著者
山中 悠紀 水野 智仁 石川 成美 笹倉 祐太 山本 亜衣 石井 禎基
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.571-574, 2016 (Released:2016-08-31)
参考文献数
14
被引用文献数
1

〔目的〕無償のソフトウェア(フリーウェア)による動作解析の実用性を検討すること.〔対象と方法〕大学生11名(男性5名,女性6名)にデジタルビデオカメラで矢状面から撮影した立ち上がり動画を画像上のマーキング箇所の座標値が取得できるフリーウェアで解析させ,作業時間と自覚的疲労度を評価するとともに,算出した股,膝,足関節角度と2次元動画解析ソフトウェアで求めた角度との差を分析した.〔結果〕115枚の画像解析に要した平均時間は約20分,自覚的疲労度はVASで30.0 mm程度であった.2種類の解析方法で算出した角度の最大値の差は股関節屈曲で0.12±0.25°,膝関節屈曲で0.14±0.30°,足関節背屈で1.02±0.38°であった.〔結語〕フリーウェアによる動作解析法は実用的である.
著者
山本 亜衣 吉岡 慶子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成27年度大会(一社)日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.65, 2015 (Released:2015-08-24)

【目的】キウイフルーツは、タンパク質分解酵素アクチニジンを含み、食肉をその果汁に浸漬すると、アクトミオシンおよびコラーゲンを分解して肉質の軟化に作用する。本研究では豚肉をキウイ果汁に浸漬し、加熱豚肉の物性測定、組織観察および官能評価を行い、豚肉への軟化効果と嚥下調整食への応用性を検討した。【方法】試料調製:キウイフルーツはHayward種を用い、ミキサーで砕切してろ過し、キウイ果汁とした。試料肉は、豚ロース肉(LWD種)を厚さ15mmに切り、肉重量の50%のキウイ果汁に浸漬し、3時間、24時間浸漬保存した。浸漬後、過熱水蒸気オーブンで中心温度が80℃に達するまで8分-10分加熱した。物性測定:テンシプレッサー、卓上型物性測定器でテクスチャー試験を行った。組織観察:試料肉片を化学固定し、走査型電子顕微鏡(S-3000N)で観察した。官能評価:栄養科学部学生17名で評点尺度法で官能評価を行った。【結果】加熱肉のかたさは未処理肉、3時間、24時間の順に浸漬時間の経過に伴って軟らかい性状を示した。組織観察において、3時間浸漬肉ではコラーゲンの細い線維は消失し、太い線維の残存がみられ、24時間ではいずれのコラーゲン線維もほとんど認められなかった。官能評価では未処理肉の方が外観、食味が良く、弾力があると評価された。肉質の軟らかさ、噛み切り易さの項目では、未処理肉に比べ、浸漬処理肉の方が、軟らかく、噛み切り易いと評価された。さらに、薄切り肉やひき肉などの肉片の形状と酵素作用時間などの調理条件の検討により嚥下調整食への応用が可能であった。
著者
山本 亜衣 新冨 瑞生 河野 光登 巴 美樹
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.149-158, 2021 (Released:2021-03-01)
参考文献数
29

70歳以上の高齢者を対象とし、「低脂肪豆乳(不二製油株式会社)」を食事(みそ汁)に2カ月間添加し、低脂肪豆乳摂取による栄養状態改善および抗炎症作用を検討した。被験者は軽費老人ホームに入所中の高齢者17人とした。2014年9~12月に実施し、試験食摂取期間は低脂肪豆乳(不二製油株式会社)85 mLを朝食のみそ汁に添加した。評価項目は身体計測、簡易栄養状態評価表(MNA®- SF)、喫食量調査、血液検査であり、九州女子大学倫理審査委員会の承認を得て実施した。MNA®-SFの合計は摂取期8週が後観察期との差分において有意に高値を示し、栄養状態は維持していた。摂取期4週、摂取期8週にたんぱく質の摂取量が有意に増加し、カリウムは目標量、マグネシウムは推奨量に近似した。推定糸球体濾過量は前観察期と比較して摂取期4週、摂取期8週に有意な差は見られなかった。TNF-αは摂取期8週で前観察期、後観察期より有意に低下した。低脂肪豆乳の摂取は70歳以上の高齢者へのたんぱく質投与を腎機能に負担を掛けずに可能とし、栄養状態の維持やTNF-α低下作用による抗炎症作用に寄与すると考えられた。
著者
猪田 和代 宮原 葉子 仁後 亮介 吉岡 慶子 山本 亜衣 秋永 優子 楠瀬 千春 末田 和代 三成 由美 松隈 美紀 八尋 美希
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.30, 2018

