著者
中澤 弥子 吉岡 由美 高崎 禎子 小木曽 加奈 小川 晶子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成29年度大会(一社)日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.224, 2017 (Released:2017-08-31)

【目的】長野県の家庭料理の特徴を探ることを目的として、おやつについて分析した。本発表では、長野県各地で大切に作り継がれている多様なおやつについて報告する。【方法】平成25~28年にかけて全県的な現地調査を実施した。調査方法は、主に聞き取り法で行い、可能な場合は、食材や料理、加工品の実物を撮影し、試食を行った。【結果】長野県では、農作業など共同で行う仕事の合間や日常、お茶の時間を設けて(「お茶にする」という。「まあ、お茶でも一杯・・・」から始まる)、主に日本茶におやつ(お茶請けと呼ぶことが多い)を多種類準備して、みんなで楽しく共食・休息する習慣が現在も残っている。「からっ茶を出す」(お茶請けを出さない)と恥ずかしいという文化があり、季節の漬物や煮物、煮豆、粉もの、果物のお茶請けがつきものである。お茶は注ぎ足し、注ぎ足し、何杯もお客に召し上がっていただく。 お茶請けとして地域の産物が生かされていた。漬物では、お葉漬には全県に分布する野沢菜漬をはじめ、地域の漬け菜も用いられており、その他、こしょう漬(信濃町)、すんき(木曽地方)など、他ではみられない加工法の漬物がある。以前に比べ作る量は減ったと話す人が多かったが、各種漬物が発達していた。粉ものでは、おやき(焼き餅)をはじめ、うすやき、にらせんべい、はりこしなど、煮豆では、ひたし豆、くらかけ豆、黒豆、紫花豆の煮豆、おなっとうなど、煮物ではかぼちゃのいとこ煮、大根引き、いなごの佃煮など、果物では、あんずのシロップ漬、かりんの砂糖漬、柚餅子、雲龍巻(柿巻)など、様々に工夫された季節を感じるお茶請けが、家族や近隣の人々、人寄せ(集まり)利用され、人々の交流を担っていた。
著者
佐野 和生 荒木 正弘 小川 晶子 簔田 雄二 寺崎 宏 村上 秀樹 二宮 秀則 弘中 亮治 伊東 弦 北村 晃 井口 次夫
出版者
Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.33, no.8, pp.1684-1690, 1987-08-20 (Released:2011-07-25)
参考文献数
17

Thirty patients with the temporomandibular disorders were treated with “Kakkonto”, one of the most famous traditional drugs for chronic diseases with pain.“Kakkon-to” was given orally in a dosage of 7.5g 3 times daily before meals for two weeks. Clinical evaluation was carried out at seventh and fourteenth day after administration about spontaneous pain, pain with jaw movement, muscular tenderness, complications, and side effects. These symptoms were rated on a scale of 0 to 3 (0=no symptom and 3=severe). Two cases were dropped because of further administration of another analgesic for severe temporomandibular joint pain. 22 of 28 (78.6%) patients were improved at the therapy completion. 6 cases (21.4%) showed significant improvement, most of those had complications such as stiff shoulder and headache. Side effects were observed in 5 cases, such as slight nausea, vomiting and so on. It is suggested that “Kakkon-to” is a useful drug for temporomandibular disorders.
著者
中澤 弥子 吉岡 由美 髙﨑 禎子 小木曽 加奈 小川 晶子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.30, 2018

【目的】長野県の家庭料理の特徴を探ることを目的として、主菜について分析した。本発表では、その特徴を表し、昭和30年頃から長野県各地で大切に作り継がれている主菜について報告する。<br>【方法】平成25~28年にかけて全県的な現地調査を実施した。調査方法は、主に聞き取り法で行い、可能な場合は、食材や料理、加工品の実物を撮影し、試食を行った。<br>【結果】「海なし県」である長野県の伝統的な主菜に用いる食材には、海水魚、淡水魚や貝、凍み豆腐、鶏肉、馬肉、山肉、昆虫など、種々の食材が利用されてきた。主菜に用いる食材の多くは、単品ではなく、季節の畑作野菜や山菜、茸などと共に煮物にして多く利用された。例えば、身欠き鰊と寒干し大根などの野菜の煮物は、田植えや人寄せ(人が集まる機会)などのご馳走として利用された。海水魚では、年取り魚(大晦日、年越しの食事につける魚)には鮭と鰤が多く利用され、鰯や秋刀魚等がご馳走や日常食で食されてきた。淡水魚では、鯉がうま煮、あらい、鯉こく、から揚げ、すずめ焼きなど様々な料理で利用され、年取り魚をはじめ、行事食としても多く利用されてきた。鮒の甘露煮、わかさぎの甘辛揚げ、たにしの味噌汁なども、季節の日常食として食されてきた。凍み豆腐は、寒冷な気候を利用した保存食として煮物や味噌汁をはじめ、いろいろな料理で食されてきた。家で飼っている鶏をつぶして鶏肉を行事食などに利用した。馬肉は、伊那・飯田で多く食され、馬刺しをはじめ伊那・飯田では馬のモツを醤油や味噌などで煮込んだ「おたぐり」と呼ばれる煮物などで食してきた。猪や鹿、熊などの山肉は、焼き肉や煮物などで利用した。また、魚肉ソーセージや竹輪が煮物やサラダなどに多く利用された。
著者
中澤 弥子 吉岡 由美 高崎 禎子 小木曽 加奈 小川 晶子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, 2017

