著者
小野寺 拓也 山根 徹也 三ツ松 誠 平山 昇 森田 直子 池田 勇太
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究計画の目的は、近代社会において合理主義が進むなかで、にもかかわらず(あるいは、だからこそ)感情や情動といった「非合理的」とされる要素が果たす役割やそれが起動するメカニズムを明らかにすることである。具体的には、「感情体制」というマクロな構造を視野に入れつつ、エゴドキュメントという史料をもとにミクロにそのメカニズムを解明する。第一に19世紀の国民国家形成期と、20世紀前半の大衆社会や総力戦の時代の日本とドイツにおける多層的な「感情体制」のありようを明らかにする。第二に、多様なエゴドキュメントの分析を通じて、感情や直感が必要とされ人々の行動基準となっていくメカニズムを解明する。
著者
金田 吉弘 小野寺 拓也 坂下 将 高階 史章 佐藤 孝 伊藤 慶輝 保田 謙太郎
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.83, no.6, pp.681-686, 2012-12-05

我が国の稲作において,代かきは「均平」,「田植え」,「活着」,「肥料混和」,「水もち」,「除草」などのために,古くから不可欠な作業とされてきた。しかし,近年の機械化移植栽培では移植精度が向上したことから「田植え」や「活着」に対する代かきの意義は薄れている。さらに,代かきは土壌を単粒化し,透水性の低下や土壌の還元を促進させることから水稲根の活力維持を阻害する場合があるとされている(熊野ら,1985)。特に,東北の日本海側に広く分布する重粘土水田では,代かきにより作土直下に不透水性の土層が発達し,稲作期間の透水性が低下しやすい。また,近年は機械収穫後の稲わらを春にすき込む事例が多くなり,排水不良水田では,稲わらの分解に伴い土壌は強還元になりやすく根腐れを生じやすい。