著者
小宮山 進 竹川 敦
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.72, no.6, pp.422-426, 2017-06-05 (Released:2018-06-05)
参考文献数
5

物理教育は今このままで良いのか大学の電磁気学教育
著者
小宮山 進 竹川 敦
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
大学の物理教育 (ISSN:1340993X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.75-78, 2016 (Released:2016-09-21)
参考文献数
13
被引用文献数
2

1.はじめに大学の物理系科目の中で,電磁気学は学生にとって難物だと言われます.国際的に著名な量子物性の実験研究者で,国内の主要な電子物性研究所で所長も務めた方が「電磁気学はいまだによく
著者
平川 一彦 川口 康 山中 宏治 小宮山 進
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.68, no.9, pp.1027-1033, 1999

シリコンMOS反転層や繁導体ヘテロ構造界衛に蓄積ずる二次元電子系に強磁場を印加することに より発現する量子ホール効果は,その精密なホール抵抗の量子化のため,抵抗標準への応用が進められ てきた.しかし,最近,量子ホール効粟状態における特異な電子状態を積極的に利用することにより, 超高感度の遠赤外光検出が可能であることが明らかになってきた.しかも,その光検出感度は,市販の 遠赤外光検出器であるシソコンボロメーターの100~1000倍にも達する。本解説では,量子ホール効果 を用いた超高感度遠赤外光検出の物理機構とその応用に関するわれわれの最近の概究を紹介する.
著者
小宮山 進
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
大学の物理教育 (ISSN:1340993X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.79-82, 2016 (Released:2016-09-21)
参考文献数
7
被引用文献数
1

1.はじめに大学初年級の電磁気学の講義は,クーロンの法則から始めて静磁気から電磁誘導に至り,最後の電磁波に入る前あたりでマクスウェル方程式がやっと顔を出す,という順番が定番だと思われま
著者
梶原 優介 林 冠廷 金 鮮美 小宮山 進
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.65, no.6, pp.811-815, 2013-11-01 (Released:2014-02-25)
参考文献数
12

本解説では,試料自身からの放射光をナノスケールで検出する新概念の顕微技術について紹介する.まず,THz 検出器CSIPや散乱型近接場光学系を導入することによって構築したパッシブ型THz近接場顕微鏡について説明し,空間分解能60nm (波長の1/250)にてTHzエバネッセント波を検出した観測例を示す.応用展開例の1つとして,ナノサーモメトリーについても紹介する.
著者
梶原 優介 小坂 圭史 小宮山 進
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2010年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.385-386, 2010 (Released:2010-09-01)

あらゆる物質は分子振動やフォノンに起因する電磁波(主にTHz波)を自然放出しており,それらを高感度・高分解能で捕えることは物質自身のダイナミクスを映し出すことと等価である.我々は以前,世界最高感度のTHz検出器(CSIP)を導入して顕微鏡を開発し,分解能25ミクロンを達成した.本報では散乱型近接場顕微鏡を構築し,照射光源を使わずにTHz自然放出光の超解像イメージングに成功したので報告する.