルギーの経済性を高めるには、技術革新と制度改革とを並行して進める必要がある。第2に、分散型エネルギー中心の電力システムに改革するには、変動電源の安定化やデマンド・レスポンスなどの対策を効果的に講じなければならない。第3に、政策転換の不確実性の克服である。この際、集中型エネルギーシステムと分散型エネルギーシステムとの間で政策的バランスを取る必要もある。第4に、公正かつ中立的な電力市場をつくる必要がある。
著者
大島 堅一 上園 昌武 木村 啓二 歌川 学 稲田 義久 林 大祐 竹濱 朝美 安田 陽 高村 ゆかり 金森 絵里 高橋 洋
出版者
龍谷大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

1.システム改革と市場設計に関する研究:電力システム改革の背景にあるエネルギー転換や世界的なエネルギー政策の構造改革について調査し、日本の状況との比較検討を行った。また、エネルギー転換の一環として世界的に盛り上がる国際連系線について、電力システム改革の観点から研究した。2.地域分散型エネルギーの普及、省エネルギーの促進政策研究:地域分散型エネルギーの普及については、特に欧州の国際連系線の潮流分析や市場取引状況について定量的評価を行なった。また国内の系統連系問題に関して主に不適切なリスク転嫁の観点から、参入障壁について分析を行った。 省エネルギーの促進政策の研究については、対策技術種類と可能性、対策の地域経済効果、技術普及の際の専門的知見活用法について検討した。3.新しいビジネスと電力会社の経営への影響に関する研究:電力の小売全面自由化の影響にいて整理・分析し、その研究成果の一部を「会計面からみた小売電気事業者の動向」として学会報告した。加えて2020年4月からの発送電分離と小売部門における規制料金の撤廃の電力会社の経営面に与える影響について制度面ならびに国際比較の観点から分析を行った。4.エネルギーコストに関する研究:昨年度の研究成果を踏まえて、風力発電事業者複数社等への追加ヒアリング調査を行い、疑問点の解決を図った。加えて、原子力のコストについて、現時点での新たな知見に基づく再計算と、電力システム改革下における原子力支援策についての分析を行った。5.経済的インパクトに関する研究: 2005年版福島県産業連関表を拡張し、再生可能エネルギー発電部門を明示化する作業を行い、拡張産業連関表の「雛形」を完成させた。これを福島県の実情を反映したものにするための準備作業として、風力、太陽光、小水力、バイオマス、地熱の業界団体・専門家に対してヒアリングを行った。
著者
杉山 宏 吉田 健作 足達 広和 中川 貴之 安田 陽一
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.1296-1311, 2015 (Released:2015-05-29)
参考文献数
26
被引用文献数
1

前処置不良下で行う通常内視鏡では大腸憩室出血の診断は困難である.高率に診断するためには洗腸と透明フードが不可欠である.病歴,薬剤歴,直腸診所見から憩室出血を疑ったらまず造影CTを行い,そして速やかに洗腸し,フードを装着した内視鏡を行う.フードを憩室周囲に軽く押し当て憩室を吸引,反転することで内部の観察ができる.また,フードを憩室周囲に軽く押し当てたまま鉗子孔より水を注入すると,非責任憩室では内部に凝血塊や血液があっても洗浄にて容易に除去されるが,責任憩室では容易には除去されず,鑑別できる.露出血管を有するびらんを認めた憩室が責任憩室である.憩室出血の止血には組織傷害が軽微なクリップ法を第1選択にすべきである.クリップ法ではできるだけクリップにて露出血管を把持するように試みる.循環状態が不良で洗腸が困難な重症例や,内視鏡的止血術の抵抗例にはIVRが有効であるが,偶発症に注意が必要である.