【目的】「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」では、全国に残されている特徴ある家庭料理について、聞き書き調査を通して地域の暮らしの背景とともに記録し、次世代に伝えることを目的としている。本研究では九州支部の調査で得られた家庭料理の中から特に「主菜」の特徴について検討した。<br>【方法】日本調理科学会特別研究の調査ガイドラインに基づき聞き書き調査を行った。調査地区は北九州地域(5名)、筑豊地域(2名)、福岡地域(9名)、筑後地域(9名)の4地域。調査期間は平成24年~25年度。対象者は昭和35年~45年当時の調理担当者とし、平均年齢は74.0±6.1歳であった。<br>【結果】日常の食事は質素で、主菜は野菜の煮物が主であった。朝食は主菜がなく、ご飯とみそ汁に漬物が添えられる程度であった。昼食も特に主菜はなく、残り物や漬物などで済ませていたが、夕食では肉類や魚介類と季節の野菜を煮て主菜とした。食材としては肉類では牛、豚肉はほとんど食べられず、鶏肉もハレの日には鶏一羽をつぶしてご馳走としてふるまうが、少量を味付けに使用していた。また、くじら肉は4地域で食べられ、特に筑豊の産炭地では塩くじらが好まれていた。魚貝類は玄界灘に面した福岡地域では新鮮な魚の煮つけ、塩焼き、県南の筑後地域は有明海の魚介を煮つけ、塩焼きとした。山間部では塩干品を、筑後川中流域では川魚を用いた。さらに、大豆・大豆製品は煮豆、豆腐、油揚が用いられていた。これらの主菜に加え、野菜は季節ごと食され、調理方法は煮物が主であった。特に少量の鶏肉を用い、野菜類と共に油で炒めて煮た「がめ煮」は4地区に共通してみられ、福岡県の歴史や生活の中から産み出された独自の調理法で広く伝承されていた。
著者
山本 亜衣 新冨 瑞生 元井 彩加 三浦 公志郎 巴 美樹
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.77, no.5, pp.133-144, 2019-10-01 (Released:2019-11-01)
参考文献数
20
被引用文献数
1

【目的】Dietary Approach to Stop Hypertension(DASH)食弁当を1日1食または2食摂取させ,血圧改善への影響を検討した。栄養素等摂取量,血液生化学検査,血球検査結果を解析し,血圧改善効果の要因を検証するためのパイロット研究とした。【方法】対照群を設定しない介入研究で,対象は九州女子大学関連施設の教職員,ボランティア31名を解析対象とした。研究期間である平成26年9月~11月の12週間のうち4週間の摂取期はDASH食弁当(マルハニチロ(株))を1日1食または2食摂取させた。試験項目は身体計測,血圧測定,食事調査,血液生化学検査,血球検査であり,九州女子大学倫理審査委員会の承認を得て実施した。【結果・考察】DASH食弁当摂取期に血圧が低下する傾向はあるものの,統計学的な有意差は見られなかった。また,血中カリウム濃度の上昇がみられた。1食群,2食群ともに脂質,飽和脂肪酸摂取量は摂取期のみ「日本人の食事摂取基準(2015年版)」におけるエネルギー産生栄養素バランスの目標量の範囲内となった。両群ともにカリウム,カルシウム,マグネシウムは摂取期に増加し,2食群のみカリウムは目標量,カルシウム,マグネシウムは推奨量を満たした。【結論】DASH食弁当の血圧改善効果を検証するためには,十分なサンプルサイズで検討する必要がある。