著者
山田 純子
出版者
植草学園大学
雑誌
植草学園短期大学紀要
巻号頁・発行日
vol.9, pp.15-29, 2008-03

発達障害児者・親の会が障害理解・受容、子育て、進路選択、こどもへの障害の説明にどのような影響を与えたのかを明らかにすることを目的に、A県親の会会員53人を調査し、43人から回答を得た。多くの人が入会によって障害の理解が深まり、子どもの理解ができるようになり、対応が望ましい方向に変わってきていること、進路選択、就労準備についても見学会や先輩の話が役に立ったことを挙げている。子どもが障害の説明を受けたときに示した反応のうち対照的な受け止め方をした2群「受容群」と「動揺群」を取り出し、その背景を比較をした。「受容群」は知的障害を診断名に入れた人が多く、療育手帳所持者が多い傾向がある。普通高校出身者は「受容群」で4割であるが、「動揺群」では9割と多い。「子どもの活動」の参加は、「受容群」で7割に対し「動揺群」では4割と低い。障害の説明の是非や説明の時期は「受容群」では両方とも「よかった」が大多数であるが、「動揺群」では、「わからない」や「遅かった」など説明に迷いがあった。両群は親の障害観、教育環境、子どもの仲間の有無などの環境に違う傾向があった。