【目的】長野県の家庭料理の特徴を探ることを目的として、おやつについて分析した。本発表では、長野県各地で大切に作り継がれている多様なおやつについて報告する。<br />【方法】平成25~28年にかけて全県的な現地調査を実施した。調査方法は、主に聞き取り法で行い、可能な場合は、食材や料理、加工品の実物を撮影し、試食を行った。<br />【結果】長野県では、農作業など共同で行う仕事の合間や日常、お茶の時間を設けて(「お茶にする」という。「まあ、お茶でも一杯・・・」から始まる)、主に日本茶におやつ(お茶請けと呼ぶことが多い)を多種類準備して、みんなで楽しく共食・休息する習慣が現在も残っている。「からっ茶を出す」(お茶請けを出さない)と恥ずかしいという文化があり、季節の漬物や煮物、煮豆、粉もの、果物のお茶請けがつきものである。お茶は注ぎ足し、注ぎ足し、何杯もお客に召し上がっていただく。<br /> お茶請けとして地域の産物が生かされていた。漬物では、お葉漬には全県に分布する野沢菜漬をはじめ、地域の漬け菜も用いられており、その他、こしょう漬(信濃町)、すんき(木曽地方)など、他ではみられない加工法の漬物がある。以前に比べ作る量は減ったと話す人が多かったが、各種漬物が発達していた。粉ものでは、おやき(焼き餅)をはじめ、うすやき、にらせんべい、はりこしなど、煮豆では、ひたし豆、くらかけ豆、黒豆、紫花豆の煮豆、おなっとうなど、煮物ではかぼちゃのいとこ煮、大根引き、いなごの佃煮など、果物では、あんずのシロップ漬、かりんの砂糖漬、柚餅子、雲龍巻(柿巻)など、様々に工夫された季節を感じるお茶請けが、家族や近隣の人々、人寄せ(集まり)利用され、人々の交流を担っていた。
著者
小川 晶
出版者
日本保育学会
雑誌
保育学研究 (ISSN:13409808)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.51-62, 2011-08-30

高学歴・高齢初出産母子の中には,子どもが生まれたことでそれまでの仕事中心の生活の変換を余儀なくされることも多く,そのような家庭への支援には困難を伴うのが常である。増加傾向にある高学歴・高齢初出産母子への支援の難しさを解くことは保育実践上の今日的課題と言えよう。そこで本論文の目的は,高学歴・高齢初出産母子への支援のあり方について一つのモデル構築を試みることである。そのためにここでは,母親との関係構築に困難を伴った筆者自身の母子支援実践過程から保育者と子ども,母親と子ども,保育者と母親の関係性の変容過程を取り出し,エピソード記録を中心とする質的研究の方法をとって分析した。その結果,母親の価値観を変えるためには,子どもがより良く変わるプロセスを可視化して示すことが必要であること。また,社会的志向が高く,職業キャリアを積んでいる女性としての母親への寄り添いが必要であること。さらに,複雑化する双生児の母子関係形成を解かり易く示す必要があることが分かった。
著者
奥田 沙織 宇田川 幸則 姜 東局 瀬戸 裕之 伊藤 浩子 傘谷 祐之 ブィティ マイラン バトボルド アマルサナ 石川 勝 小川 晶露
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

主にアジア諸国において、面接によるインタビュー調査を中心に元留学生への追跡調査を行うことにより、背景の異なる国々からの留学生への、従来の日本の法学教育の効果と限界を究明し、それを明らかにした。その結果に基づき、これまでの日本人だけを対象としてきた日本の法学教育方法に、国境・年齢を超えたグローバルな法学教育を組み込んでゆくための方法論を模索し、発信型法学教育への転換に必要な観点について論じた。