著者
児玉 ひろみ 小川 久恵
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.134-138, 2003-09-30 (Released:2011-01-31)
参考文献数
5
被引用文献数
1

Generally, when boiling spinach, salt is added to the boiling water. When boiling with about 1% salt water, it is difficult for the composition to change and it is reported that the chlorophyll is also stable. Also, there is a report that there is no difference in the color even if salt is added and boiled.In thisstudy, we examined the influence that the salt content in the boiling hot water exerts on the spinach. Salt at 0.0, 0.25, 1.0, 2.0 and 4.0% was added to the boiling water and then its effect evaluated.1) The higher the salt concentration, the stronger the salty taste, the sweetness was difficult for the oxalic acid to decrease and it affected the taste.2) The higher the salt concentration, the softer the spinach. When the concentration was as high as 2.0%, it was too soft and the evaluation was low.3) There was no difference in the color of the boiled spinach for 0-2.0% added salt.4) For the salt concentration in the boiling water of 0.25-0.5% for the evaluation of the taste, the texture was good. Because there was no change in the good special color at 2.0% salt and it was difficult for the oxalic acid to decrease, it tasted bad and it was too soft. When adding no salt to the boiling water, there was no influence on the color, but thes weetness was weak and it was not solid.
著者
原 正昭 永井 淳 田村 明敬 山本 敏充 廣重 優二 小川 久恵 引土 知幸 梅田 光夫 川尻 由美 中山 幸治 鈴木 廣一 髙田 綾 石井 晃
出版者
埼玉医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

犯罪現場で時々みられる吸血蚊から、個人特定が可能かどうか、また、吸血後の経過時間を推定可能かどうかを目的として行った。2種類の蚊を、被検者計7名に吸血させ、一定時間経過後、殺虫した蚊からDNA抽出し、各抽出DNAを、3種類の増幅長の異なる増幅産物で定量を行った。また、15座位のSTR及びアメロゲニンの型判定を行った。その結果、型判定は吸血後2日経過まで可能で、ピーク高比などから総合的に半日単位の経過時間推定が可能であることが示唆された。17座位のY-STRの型判定結果も同様であった。今後、改良すれば、より精度の高い吸血後経過時間推定が可能であると考えられた。成果の一部は、英文誌に受理された。
著者
川端 輝江 古 息珠 柴田 茂男 長谷川 恭子 澤井 廣量 李 寧遠 劉 麗雲 村上 秀親 小川 久恵 矢ヶ崎 信子 松田 康子 岩間 範子
出版者
社団法人 日本循環器管理研究協議会
雑誌
日本循環器管理研究協議会雑誌 (ISSN:09147284)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.109-117, 1993

循環器疾患死亡率に各々特徴を持つ日本の2地区 (山梨県および沖縄県) と沖縄県に隣接している中華民国 (台湾) における計3地区に在住する中高年齢者を対象とし, 健康診断を行った。そこで, 我々はこれらの地区において, 循環器疾患の指標となりうる肥満度, 血圧, 血清脂質の諸検査結果を主成分分析法により検討した。<BR>主成分分析の結果, 得られた2次元図の各象限の特徴を表現すると, 1.高血圧型, 2.肥満, 血清中性脂肪高値, HDL-コレステロール低値型, 3.低血圧, 血清HDL-コレステロール低値型, 4.やせ, 血清中性脂肪低値, HDL-コレステロール高値型となった。<BR>男性では, 山梨県対象者は血清中性脂肪高値および肥満の者が約2割いた。沖縄県対象者では全体の3割強が高血圧型であった。台湾対象者では軽度の肥満および中性脂肪高値型と低血圧および血清HDL-コレステロール低値型が, あわせて約3割以上であった。<BR>女性では, 山梨県対象者に対して, 沖縄県対象者では血清総コレステロール, HDL-コレステロールの平均値が従来の成績同様高かったが, その他の項目においては, 極端に正常値からはずれた検査値を持つ者は少なく, 特徴的な分布はみられなかった。台湾対象者では, 肥満, 血清中性脂肪高値およびHDL-コレステロール低値型に属する人は約4割であり, 循環器疾患のリスクが高い集団と推察される。
著者
児玉 ひろみ 小川 久恵
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.126-133, 2003-09-30 (Released:2011-01-31)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

In the past, when boiling spinach, it is suggested that one should use boiling water. It is said that this removes the oxalic acid ingredient and other ingredients with a non-taste, and improves the color. In this study the temperature of the boiling water and the influence of the boiling time were evaluated.1) The oxalic acid content decreased when the temperature of the boiling water was high and when the boiling time was long.2) There was no difference in the color of the boiled spinach.3) Even if the boiling time was long at 60 and 70°C, the oxalic acid content and the change in its strength were low and the heating was insufficient.4) At 80°C with a sufficient boiling time, a moderate condition was attained. For the oxalic acid content and softness evaluation, heating was from 2 to 3 minutes at 100°C which was considered moderate in the past.5) At 100°C, the range in the boiling time which can make spinach have a moderate condition was short. From 80 to 90°C, the time period was long. When boiling spinach is always kept in the hot water, boiling is not necessary and it is possible to say that the heating power should be maintained to provide an 80°C temperature or higher.
著者
小川 久恵 松本 仲子
出版者
The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.183-189, 1982

ポテトサラダ料理などのためのゆで, 蒸し調理における馬鈴薯の水さらしの効果をみるために, さらし時間を0, 10, 30, 60, 150分に設定し, 馬鈴薯の品種, 調理法をかえて試験した。さらし水中のK, Naの測定, 加熱後の馬鈴薯のテクスチュロメーターによるテクスチャーの測定および官能検査を行って相異を分散分析により検討し次の結果を得た。<br>1) さらし水中の馬鈴薯から溶出するK, Na量は, さらし時間の経過に伴い増加する傾向を示すが, さらし時間の長短による有意な差は認められなかった。<br>2) テクスチュロメーターによる硬さ, 凝集性, もろさの測定結果は, さらし時間の長短による有意な差は認められなかった。<br>3) 官能検査における外観, 香り, あくっぽい味, ごりごり, ほくほく, べたつきといったテクスチャーおよび総合評価のいずれの項目についても水さらし時間の長短による有意な差は認められなかった。以上のことから, ポテトサラダ料理などのためのゆで, 蒸し調理においては, 馬鈴薯を水さらしする必要はないということができる。
著者
小川 久恵 宮本 千佳子 松本 仲子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.229-235, 1987-11-20
被引用文献数
1

家庭において白ソースをより手軽に調製できるよう、従来のルーをかく方法、粉とバターを練り合わせて加える方法に加えて、全材料を混合して加熱するミックスの方法および電子レンジを利用する方法の4手法について、煮込み時間を5、10、20、30、60分間としたものを試料として、各面から比較し、合理的な調製方法について検討した。また煮込み時間がソースの風味に及ぼす影響についても検討した。1. 官能検査の結果を分散分析した結果は、4手法間には有意差が認められず、煮込み時間間に1%危険率で有意な差が認められた。2. 煮込み時間は、各手法ともに20〜30分間がよく、煮込み時間がそれ以下あるいはそれ以上のものでは評価が低かった。3. 煮込み時間30分間位までは、各手法間に有意差はないが、あらかじめ炒め操作を行うルーをかく方法が他の手法に比べて高い評価を得たが、煮込みに先だち、加熱しない他の手法では、30分間位煮込むことで粉っぽさが消失し、炒め操作をしない欠点を補うことが出来るものと考えられた。4. 煮込み時間がソースの風味に及ぼす影響については、濃縮により味が向上する反面、着色、粘性の増加により、長時間に煮込みは望ましくないことがわかった。5. 煮こみ時間を5分位にとどめた時、ソースをそのまま味わう料理に用いた場合はルーの手法によるものが高い評価を得たが、グラタンのように他の味が加味されるような場合には、手法による差はみられなかった。6. 調理時間および手間の面から検討した結果はミックスの手法が手間を要せず時間も最も短時間であった。7. 風味・調理時間・手間等の各面から総合的に検討した結果、ミックスによる手法が合理的な方法と考えられた。